今回は「閑話休題」です。
先日、私が尊敬している職場の大先輩の方から、次のようなお話を聞きました。それは、職場のリーダーにとっての大切な心得3カ条ともいうべき内容です。すなわち、
①自ら参画せよ
②自ら率先垂範せよ
③くどくどとしつこく話せ
です。
この3カ条は、同先輩が、昔参加したリーダー研修で、講師から言われたものなのだそうです。カクザンが意外に感じたのは③です。「くどい」と「しつこい」はカクザンが最も苦手とし、また、敬遠したくなるタイプだからです。そもそも、あまり良い意味で使われることのない言葉ですよねw
どういう文脈で、「くどい」と「しつこい」ことが大事になるのでしょうか?それは一言でいえば「コミュニケーション」の場面です。コミュニケーションにも色々なものがあると思いますが、仕事上の指示・命令系統はその代表といえます。仕事は、上司から部下へ指示・命令が行われるところからスタートしますが、部下に指示・命令が正しく伝わっていないと、その仕事は上手く進みません。実は、そうしたコミュニケーションの失敗によって仕事が上手くいかないケースが非常に多いのです。
カクザンがかつて参加した「コミュニケーション」セミナーで教わった話もしましょう。あなたが誰かに話をしたとします。その内容の何パーセントくらいが相手に理解されていると思いますか?驚くべきことに、20%も理解されていないそうです。話している人は相手が理解してくれていると感じていますが、聞いている側はほとんど理解していないのです。ここにコミュニケーションの失敗が生じることになります。この話は以前、当ブログでもご紹介したことがあったと思います。
ということは、話し手は、重要なことは何度でも繰り返し相手に伝えるように心がける必要があります。上記先輩は、セミナーに参加した時は、必ず質問をするそうなのですが、この時のセミナー講師の方に次のような質問をしたそうです(将棋教室でも講師にどんどん質問をしてください)。「重要なことは何度でも繰り返し相手に伝えるべきということは分かりました。では、その具体的な回数は何回くらいなのでしょうか?10回くらいでしょうか?」。この質問に対する講師の回答は恐るべきものでした。「10回くらいでは全く伝わりません。100回くらい言わないとダメでしょう。」。なんと100回!!
伝える側は、それくらいの意識をもっていないといけないということでしょう。カクザンがお世話になった職場の上司の方にも、「しつこく」て「くどい」タイプの方が複数いらっしゃいましたが、もしかしたら上記先輩と同じセミナーを受講していたのかもしれません。
将棋教室に当てはめて考えてみましょう。講師は自分が説明したことを、生徒さんが理解したと思ってはいけません。2~3回説明したくらいで、内容が伝わるはずがないのです。「頭金」がなぜ重要なのか?これを「くどくどとしつこく」、根気よく、初心者の方に伝えるように工夫すべきなのです。
みなさんなら、どのような工夫をしますか?これは講師の方への宿題といたします。
次回以降は「駒の並べ方」、「大橋流と伊藤流」について取り上げる予定です。
◎中級者向け(1級~10級)以上
・詰将棋(やさしい5手~9手詰め)
・攻めの「拠点」
◎初級者向け(11級~20級)
○重要度A
・玉は包むように寄せよ
・王手は追う手
・遊び駒の活用
・詰将棋(やさしい3手詰め)
・棒銀(▲2三銀不成~▲2四歩)
・棒銀(▲1五歩、△同歩、▲同銀)
・3歩持ったら「ツギ歩」と「タレ歩」
・金はトドメに残せ
○重要度B
・
○重要度C
・
◎初心者向け(21級以下)
○重要度A
・王手と詰み
・持ち駒
・駒得
・成り
・詰将棋(やさしい1手詰め)
・数の攻め(=足し算攻撃)
・棒銀(基本の攻め筋)
・タレ歩
・頭金
○重要度B
・
○重要度C
・駒台
◎保留
・駒の並べ方(New)
・大橋流と伊藤流(New)