音温(ネオン)ビーム☆ -19ページ目

音温(ネオン)ビーム☆

Jazzyな未知の世界に挑む波瀾万丈ライフ♪ 

昨日私の大好きなアメブロガーの一人、yuco-blogさんのサイトで『芸能人占い』なるものを発見。忙しい時程、どうでもいいことをしてしまうもので、早速私もやってみた。 結果は、、、☆

『石田ゆり子』でした~! ん~~、あまり華がなさそうな、、、(失敬)しかしなるほど似たタイプなのかもしれん、とちょっと思ってみた。 マイペースでほんわか系というところか。 石田ゆり子の雰囲気、私は好きだ。 微妙なのが、「お嫁さんにしたいタレント」がトップ10に入っているのに対し、「抱きたいタレント」がなんと、、、、100位だった☆ ガクっ!泣 しかしこれもうなずけてしまうのが悲しい。 い、いや、ここでうなずいている場合ではない。 これはつまり、、、


女版出川ということではないか。 い~んや、違うぞ! 断じて違う!!  

他人から見た自分も果たして同じイメージなのだろうか、、? と昨日たまたま一緒に練習していた男友達をつかまえて私をイメージしてやってもらった。すると、、、☆

『黒木瞳』だった。 ウヒヒ、こりゃ~嬉しい~~~!!! たかが占いなれど小躍りしてしまった。いや~しかし黒木さんのようないつも輝いていてチャーミングでステキな大人の女になっていきたいものだ。 よし! 来年の豊富は「抱きたいタレント」50位以内目指すぞ! (嗚呼、我ながらしょっぱい目標、、、泣)しかし艶は絶対大事☆ 自然な色気が溢れる様、自分の内面外面共に磨かねば!!

ついでにその友達も自分自身をやってみたら、『坂口憲二』だった。 え~すごいいいじゃんいいじゃん!と肩叩いて言ったものの、私は坂口憲二のことは顔以外今イチよく知らない。しかし間違いなく女性に大人気の俳優だったはず。 なのに本人は今イチ腑に落ちない顔。 なわけで私がその友達のイメージでやってみると、、、

『ビートたけし』だった。 一瞬あちゃ~!と思ったのだが、意外に本人はこの結果にむしろ大喜びしていた。 ん~わからんものだ。 やはり自分自身のイメージと他人が抱くイメージは微妙に違うようだ。 新たな自分が客観的に知れる様でなかなか楽しかった。

というわけで、何かに煮詰まった時にでも、是非やってみてくださいな♪

http://c-sindan1-3.bom-ba-ye.com/

ブログ、かなりさぼってしまった、、、。にも関わらずちょくちょく遊びに来てくれた方、どうもありがとう! 来月からは、ブログらしく『毎日』ほんのちょっとでも書くと心に決めた今日この頃。 ン??来月からと言わず、今日から毎日書け、って感じですが、来月はこのブログを開設して一周年ということで、来月から気を取り直すとして、今月は自分に甘えてみることにした。

秋、といえば、、、、嗚呼、秋刀魚が食べたい~~~~~! 子供の頃はサンマが出て来るとそれはそれはガッカリしたものだったのに、、、。 今では大好物である。

ボストンはもう10月だというのに何故か不気味な程、蒸し暑い。 そして雨が多い。 そんな中、大リーグではお隣の球場で決勝戦で多いに盛り上がっている。 残念ながら今年はレッドソックスはヤンキーズにも破れ、2年連続王者とはいかなかった。 しかし勝ったら勝ったで球場の隣に住む者としてこれも実は大変なのだ。 アパートの屋上で試合が観戦出来るのだが、最上階に住む私の部屋の真上でバカ騒ぎが朝方まで続き、警察が来る始末。 ホント、天井が抜けるんじゃないか!?と思った程のジャンプする音とかがひどい。

あとは、、、そうそう、ボストンに来て以来、初めて本格的な風邪を引いていました。学校全体で風邪が流行っていて、学級閉鎖に近い状態だった。 めったに風邪など引かない私でも、ここ1週間なんとか学校には行ったものの、寝込みうどん状態でなんとも使い物にならない状態であった。 

えっとあとは、、、おお、そうだ! 私の周りでは『自己啓発本』ならぬ、『自己啓発CD』がかなり今、熱い。 アメリカだけでなく、日本でもそうだが、今ヨガやメディテーションが非常に注目を浴びていて、これに音を静かに加えると効果が2倍にも3倍にも上がるのだそうだ。 これに香りが加わると更に効果も上がると言うわけだ。 忙しい人程、五感を鍛えてより良い仕事や生活が出来る様に5分でいいから、静かな所で寝る前など、瞑想とまではいかなくとも、深呼吸して心身をクレンジングすると良いらしい。 私もヨガはもうかなり長く続けていて、体の固い私でも少しずつ体が無理無く変わって行くのがわかるし、集中力も養われる。 忙しい人程、これは効く気がする。 ブログと一緒で例え1行でも、深呼吸2回でも『毎日』することによって、プラスαな何かが生まれるのだ。 私は本当に気まぐれ野郎なので、『毎日』とか計画通り何かするのが好きではないので一つの事を続けるのが苦手なのだが、最近はデスクの目の前に大まかな生活パターンを書いて、朝練と寝る前の深呼吸タイムを心掛けて作っている。 するとこれが習慣になりつつあるのだ。 良い事は習慣漬けてしまった者勝ちである。 

