かめおかゆみこ です。
4月20日から、名古屋で開催される連続講座
「話すちから・聴くちから」の各回の内容について、解説しています。
第1回 4月20日(土) 話す 縦軸と横軸を使いこなす
第2回 5月18日(土) 話す ひとつの文にひとつの話題
第3回 6月15日(土) 話す 聴き手を意識する
第4回 7月20日(土) 話す 五感を使って話す
第5回 8月18日(日) 話す 会話体を活用する
第6回 9月22日(日) 話す ひとの口調をまねしてみる
第1回 4月20日(土)
聴く 「聴く」とは?+気質による聴きかた
もう、10年以上前になるでしょうか。学校に、スクールカウンセ
ラーを置くことが制度化されたのは。
けれども、そんなに大量にカウンセラーがいるわけがなく、付け
焼き刃の対応も多々あったようです。
それこそ、ずっと子ども関係の活動をしてきて、スクールカウン
セラーになった友人が、ため息をついて言ってました。
「退職した校長先生がやってたりするんだよ。子どもの話を全然
聴いてないの。それどころか、お説教までしちゃうの」
時代的にも、カウンセリングが広く知られるようになってきたせい
もあるでしょうか。「傾聴」講座もふえてきていました。
そうした講座に参加したひとの話を聴き、私自身も参加した体験
から言うと、「傾聴のスキルだけ習っても、実際にはなかなか使
えない」という印象がありました。
もちろん、すべての講座に参加したわけではありませんから、あ
くまでも体験のなかでの話ですが。
水泳の本を100冊読んで泳げるようになるなら、誰だってわざ
わざプールで練習したりしないでしょう。傾聴も、スキルを習うだ
けで、できるようになるとはとても思えません。
上記の3つの動画のなかで、詳しく語っていますが、私自身は、
演劇部や、地域の演劇活動で出会った子どもたちとのかかわり
のなかで、ひとつの方向を見いだしていました。
「聴けるこころとからだの状態をつくらないと、いくらスキルを習
っても活用できない(効果が薄い)」
聴けるこころとからだの状態とは?
ということで、講座では、いつもこんな図を描いています。
もちろん、人間ですから、つねにベストコンディションではいられ
ませんが、からだで言えば、疲れや緊張をためこまないこと。
こころも同様に、ストレスをためこまない。ひとつの視点にとらわ
れすぎない。そんなからだとこころを、自分でととのえていく。
それが、「聴けるこころとからだをととのえる」という意味。
そうして、私の「『聴く』を磨く」講座は、スタートしたのです。
数年前から、この冒頭の30分の私のトークを、動画として公開し、
空いた30分を使って、「気質」について語るようになりました。
気質は、友人の篠秀夫さんから学びました。気質の学びは深く、
とても30分で語り尽くせる話ではありませんが、
「聴く」という一点にしぼって、語らせてもらっていることは、要は、
「気質がことなると感じかたも異なる。すべてを、自分の視点で
判断しようとしない」ということです。
よく、子どものころに、「ひとの気持ちになって考えよう」と言われ
たと思いますが、それでわかるのは、自分と同じ気質の人間の
ことだけです。
「聴く」ことにおいて、「俯瞰」は、絶対的に必要な視点です。その
ためにも、表面的であっても一応、気質を知っておくのは、自分の
思考にとらわれないために、必要なことだと思っているのです。
この気質の話は、講座で詳しくお話ししますね。お楽しみに