アンリ・ルソーの真意 | Talking with Angels 天使像と石棺仏と古典文献: 写真家、作家 岩谷薫

アンリ・ルソーの真意

 本日の『日曜美術館』はアンリ・ルソーでしたね。
 本当は、見ずに仕事しようとも思ったのですが、「ルソーでは見なければなりません!笑」 私も大好きです。ピカソも彼が大好き。
 今日の放送では、さすが女優業というシャーマンらしく鶴田真由さんのコメントに鋭い片鱗がありました。彼女にはちゃんと「彼と霊界の繋がり」に気が付いた発言があります。

 気味悪いとか下手くそだと言われているルソーの『人形を持つ子供』ですが、私から見れば、彼が霊界と繋がっている証拠です。

 顔がオバサンみたいだと言われますが、子供は誰かの生まれ変わりであるわけで、この顔は過去世のどこかのオバサンの顔と似ているのでしょう。いくら下手くそでも、ルソーが子供の顔を描けないハズはありません!(ルーブルでも修行しています)
 持っている人形もオッサンで、御先祖や過去世にまつわる人物と思って間違いない。仏教では阿頼耶識と考えてもいいでしょう。
 ルソーは5人生まれた子供の内4人もの子供を若い内に喪っているそうで、こうした感覚に敏感になるのは至極当然だと思われます。夢でこのシーンを見たのかも。奥さんも2人亡くしているそうです。
 さらに注目するのは、御花畑の毒々しさです。黒い花もあります。

 臨死体験者でも毒々しい花畑を語る人は居ますし、芥子の花だと言う人もいる。以下に紹介するニルバーナの『Heart Shaped Box』は「とてもとても極端な例ですが」あの世がこう見える人もいます。何故そう見えるのかは私は記しているのですが…  100%死ぬ気でいたカート・コバーンならではでしょう…。
 あるいはこの曲を聴いて、この映像を創造したこの映像作家を評価すべきでしょう…
(ちなみに、白い魂は肉の天使に捕まってはいけません…その後、何が起こるのかは『新釈 中国古典怪談』を読んでいただいた人には解るでしょう…)


 話を、アンリ・ルソーに戻すと、彼はこうした霊界に通じていたからこそ、下手くそと言われながらも、現代人の心を揺り動かす不思議な力があるのです。
 我々は実は、「彼の絵はあの世で既視体験しているからこそ」魅き付けられるのです。絵に影が無いのも象徴的。(勿論、あの世での光景がルソーの絵のまんまだという意味ではありません)

 最後に司会者が「酷評されながらも、あきらめない心が大事」との的外れで残念なコメントでしめくくりましたが、全然違う!!!!!!!!!!

 これは、間違いなく自信を持って述べますが、彼にとって「諦める、諦めないは全くの問題外です!」 それは、霊界に繋がった確信です!!!!!
 止むに止まれぬ動機です!
 「遺す必要がある!描く必要がある!」という確信なのです。だから当時低評価であっても彼は、全く心が揺るがなかったはずです。これは自信をもって断言します。
 私が『Talking with Angelsーコート・ダジュールの天使達ー』の出版にどうして7年もかかったのか、その真相が解る、ルソーなのでした。
 生半可な易しい、諦める諦めないの心理では決してない!!見てしまった人の確信です!!
 ルソーは解っているし、完全に気付いています。ピカソも気づいたからこそ好きなのでしょう。


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