そんなわけで、私の周りにはヨガやメディテーションを楽しむ友達が多いだけでなく、制作に携わる人達もいる。 
このブログにも以前登場した『不思議なおじさん』が、胎教用のCDを今、制作しているそうで、不思議なおじさんの語りに合わせて、私の友達のピアニストがBGMを担当することになった。 私もハミングとかで参加しないか?と誘ってくれたが、いつか私もそんな事に携われるといいなあ~、と思った。その前に自分のエナジーを十分に高めておかなくては!である。 不思議なおじさんいわく、今までに妊婦さん向けにworkshopを設け、これから生まれて来る子供に向かって、おじさんのパワーとポジティブな語りで、生まれた後の子供に目に見える強烈な影響が表れてくるらしい。 おじさんは、この仕事でお金儲けをしようという概念はなく、後世の平和はこれから生まれて来る子供が作って行くということで、母体にいる間にポジティブで優しい波動のメッセージを送ることは、必ず愛のある地球を造り上げる一歩になると確信しているようだ。
そんな夢を語るおじさんの目はキラキラ輝いていた☆  私も自分のエナジーを上げて、良い波動を何かの形に残してこの世を去りたいなあ、、、。 親からもらった肉体に感謝し、魂だけでなく肉体があってこそ造り上げられるものがあるのだから。 声もそうだ。 愛もそうだ。 健康は決して当たり前ではない。 健康第一! そんなわけで今日もせっせとお気に入りのアロマと音楽をかけ、深呼吸してたっぷり寝ま~す♪ 
アメリカにはいくつか恐ろしいものがあるが、その一つは『野菜』である。
その巨大な大きさには驚いたものだ。 しかし慣れとは恐ろしいもので、帰国して八百屋に行くと、ピーマンやなすが異常に小さく感じる。 しかし日本で売られている野菜はうまみが凝縮していて美味しい。

いやいや、私はそんなことが言いたかった訳じゃない。 何が恐ろしいのか!?

「腐らない」のである。

それも1週間とかそんなかわいい期間ではない。 数ヶ月前に買って冷蔵庫で眠っていた野菜達が健全なのだ。 ピーマンなんかツヤツヤ輝いている。 何故だ~~!!???

相当な農薬が使われている証拠なのか!?  うん、きっとそうに違いない。
そんな恐ろしい食材を体に入れるなど、考えてみればゾッとする事だ。それからというもの、なるべく高くても無農薬食品にこだわっている。 
私は料理が好きな訳じゃないが、料理が上手い。 そして出来るだけ毎日しっかり栄養バランスを取り組んだ料理を作り置きして食べている。 料理本など読んだ事もないし、ちゃんと計量して作った事もないが、勘で分かるのである。 以前食べた美味しかったものを思い出し、これとこれとこれをこのくらいの配分でやれば作れる!! といった感じでいつも料理するのだ。 昔はよく失敗もしたが、最近はこの方法でパーフェクトに近い美味しい料理が出来る様になった。

というのも、ボストンは外食がとにかくまずい。 マズすぎる!! 高いのにマズいのである。 そして衛生面も決して良さげではない。 ほとんどの料理にMSGを加える。 MSGとは味の元のようなもので、体に悪影響を与えるというデータがあるので、カリフォルニアでは多くのレストランが「MSGを使っていません」というサインを出しているくらいだ。 水もそうだが、体に取り入れるものがどんなものかで自分から放出されるエナジーなりアイデアなりがかなり変わると思うのだ。 なので私はとにかくしっかり自分の目で選んだ食材で自炊をずっと続けている。 元気のない友達には元気が出る様な美味しいものを一生懸命作ってあげたりする。

食べ物の他にも、自分の五感を鈍らせない様、心掛けている。 
例えば、ヘッドホンをなるべく使わないようにしてるし、使う時は音を出来るだけ絞って聴くとか。
味も薄味にしてるし、TVも朝のニュース以外あまり見ない。
そして初対面の人と会う時は、パッとイメージを浮かばせるのだ。 例えば、この人はきっと四角い顔でメガネをかけているだろう。 とか。  今日は突然仕事のお話があり、電話を掛けてきた人の声から顔のイメージがパッと浮かぶのだ。 さっき実際に会ってきたのだが、その人はみごとに四角い顔でメガネを掛けていた。 我ながらおもしろいと思った。

話はズレたが、アメリカには食べ物の他にも謎な恐ろしいものがいっぱいある。 また後日☆
lalah
☆Joe Sample & Lalah Hathaway ☆ kaorumお気に入りCD

昨日はおもしろいことがあった。 
今、ちょっぴり苦手なR&BやFunkのクラスを取っていて、自分が歌いたい歌を持って行くのだが、昨日たまたま持って行った譜面とCDが Lalah Hathawayの歌だった。 彼女はジャズもR&Bも歌いこなす、私の大好きなヴォーカリストの一人で、ハスキーヴォイスな歌姫だ。 クラスでCDをかけ、バンドメンバーに聴いてもらってから演奏を始めるのだが、先生が突然、「歌ってるのはもしかしてレイラか?」と聴かれ、そうだと答えたら、「今さっきそこで彼女とすれ違ったよ」なんていうもんだから、いつもの調子でジョークを飛ばしているもんだと思って流していたらどうやら本当のようで、今夜学校のホールでコンサートがあり、今はちょうど講義をしているという。 おっと、なんということだ!! 何と言うタイミングであろう!!! そんなわけで昨夜はレイラのコンサートに行ってきた。 $50もするチケット、バークリー生ならタダなのだ。 利用せねば☆

