いよいよ今年も始まります。明日3月1日が会社説明会の解禁ですね。
これまで大手企業の申し合わせによる協定スケジュールは早まったり後にずらしたりでしたが、ここ数年ようやくこの時期に定まってきた感があります。
優秀な人材をわれ先に…と各企業がこぞって青田買いに走ってしまうとどんどん学生側の活動が早まってしまうために、経済状況などを勘案しながら大手企業が連携して、こんなスケジュールでお互い学生対応をしましょうや…と統一した解禁日を設定しているのですね。
その会社の説明会含めた本格的学生との接触がいよいよ明日であるということです。
それにしても、カジマンの学生時代は悠長なものでした。4年生の10月1日だったんですよ。
なので夏休み中9月に行われていた合宿にも参加しました。
当時から私は髭を伸ばしていて髭歴はすでに40年になるんですが、髭面&長髪で後輩たちの様子を覗きにいったりして学生最後の夏合宿で先輩風を吹かしていました。
学校の就職課も特に活用はしませんでしたね。自分の中では、決まったら報告をしに行く場所…ぐらいの位置づけだったからです。
この合宿が終わったら、さて床屋へ行ってリクルート用の髪型、そしてサッパリと髭を剃って活動に入るかぁってな調子でした。“いちご白書をもう一度”の歌詞にそんなのありましたね。
10月1日にあとから他の学生や世間の動きを知って、やべっ馬鹿正直すぎた…と冷や汗をかきましたが、ま、それでも第一希望の会社に入れたので結果オーライの就職活動でした。
いまは就職課とは言わず、キャリアセンターという名称が多いですが、職員の方も大変です。
送り込む企業とのパイプ作り、どう動いたらいいかわからない学生への情報提供やアドバイスに追われます。
解禁日が前年と同じスケジュールであれば、各社の動きの情報や実際に動いた先輩学生の経験や流用がまだできたりするのですが、前年実績がそのまま今年の動きに当てはまるかどうかはわからないから大変なんです。
その意味では、私らの時代にはなかったネット上で繰り広げられている学生間の裏情報で学生さんたちはそこにアンテナを張り巡らせ、かつ右往左往する…なんて図式があったりします。
企業と学生との攻防戦は就職活動解禁スケジュールもさることながら、その中身の変化にも驚かされますね。
正直もう私は引退しこの世界から足を洗いましたが、へー、そんな動きをしてるんだぁ~いま現役でなくてよかった…と思うことが多々あります。
そのひとつが「クリック戦争」というものです。
学生が入社を希望する企業の選考試験を受けるためには、いくつかのハードルがあります。
まずは、エントリーです。
エントリーによって、学生はその会社に興味を持っていることを企業側に伝えることができるのですね。
つまりファーストコンタクトの行為です。そして、エントリーによって、次にその会社の会社説明会への参加資格を得ることができます。
いついつの何時に会社と選考スケジュールの詳細を説明しますので、指定日時に指定場所に来てください…という通知を受け取ります。
実は、このエントリーが昔ほど楽ではないというんですね。
明日の3月1日。その解禁日にその企業の採用専用のメールボックス、または就職ナビサイトを通じてエントリーしようとします。
人気企業や大手企業では、そのエントリーのアクセスが集中して、あっという間に説明会会場の座席数、つまり説明会参加の定員が埋まってしまうというのです。
クリック戦争に敗れると、企業側への参加表明すらできなくなる…。
つまり、選考の土俵にまでは到底上れないという事態になるのですね。
人気アーティストのコンサートチケット入手さながらですね。
さて、明日はどんな事態が起きるのやら…。
ちなみに言っておきますが、日本の企業約420万社のうち、超人気企業・大手企業である12万社での話であります。