「ジャン=クロード・ヴァン・ジョンソン」が100点のドラマだった件(少しネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

「ジャン=クロード・ヴァン・ジョンソン」が100点のドラマだった件(少しネタバレ)

ジャン=クロード・ヴァン・ダム主演のドラマ「ジャン=クロード・ヴァン・ジョンソン」のパイロット版がamazonで配信されたのは、一昨年の8月のこと。同時にアメコミ系の「The Tick / ティック~運命のスーパーヒーロー~」やケヴィン・ベーコン主演の「アイ・ラブ・ディック」なども配信されて、「人気があったドラマはシリーズ化する」ということだったため、心が狭い僕は他のドラマをライバル視して激しく憎んだりしたものの、3本ともシリーズ化することが決まった時は「なぁんだ (ノ∀T) ンモウ!」とうれし涙が流れたものですよ(光岡三ツ子さんも喜んでくれた!)。で、パイロット版含む全6話/シーズン1の配信がスタートしたのは、昨年の12月半ばのこと。これが超グッとくるドラマでしてね…(しみじみ)。今さらながら、ザックリした感想を書いておきますよ。


「ジャン=クロード・ヴァン・ジョンソン」の予告編↓




あらすじを雑に書いておくと、「“落ち目のアクション俳優”ジャン=クロード・ヴァン・ダムは、ジャン=クロード・ヴァン・ジョンソンという名前で諜報活動もしていた」ってな内容でして。メタフィクションムービー「その男 ヴァン・ダム」で開眼した“自虐ネタ”がつるべ打ち状態のアクションコメディであり、劇中で撮影される「HUCK」「ハックルベリー・フィンの冒険」のアクション版)もスゲーくだらなくてなかなか良い感じ。アクションシーンはちゃんと用意されているし、「撮影地がブルガリア」「1人2役」「タイムコップ」「ハード・ターゲット」「股割」といったファンがニヤリとする要素も入っているんですが、基本的にはヴァン・ダムを知らない人が観てもコメディとして普通に楽しめるんじゃないか…って、旅の人が言っていたよ(突然、タメ口で)。僕的にお気に入りなのが、映画の撮影現場では「集団で来といて1人ずつ襲いかかる」「今じゃウソくさい」と80年代的アクション演出を批判しておきながら、実際の戦闘になると「待て!混乱するから1人ずつだ」と敵が1人ずつ襲いかかってくる展開でございます (´∀`=) タノシー


ヴァン・ダムはブルガリアで映画撮影をしながら、麻薬組織を壊滅させようとするのです。


第1話のこのシーンでハートを掴まれましたよ。



僕なりに本作を解釈すると、「2000年代に入ってからのヴァン・ダム」を寓話化したものだと思っていて。「誰にも愛されない」というのは「彼が目標にしていたほどのスターになれなかった→思ったよりファンに支持されなかった」ということで、「キャット・フォスター演じるヴァネッサを鍛えるくだり」は、スコット・アドキンスをフックアップしたり、いろいろな作品に脇役で出るようになったりしたことを表していて、“最後の股割”のくだりは、ボルボのCMであらためて評価されたことで心の平穏を得た現実のヴァン・ダムを投影したものなんじゃないか…って、勝手な深読みですがー (ノ∀`) カンガエスギ


念のため、伝説となったボルボのCMを貼っておきますね↓




まぁ、正直なところ、若干、物足りない部分もあって。「もっと現実の自分に沿ったキャラにした方が良かったんじゃないの?(なぜ孤児設定にする?)」って思うしさぁ。細かいところも気になっていて、例えば第5話の邦題が「ボディ・ターゲット」なのは、原題が「Nowhere to Run」だからなんですけど、だったらタイトルをすべて主演作で固めるとか、そのぐらいのファンサービスはあってほしかった。ところどころの雑な部分は本作の魅力でもあるんですが、せっかくのヴァン・ダム主演のドラマシリーズなんだから、もうちょっと凝ってほしかったなぁ。


「ボディ・ターゲット」の予告編↓ ヴァン・ダム版「シェーン」といった感じ。




とは言え、それでも良いのです。前述の通り、本作は「普通に面白い」というのが一番大事だから。それに、“最後の股割”とか超バカバカしいながらも、あんなシーンをできる役者は他にいないものね。あの場面は観るたびに泣けるし、ヴァン・ダム本人が納得しているなら文句ナシで100点のドラマなのです。で、残念ながらシーズン2の製作は中止になったみたいですけど、それはそれでまったく落ち込んでいなくて。ファン的にはヴァン・ダムの自虐路線にもいい加減飽きてきた部分もあるのでね(苦笑)、むしろ「ちょうどいい」と思ってる…思ってる!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン!


股割後のこのシーン、スゲー泣けましたね…。



ということで、ダラッとつまらない文章を書いてみましたが、本作は1話約30分×6話=180分程度と短めなのでサクッと観られるし、そもそも「amazonプライム会員」自体が値段の割にサービスが充実しているので、ぜひこの機会に加入して、多くの人に観ていただければありがたいです。で、ドラマシリーズはなくなっちゃったけど、いろいろな映画が待機しているし、あの「ライオンハート」の続編が企画されていたりするということで、これからもヴァン・ダムには期待してますYO!ヽ(`Д´)ノ ウォォォォォッ!


今月はドイツで「ブラック・ウォーター」のDVDがリリースされるんですが、日本はどうなのか…。




おしまい。