とにかく良かった!!
全曲R&Bで、同じ様な曲が多いながらも全然聴いていて飽きないどころか、引き込まれるのだ。 一番の魅力は彼女の『声』であろう。 魅惑のDeepで柔らかいハスキーヴォイスが、十分に発揮されている。 技術的にはもちろん、呼吸法がしっかり出来ているからなのだが、やはり心身共に充実していないと、声という楽器はなかなか100%持っている魅力を発揮出来ないのもである。  

ふと思ったのだが、やはりヴォーカルは楽器と違って、人それぞれ全く違う音色を出す。 一番個性を発揮出来る楽器といえばそうだが、歌い方声の出し方が誰かと似ていたりすると全くカラーが浮き出て来ない。 しかしもともと持っている声の質というか、出し方でも変わって来るが、α波を引き出す声というのが存在する。 科学的にα波が出ている事を実証出来る声質というのがある。 例えば身空ひばりの声がそうなんだそうだ。 しかしいくら個性があって上手くて癒し系と呼ばれている人達がみんなα波が出ているのか、というと疑問だ。 もちろんそこには好みも出て来るのだが、本当にα波が出る様な声は好みでは左右されない断固とした声の質と心から湧き出る音があるのだと思う。 アメリカで俗にいう『ギフト』ということなのだろう。 持って生まれた声に感謝しどうにか生かしたいものだ。レイラの歌はノリノリな歌が多かったが、間違いなくα波が出ていたに違いないと思わせるくらい、聴いていて心地が良かった! こんな声を出せる様になりたい! って改めて思い、呼吸法を地味~に続けられている今日この頃である。 ちゃんとした呼吸法が自然に出来て来ると、発声だけでなく、心身共に健全でいられる気がするのだ。  ブログでも何度かしつこい程書いているが、呼吸法、非常に大事である。 人生をも変える力を持っているに違いない☆
先週の金曜はレンタカーをしてボストンから約3時間西にある、Tanglewood jazz festivalに行って来た。 ナショナルパークに囲まれた、まさに森の中で夏のみのコンサートが毎年開催される。 ここのコンサートホールは「Seiji Ozawa Hall」という名前がついていて、とても立派でステキなホールなのだが、後ろの壁は無く、代わりにカーテンがあり、開けると野外からでも椅子を並べて聴ける様な仕掛けになっている。 開演は午後8時からであったが、少し早めに来て、存分に森林浴を楽しんだ。ボストンとはこれまた異世界で、なんとも空気が澄んでいて、夜空は満点の☆、☆、☆であった。 宇宙に吸い込まれるんではないかと思ったくらいの星の数だった。

9/2は2グループが出演していて、一つはグラミーを何度も受賞しているkaorumも大好きな盲目のジャズシンガー、ダイアンシュアーと、ミュージシャンとして最も尊敬しているToots Thielemansが出るとあって、かなり前から一番良い席のチケットを買い、この日を待ちわびていた。その甲斐あってか、前から5番目という超間近の席でミュージシャン達の息づかいや表情をしっかり感じる事が出来た。 しかも両グループ共、今回はジャズというよりも私の大好きなラテン系を中心に演奏するとあって、もうたまらなかった。

DianeDiane Schuur group

ダイアンシュアーのライブは先月行ったブルーノートでの内容とほぼ一緒であったので、それほど興奮もしなかったのだが、相変わらず声に張りがあり、音程も1ミリとも揺らぐことなく彼女独特な世界を放していた。 彼女のすごいところはやはり、ちょっと聴いただけでもすぐ「あ、ダイアンの歌だ!」と解る程、個性ある声とスタイルだ。 ミュージシャンにはこれが必要不可欠だ。 どんなに上手い人でも誰かと似ていてはダメなのだ。 彼女はまさにOne and Onlyなシンガーだと改めて感じた。 そしていつも最後の曲はお約束の「So in Love」を歌い、彼女にそっくりな雰囲気の旦那さんが登場し、手を握りながら歌うのである。 何度見ても聴いてもほほ笑ましく幸せな気持ちになれるから不思議だ。

さて、次はいよいよ私が待ち望んでいたToots groupである。 Tootsはベルギー人のクロマティックハーモニカ奏者で、もう歳は80歳近い。 何度かボストンやNYに来てはライブをしているのだが、いつも都合がつかず行けずにいた。 遂にこの日、生Tootsの音が聴けるのである☆

