ひとりぷらタコり 『おんな城主 直虎』ゆかりの地巡り(補足) | == 肖蟲軒雑記 ==

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4回に分けて書いた直虎ゆかりの地巡り。書き忘れていたこと、というか字数オーバーのため後から書こうと(4)から削ったのを忘れていたこと、があったのを思い出した。

 

【浜名湖今切の潮汐について】

この潮汐の歴史的な復元は、ずっと昔の記事で紹介した

 

 

に書かれていることに倣った分析であり、私のオリジナルではない。『科捜研の女』の解説(余談)記事で触れたことだが、潮汐は地球の自転と月の公転によって決まる。計算によってこの二つの軌道は過去に対しては復元が、未来に対しては予測が可能であるため、海上保安庁のサイトのようなことができるのである。もっとも、実際には気圧配置や風向きなどの不確定要素の影響を受けるため、過去においては本当に起こったことの厳密な再現というわけではない。

 

 さて今川軍であるが、浅瀬を歩行して通過するのではなく船を用いて渡すという手もあったのかもしれない。しかし、現在でも潮干狩りの名所として知られているような遠浅のため、引き潮時には接岸が容易でなくなるということが考えられ、行軍に際しては不確定な要素ということになるのではないだろうか。

 いずれにしても、『三河物語』の軍を二つに分けてという下りからは、義元は大軍を、万全を期して着実に進めていたということを読み取ることができると思うのである。

 

【宿蘆寺】

 (1)の記事の地図⑫の宿蘆寺は、歴史的には直虎とも、今回の大河ドラマ全体ともなんの関係もない寺である。個人的には妻の母方の実家の菩提寺という縁があるのだが、葬儀や法事は全て家や式場で行われたため、訪問するのは今回が初めてであった。

 大河ドラマ館でのメイキング映像でも紹介されていたのだが、ここはロケ地のひとつである。ドラマでは、竜潭寺の山門の場面で何度かこの場所が登場した。(3)で紹介した竜潭寺では、全体にきれいに整い過ぎていて、たとえば出家したおとわが傑山(市原隼人)に放り投げられる場面にはふさわしくない。

 

 

 

 

 それに対してこちらは、階段の舗装も結構いい加減なので昔の趣が感じられるように保存されているので、ドラマのロケにふさわしいと選ばれたのではないだろうか。良い場所があったものである。こういった場所が発掘されてロケの舞台となっている点は、地域密着型のドラマ作成という面からみて成功しているということができそうである。

 

【花の舞酒造】

 こちらはもっと関係がない。都田からさらに東に行った、新東名の浜松SAの少し南側にある、老舗の造り酒屋である。

 

 

 

個人的には浜松にいたころ、12月になると必ず行われる初しぼりの利き酒会に行ったことが思い出される。単に酒の味見ができるだけでなく、テントが張られ地元の方々が用意したスッポン汁や鍋を味わいながら、ちょっとした宴会気分での交流が出来る場であった。当時と比べると店舗も新しくなり、様変わりしてしまっていた。

 

 もっとも、関係が皆無というわけでもない。大河ドラマの放送決定にあわせて、本年限定銘柄の酒が作られるようになったからである。車で訪問したのだから味見はできなかったが、思わず買ってしまったのが次の一瓶である。


 

(おしまい)

 

【参考サイト】

花の舞酒造のサイト

http://www.hananomai.co.jp/