Toots
そしていつもTootsと演奏しているピアニストのKenny WernerとギターのOscar Castro-Nevesの演奏はCDで聴く以上に素晴らしかった。 体から音が湧き出ていると言うか、「嗚呼、音楽が好きで好きでたまらないんだなあ~」っていうのが溢れる様な演奏だった。 そしてミュージシャン同士はもちろん、観客とも音と表情で会話しているような温かくて優しい空気がずっとまわっていた。 私は自然と終始涙がとまらず、こんなことは生まれて初めての体験だった。こんなに温かくて感動で胸が震えっぱなしのライブは今までで見た事が無い。 それくらいの衝撃だった。 演奏側が描くイメージと、聴き手が受け取るイメージが見事に一緒なんだな、と感じた。 これは本当にすごい神業だと思う。 特に「What a wonderful world」は、Tootsはいまにも消えてしまいそうな繊細な音を交えて何かを熱くそして静かに語る様に吹くのである。 この歌はいろんなミュージシャンが好んで演奏する名曲だが、私は今まで特別好きでもなかった。 しかし!!私はこのToots groupの演奏でもう涙が溢れて仕方がないのである。 Tootsの描くイメージ、想いが痛い程伝わって来るのである。 演奏後、Tootsはこんな事を語った。 「この曲は僕に取って教祖的な存在のルイアームストロングの名曲で、ルイアームストロングがいなければ今の僕は確実にいなかっただろう。 それ位、彼の存在は僕にとって偉大で、僕の音楽に多大な影響を与えるまさに神様的な人。 そんな彼の曲には特別な思い入れがあるんだ」

うんうん、そうなのでしょう! と私もうなずいた。 だって、本当にそんな気持ちが音と演奏中の表情で伝わってくるんだもん。 そう、私がいつも思うのは、ミュージシャン同士で顔をたまに見ながら演奏するスタイル、私は大好きだ。 ライブは音だけを聴きに行っているのではないと思う。 ミュージシャンの表情や、アイコンタクトをとりながら相手の音に反応して初めてあのような温かさも加わるのだと思う。 たまにミュージシャンの中にはアイコンタクトを取らなくとも音で気配を感じコミュニケーションをとれるという人も多いが、私はあえて顔をたまにみるという行為が好きだ。 私も自分がライブをしているとき、ソロの時などバックのミュージシャンを振り返った時に顔を合わせてくれるととても気持ちが安らぎ嬉しいものである。 顔を合わせる行為、そして表情はその位、良い空気を生み出すと言う点で演奏している者にとっては大事だと思う。 そう、Tootsは相手のソロの時は特に顔を合わせながら、音を絡めるといった感じで即興をする。 う~~たまらん! 

コンサートは全体で8~10時までの予定だったのだが、Diane Schuurのライブで既に少し伸び、そしてTootsのライブではアンコールの嵐が止まらず、4、5回アンコールに答えてくれ、ノリノリの演奏で幕を閉じた。 時既に夜中の12時を過ぎていた。 普通のジャズフェスはだいたい昼間にやるのがほとんどだが、こんな満点の星の下、森の中で夜中までこんな素晴らしいライブが聴けるなんて、本当に最高だった。 帰りは道も空いていたので2時間でボストンに戻って来れたが、興奮していたせいか運転中眠くならずに済んで良かった♪  

もう9月か。 そういえばだんだんボストンも涼しくなり過ごしやすくなって来た。 夏の終わりを感じる今日この頃、空もなんとなく切ない感じだが来週からはいよいよバークリー最後の学期が始まる。 気を引き締めてまた頑張ろう♪
sunset☆カナダの夕日! 後光が、、、☆

8月は本当に良い充電期間だった。 前回のブログでも書いた、ニューポートジャズフェスに始まり、その翌日からはカナダ、カリフォルニア、そしてタングルウッドジャズフェスで閉めた。 まずはカナダ旅行の様子を、、、☆

ボストンからカナダのケベック州までは車でわずか4時間程で、それはそれは異世界であった。 以前、西海岸のカナダ、バンクーバーへは電車で一人旅をしたことがあったが、バンクーバーはさほどアメリカと変わらぬイメージだった。  しかし!! 今回訪れたケベックはカナダでもフランス語圏な為、まるでフランスに来ている様な気分を味わう事が出来た。 まず車で国境を越えたと同時に道の表示が全部フランス語に変わる。 そしてマイルからキロ表示に。  そして下の写真の様な道がまっすぐ続いている。 

road

なんせ標識が全てフランス語で、英語などはかけらも表示されてないので何かと不安だったが、なんとか無事に予約していたB&Bにたどり着いた。 B&BとはBed and Breakfastの略で、朝食付きのペンションみたいな感じの宿である。 私が泊まった所は、経営する奥様が日本人ということもあり、朝は夕飯の様な豪華で本格的和食を用意してくれ、しかも日本式のお風呂(ジャグジー、入浴剤付き)まであった。 ペンション自体が新築で、カナダ人の旦那さんと一緒に設計やインテリアをデザインしたとのことで、すごくカントリーで温かい雰囲気のお部屋だった。  私と友達は3泊した。 

私達が泊まった街は本当に小さく、あまり有名ではないのだが、知る人ぞ知る様なステキな避暑地で、モントリオールやケベックシティまでは2時間で行け、そしてまわりにはいっぱい国立公園があるので、夏は森林浴やウォータースポーツ、冬はスキーなどが楽しめる穴場のようだ。 初日は近場を探索し、翌日はケベックシティまで行って来た。 ここは、まさに観光地なのだが、ヨーロッパを思わせる様な石畳と町並みで、かわいいお店が並んでいた。 レストランへ入るともちろんメニューはフランス語。 さっぱりわからないのだが、なんとなくカンで頼んでみたのが大当たりで、めちゃくちゃ美味しいラザニアだった。 

ケベック☆ケベックシティのステキなレストランにて。左がkaorum☆

そして夜はフランス料理を食べる事にしたのだが、これまためちゃくちゃ美味しく、超豪華な食材を贅沢に使ったフルコースにフルボトルの地ワインを飲んでもほんの5千円程だった。 大味なアメリカと違って味がとても繊細でしかもお手頃で、もう言う事無しの大満足だった。 そしてケベックの人々は本当にみんな優しくて温かい。 改めてボストン人が異常に思えて来たのだった。 ボストンに住んでからずっと思っていたのだが、みんな例外なく店員は「Thank you」を言わない。笑わない。本当につまらなそ~に嫌々仕事をしているのを丸出しにしていて、それがボストンでは「普通」なのだ。 西海岸に長年住んでいた私には信じられない光景だった。 西海岸の人々は、それこそ笑ってしまうくらい馴れ馴れしいというか、めちゃくちゃフレンドリーで、どの人も楽しそうに仕事をしているのである。 エレベーターの中でも知らない人と普通に会話するし、店員と客も友達の様に挨拶するし、タクシーの運ちゃんもご機嫌で話しかけて来る。 ボストンは一切、そんな和み系はない。 なぜだ!?  と常々疑問に思う。

そういえば天才ピアニストのキースジャレットも去年、ボストンでコンサートをした時に、演奏前にこんなことをマイクの前に立ち言い放ち、演奏を始めた。 

「私はボストンが大嫌いだ。 ここに住んでいる人達は本当に愛想も悪く、店員も礼儀正しくないし、何度も来るたびに嫌な想いをしている。 もう私がボストンに来て演奏することもないだろう」

そう言いのけた後、ピアノに戻って演奏を始めたのである。 観客は、、、というと、あっけにとられて「シ~ン、、、」とした変な緊張感漂う空気が流れた。 演奏前にこんな事を言ってから弾くと言う心境。 悲しい限りである。  ボストンも四季がすごくきれいな街なのだが、、、どうも私も苦手である。 しかし住めば都というやつで、慣れて来るとあまり気にならなくなる。 こうやって他の街に繰り出すと、改めてボストンの異様さを感じずにはいられなくなるのだ。

話は元に戻り、ケベックシティを堪能し、ペンションへ戻る帰路、さすがに慣れないフランス語の表示と土地勘のせいで、何度か違う高速に乗ってしまい帰るのに倍近く時間がかかってしまったのだが、ペンションの奥さん、ミドリさんは出発前にわかりやすい地図を書いてくれたり、地図をいっぱい持たせてくれたので、本当に助かった。  彼女は本当に温かい人だった。 いつも優しい笑顔で心からのおもてなしをしてくださるのだ。 彼女は長年、旦那様の仕事の関係でアメリカやカナダの都市を点々と住み、ようやく夢であったペンション経営を始める事が出来たそうだ。 長年こちらにいると何かと日本のものが恋しくなるものだ。 そんな風にずっと思っていたからこそ、同じ様にアメリカやカナダに住んでいる日本人に少しでも日本のやすらぎに近い空間を提供できるペンションを経営してみたかったのだそうだ。  本当に至れり尽くせりという言葉がぴったりな、真心がこもったおもてなしを受け、私と友達は心から感動してしまい、私もミドリさんのようなかゆいところに自然に手が届く様な心使いが出来る温かい人になりたいなぁ、、と思った。

翌日はワイナリーで、何件も渡り歩きテイスティングを存分に楽しみ、そして素晴らしいワインと出会ってしまった!  一つは白ワインで、口に含むと、3段階くらいに分けて、立体的に味が口と喉に広がるのだ。 こんなワインは初めてかも。 残念ながら赤ワインはまだ取れ立てで味がまだ完成していなかったようで、ゲットならずだったのだが、デザートワインもこれまた運命的な出会いをしてしまった。 私は甘い飲み物が苦手なのだが、これはさほど甘くもなく、独特なハーブっぽいいろんなフレーバーがブレンドしていて、それをチョコレートの小さいカップで飲むと、絶妙に美味しいのだ!  あまりにも美味しくお洒落なので、お客さん様に買っておいた。

最後の日は私の大好きな森林浴☆ 観光シーズンにも関わらず、マイナーな場所だった為か、人も少なく、思う存分、森林浴を楽しんだ。 あの青々とした匂い、色、空気、音、どれをとっても5感に効く最高のスポットでした。 カナダは良いなあ~☆ また絶対行くだろうな、と思った。 心身共に栄養満点で帰って来ました! 
jazzfes☆ジャズフェスに行ったヴォーカル友達と。真ん中がkaorum☆

前回の続きだが、今年は日帰りでジャズフェスに行く事にしていたので、8:30 pm発の最終バスで予定通り帰るつもりで、余裕を持って会場を去った。しかし出発まであと1時間程あったので、私達は近くのオープンカフェでお茶をしてからバス停に向かった。 バス停に着いたのは出発予定時刻の10分前だったのだが、人の気配が全くない。???と思いながら、9時までずっと待っていたが、バスが来る気配もない。 どういうことだろう、、、????? と3人して頭をひねっていたのだが、3人の出した結論は、「乗り遅れた、、、泣」 という事に落ち着いた。 いや、落ち着いてる場合ではない! なぜ余裕を持って来たのに、、しかもアメリカのバスが予定時刻より遅れる事はあっても早く出発などありえないのに、、、。 しかし冷静になって考えてみたら、きっとジャズフェス最終日で帰る人が多く、バスが満席になった時点で出発に至ったのだろうということだった。 後から去年、バスで行った友達にそのことを話したら、彼女達も去年に同じハメにあったそうだ。 全くひどい話である。そんなわけで、どうするか3人で会議だ。 ボストンまでは州を超え1時間半かかる。 もう電車もない。バスもない。 もはやタクシーか!? しかしタクシーだと間違いなく恐ろしい金額になる、しかし泊まる用意もしていないしホテルも高い。 いっそファミレスで徹夜するか!? とも考えたが、さすがにクタクタで無理とみた。 しょうがなくホテルに泊まる事にした。 諦めがつくと人は開き直るもので、急に元気が出てせっかくだからチェックイン後、街に繰り出し飲みに行く事にした。 あまりヴォーカリスト同士、話し合う機会も意外と無いので、ちょっと楽しかった。 3人それぞれいろんな悩みや壁があり、しかし共通する点は、「いかに力を抜いて歌えるか」という事だった。 3人とも似た様な時期にバークリーに入学したのだが、やはり基礎がしっかりできていない時点でバークリーに来てしまうと、いくら高度なテクニックを学んでも吸収しにくいというか、浅く上っ面を重ねるだけになってしまいがちだね、という結論が出た。 私も卒業間近にしてもっともっと基礎を徹底的に見直さないといけないと痛感する思いで、体感を得られる様な発声だけの自己練習やレッスンを特に意識するようになった。 写真右の友達は、さんざん迷い抜いた結果、思い切って秋からバークリーをやめ、アレキサンダーテクニックを本格的に学ぶ道を選ぶと言う。 

「アレキサンダーテクニック」とは一体何か?  バークリーのヴォーカルテクニックのクラスでかする程度に説明があって、1度だけ専門の先生がゲストに来て講義をしたことがあった。 私もちゃんとした内容は忘れたが、声を出す仕事、例えば俳優や歌手、コメディアン等、いかに体の力を入れずに通る声が出せる様になるか、というのを勉強取得していくメソッドのようだ。 何やらその昔、アレキサンダーという人が突然、体調を壊し、もう声を使う仕事が出来なくなって、それを克服する為に自ら研究を重ね、あみ出した処方らしい。 発声法というよりも、どうしたら力を抜いた状態で響く声が出せるか、という所まで体を作り上げて行くことがポイントのようである。 私もとても興味があるのだが、バークリーにはクラスがなく、お隣のBoston Conservatoryというバークリーよりも敷居が高い音大で1つクラスがあるのみで、あとはアレキサンダーテクニックを取得し、免許を持っている人に個人レッスンを受けに行くしか方法はないようだ。 専門的に教えている学校はニューヨークにしかないらしく、取得に3年かかる。 日本では東京に1カ所しか学校がないそうで、まだまだこれからどんどん開拓されていく分野のようである。 その友達は、夏の間、個人レッスンを受け続け、その有効性を体感したという。 まだまだ声を出す所まではいってないそうだが、人は自分でも気付かない所で体のいろんな所に余計なテンションがかかっているそうだ。 でも体の力を抜くコツを少しわかってきた今、声を出す時にかかるテンションをどのようにしたら取り除けるか、というのがなんとなく体で解って来たと言う。 彼女は来年からNYに行き、取得後は、アレキサンダーテクニックをもっと日本にも広めたいという夢を語ってくれた。 自分に合っているものを遂に見つけた人の目はキラキラと輝いていて私もそんな彼女からいっぱい勇気をもらった。 遠回りでも焦らず夢を諦めず、人に夢を与えられる仕事をしていきたいな、と改めて思った。 バスには乗り損ねたが、とっても貴重な会話をすることが出来て、今年のジャズフェスも忘れられない日になった☆  夏はやっぱりいいなあ~♪
Joshua☆Joshua Redmanをこんなに間近でパシャ!☆

行って参りました! 今年もニューポートジャズフェスへ♪ 去年は記念すべき50周年だった為、大物揃いのキャストばかりで大混雑だったが、今年はそこまで混まず、暑すぎず、とても充実していた。どのミュージシャンも良い感じに力が抜けたプレーで、海風で音が良い感じに左右に揺れて本当に聴いていて気持ちよかった。 とにかくそれぞれのステージが独特の雰囲気を醸し出していて、「嗚呼、これだな」と思った。 このカラーの違い。 やはり選ばれし今をときめくミュージシャンは、強烈な独特の雰囲気が音に、パフォーマンスに漂っている。 人を惹き付けてやまないミュージシャンと、こんなに上手いのになぜ埋もれたままなのか?と思わずにいられない惜しいミュージシャンの違いがわかった気がした。 彼等に共通しているのは、己を良く知っていて自分の見せ方、聴かせ方をニクい程知り尽くし常に研究している所なのだろう。 自分の世界観を思うがままに表現し、多くの人に伝えられる。 これが鍵なのだろう。  そして思った。 練習を重ねるのは、無意識でやってしまえる土台を身にしみ込ませることによって、そこから上の部分、つまり味付けの部分が余裕を持って出来る=力が抜けてありのままの自分が出せる、ということか。 私が練習をするときは、その歌をいかに上手く歌える様になるか、という低次元な所でやっているような気がした。 「上手くプレー出来る」ではなく、「上手く自分を出せる」様な練習であるべきなのかもしれない。 そう思うと、これからの練習方法や意気込みが良い方向に変わって行く感じが確実にする。 去年も行ったのに今年はこのジャズフェスから何かすごいものを感じて帰って来た。

今年、特に観客の反応も飛び抜けてノリノリでキラキラ輝いていたのは、間違いなくサックスのJoshua Redman だ。 いや~~、本当に素晴らしかった☆ 何がか。 全てだ!! 強烈な彼独特なスタイルがあって、音もパフォーマンスもとにかくセンスが良いと言うか、かっちょええ~~~!!!っちゅう一言なのである。  今ノリに乗っている人特有のオーラがあった。 演奏後にCDサイン会があるのだが、私はこの日までニューアルバムを買わずに待っていた。 それはそれは長蛇の列だった。 私の番がやっときてサインと握手をしてもらうと、最高の笑顔で「アリガト♪」と言ってくれた。 私の顔もゆるみまくりだ。 しっかり写真まで撮ってもらっちゃった~☆
握手☆見よ!このへっぴり腰なあきんど風kaorum☆

次回はその日の晩に起こった飛んだハプニングのお話♪
「信頼」とは信用出来て頼れるということだろうか。 な~んてふと思った。そのまんまではないか。私は過去に友人3人から絶交されたことがある。 3人に共通して言われた事、「信頼してたのに。。」というセリフを言われてそれっきりだ。 私は去る者追わずなのでそれも良しなのだが、せっかく今まで良い関係を築いて来たのに残念だなあ~とは思った。 そんなに私は悪党だったか、、、と振り返ってみたが、その時はわからなかった。

一人は、サンフランシスコのインテリアデザイン系の大学を卒業後、就職活動をしていて、なかなか仕事が見つからない彼女に、私の仕事先のすぐ近くのインテリア系のお店で店員を募集していたよ、ということを伝え、そこの住所と電話番号をメモしておいたのを教えた。 彼女はとても興味を持ち、私に中に入って紹介してほしいとの事だった。 しかし私はオーナーを知っている訳ではないし、まずは自分で電話して問い合わせしてみては? と聞いた。 そうしたら「私は何もそのお店の事知らない訳だし、kaorumの職場すぐそばなら私の代わりに聞いてくれても良くない?」とキレられ、無責任に情報だけ教えて中途半端な親切だよ!と電話で言い放って、それっきりだ。 それ以来、親切とは何か、と考え込んでしまった。 親切に完璧や中途半端という言葉があったなんて、考えてもいなかった。 私のした事は中途半端な親切だったのか、、、。

もう一人は、私が一度、知る人ぞ知る青山の隠れ家的なステキなバーに友達を連れて行き、その友達もかなり気に入った模様で、ある日、その友達がそのバーに友人と行こうとしているが、道に迷ってなかなかたどり着けないからもう一度行き方を教えてくれと、何度か電話があった。 その都度、詳しく道を教えているのだが、それでも迷ってどうしようもないという。 なので、4度目の電話で私は、お店は表参道の交番のすぐ側なんだから、交番で聞いた方がわかるよ。と言うと、すごい勢いで電話を切られた。 これも彼女にとっては私の中途半端な親切ということなのだろう。

最後の一人からは恋の相談をされていた。 彼女の想いを寄せる相手は皮肉な事に私に告白してきたのだが、私は彼女の気持ちも知っていたし、その彼を好きな訳でもなかったので、なんとか2人が良い感じになるようにいろいろセッティングしたりし、その甲斐もあって2人はめでたく付き合う事になったのだが、後から彼が彼女と付き合う前は私の事が好きだったという事を彼から聞いたとのことで、彼女は私に猛烈に怒りをぶつけてきた。 自分はkaorumの身代わりとして付き合ってるわけ? そんなふうに彼の気持ちを知ってて二人をくっつけようとして楽しいの? と、、、。 トホホ。よかれと思ってしたことが、これも彼女にとっては中途半端な親切だったのか!? 彼は今は彼女が愛しくてたまらないと言っているんだし、今2人が良い感じならば良いではないか。

そもそも中途半端な親切ってなんだろう、、、??? ってもう何年も考えている。 親切に中途半端も完璧もあるのか?  中途半端だと思われる様ならいっそ何もしないほうがいいのだろうか。 手を貸すなら自分も一緒に落ちる覚悟で最後までとことん付き合うべきものなのか。

私は自分で出来そうな事をなぜまず自分でやらないのか、理解できなかった。 が、今少し解る気がするのだ。「自分で出来る」のと、あえて「信頼している人に甘えたい」という気持ちは違うのだ。 今、私は逆に自分の方がすごく慕っていて信頼を寄せている友人がいる。 自分と多分似ている人なのだろう。その人にはなぜかつい私も弱音を漏らしてしまうのである。 そんな私に毎回親身になってアドバイスをくれたり、励ましてくれたりしていた。 ボストンで頑張れる大きな支えになっていたのだ。 そんな人にある日、「あ~だこ~だ悩まず今やれることを黙ってやれ」と言われ、私も初めて「わかった!もうメールもしないし会わないよ!」と言ってしまった。 「ハッ」っと気付いた。 きっとこの瞬間の気持ちというのが3人の絶交してしまった友人達の気持ちだったのか、、、と思った。 決して自分で処理出来ない訳ではない事を、あえて人に持ちかける時の心境、、、、。 せっぱつまってもがいているときに信頼を寄せている人に甘えたいという気持ち。 よほど彼女達から信頼してもらっていたんだな、、、と思うと切なくなった。  器の大きさとはこの辺で違うのだろう。 果てしない空を見上げこれからの自分は、自分の出来る限りとことん人と向き合っていきたいと思った。
 
私の中で「忙しい」というのは絶対に言いたくない言い訳だ。 時間は暇だろうが忙しかろうが作るものだ。 もはや「忙しい」は現代人の口癖になりつつある。 が、相手に対し失礼な「言葉」な気がするのだ。 時間は皆、平等に流れているのだから、、、。 自分のまわりの人達と何時も同じ目線で共感出来る空気をこれからも大切にしていきたいと思う今日この頃☆


 
Lisa☆ kaorumの恩師☆

私がバークリー音楽院に入学して以来の恩師、リサについて語ってみたいと思った。 知識も友人もいない無の状態でボストンに渡った訳だが、初めての学期は、どの先生をプライベートレッスンに選ぶかがさっぱりわからなかった。 短い教授紹介文リストを見て決めるしかないのである。 しかし噂にはなにやら「リサ」という先生がすごく教え方が上手く、人間的にも素晴らしいというのをちょくちょく耳にしていたので、リサを選んだのがきっかけである。 しかし大人気の教授だけに、新入生が入れるスポットも少なく、私はぎりぎり最後のスポットをゲットできた幸運者なのだった。

ほとんどの生徒がすでに専門学校や音大で歌を本格的に勉強していた人が多い中、私は度素人中の度素人で、初めての学期のプライベートレッスンでは緊張しまくったものだが、リサはやさしく微笑みながら私の今までの経験や、好きなジャンル、力を入れたい事、どんなテクニックを身につけたいかなどを聞いて行く。 そして全て聞いた後、人それぞれ違うレベルで入って来ているから、その人がどれだけ上手いかではなく、どれだけ努力して上達したかをベースに自分は評価するからあなたは自分のやれることをしっかりやればいいのよ。と私の緊張をほぐしてくれた。

この先生のすごいところは、とにかくいっぱいありすぎるのだ。 まず、生徒の歌を聴いて、お医者さんが処方箋を出す様に、その生徒の歌い方のダメな点を見つけ分析して、どうしたら良くなるかをサラッとコメントする。 そしてその場でアドバイス通りの事を試させて、体感させるのだ。 それが何とも適切で、ダイレクトに効くのだ! この先生の特徴は、生徒の歌の癖やスタイルを決してリサ流にしようとせず、その生徒のスタイルをなるべく生かしながらいかにして良いものを引き出すか、という所だ。 ほとんどの教授が自分のスタイルを押し付けたり徹底的に矯正させたりする所、彼女は腕利きのドクターが手術で悪い患部だけを取り除き、なるべく体を傷つけない様にするようなイメージだ。 副作用の強いクスリを投与するより、自己回復力をつけさせる様なレッスンの仕方が特徴だ。 なので、劇的に自分のスタイルを変えたいと思う人には不向きな先生なのかもしれない。

リサは手が不自由だ。 指も全く動かない。 そして下半身不随で車椅子で生活している。 大学生のときは、ミュージカルスターを夢見て有名音大に通っていたが、不意の大事故に遭遇してしまい、体の自由を奪われたと同時に夢までも諦めざるを得なかったと言う、身の裂ける様な壮絶な若き人生を送っている。 絶望の中、彼女を救ったのは神様から与えられた美しい声と、その声を使って新たな道を切り開こうと決意する強い光がさしてきたことだ。 それからは、大学院で声楽を本格的に学び、自分には歌を教える事が出来るという新たな才能に気付かされ、いろんな音楽を学ぶうちに、ジャズに出会い今のジャズシンガーとしての自分がいるらしい。 リサがジャズを歌い始めたのは30歳を過ぎてからだそうだ。 彼女の歌声には酸いも甘いも知り尽くしている様なドキっとくる様な独特な哀愁がある。いつも明るく、少女の様なチャーミングな所があり、私がリサに指摘された所を意識しすぎるあまり鼻の穴をめいっぱい広げて硬直して歌っている私に大爆笑したり、私が指摘されたポイントを忘れて途中で「ハッ」と気付き歌ってしまったときの顔がおもしろいらしく、お互い目が合うとムズムズ笑ってしまうのだ。彼女のプライベートレッスンは本当に楽しくてあっという間に過ぎてしまう。 リサは一緒にいると体が不自由な事を忘れてしまう程、実に普通にしている。 車も運転するし、料理もする。 どうやってメールを打つんだろう、、?と思っていたら、工夫して手首に固定バンドを着けその先にペンのようなものを取り付けて、それでキーボードを叩いていた。 あんなに明るいが人一倍努力をしている人なんだな、、。と思った。 いろんな経験しているからこそ、人の心に響く様な温かい良い歌が歌えるんだろうな、、、。って思った。 本当に器の大きさを感じずにはいられない。 自分の弱さが恥ずかしく思えた。

そんなリサが昨日言った。 
「私だって30過ぎてからジャズを始めたんだし、今既に上手い人はスタートがあなたより早かっただけよ。 もっと自分の良い所をみなさい。 もっと自分の才能を信じなさい。 あなたにはその大事な所が欠けているのよ。」と腕を伸ばし、動かない手のひらで私の手をとり、両手で握ってくれた。 初めてリサの手に触れた。 温かかった。 リサには歌以外にも、人間としてのもっと大事なものをいっぱい教えてもらった。 あと1学期で卒業。 リサとも来学期で最後である。 いろんな想いが込み上げてくる今日この頃だ。