名古屋 松坂屋美術館
『ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者』(2023-24年)
『ミュシャ展』、
第3章から第5章で印象に残った作品です

◆ 第3章 生活のなかのデザイン
商業製品を中心に、
ミュシャが手がけた多種多様な仕事を紹介しています。
郵便切手
1937年 凸版印刷/紙
切手は、手紙にスタンプを押す代わりに封筒へ貼り付けられるものとして19世紀に登場した。出品作はミュシャのデザインによるもので、これらを販売した収益は、孤児たちへ寄付されたという。雑誌社パリ=フランスのための有価証券
1898年(1906年発行)
写真リトグラフ/紙
ミュシャは、証券のための図案もデザインしていた。出品作の4点は、それぞれ発行年と目的などが異なり、使用された図像は同じながら、それぞれに合わせて配色も変更されている。チェコスロヴァキアのコルナ紙幣、
郵便切手とデザイン画
1918-1931年 凹版印刷、凸版印刷/紙
ルフェーヴル=ウティール社とビスケット
(メランジュ・イタリー)パッケージ・デザイン
1901年 リトグラフ/紙
ルフェーヴル=ウティール社ゴーフル
(プラリネ味)とビスケット
(ミュスカデ風味、マテラ酒風味)パッケージ・デザイン
1901年 リトグラフ/紙
ルフェーヴル=ウティール社は、1846年にフランス西部ナントで創業した、フランスの上流階級に好まれたお菓子のブランドである。同社のビスケットには、プラリネ(キャラメルナッツ)味といった子どもも楽しめるお菓子のほか、大人向けとして酒(シャンパン、マデラ酒、ミュスカデ)風味のものや、ワインやシャンパンを飲みながら食べるブドワールなどがあった。
ミュシャは定期的に同社へデザインを提供しており、ポスターや菓子のパッケージ・デザインを手がけている。どれもみな心惹かれる容れ物で、
全種類食べてみたかったです…

ルフェーヴル=ウティール社ビスケット
(シャンパン風味)缶のパッケージ
1900年 リトグラフ/金属、紙
ルフェーヴル=ウティール社ビスケット
(プティ・ボルドー風味)缶のパッケージ
1900年 リトグラフ/金属、紙
ルフェーヴル=ウティール社ビスケット
(ブドワール)缶のパッケージ
1900年 リトグラフ/金属、紙
製菓会社モスクワA. I. アブリコソフ社の
チョコレート缶のパッケージ
1913年 リトグラフ/金属
ミュシャは《スラヴ叙事詩》の取材のためにモスクワにも滞在したことがある。製菓会社のアブリコソフ社は、彼にチョコレート・キャンディの箱のデザインを依頼した。出品作は、おそらく現存する唯一のものである。ホイットマン社チョコレート
(お好み詰め合わせ 1ポンド)缶のパッケージ
1923年 リトグラフ/金属
ホイットマン社は、アメリカ合衆国における箱入りチョコレートの老舗のブランドのひとつである。ホイットマン社による《黄道十二宮》の図像使用が、正式な許可を経て行われたかどうかについては判然としないが、1923年に缶のデザインに使用されている。
《黄道十二宮》のリトグラフと比較すると、中央の人物像はほぼ同一ながら、背景に黄道十二宮を思わせる図案はなくなり、モザイク柄の縁取りが用いられている。◆ 第4章 プライヴェートな生活の記録
写真を中心に、
ミュシャをとりまく人々や出来事を紹介しています。
写真「自画像(パリ)」
1898年 写真/紙
写真「月桂樹の葉を持つモデル(パリ)」
1899年 写真/紙
写真
「1906年6月10日、結婚式(プラハ)」
1906年 写真/紙
46歳(本当はギリ45歳)で、チェコ人のマルシュカ・ヒティロヴァー(1882-1959)と結婚

ミュシャは1860年生まれなので年の差22歳ですね。
1909年に娘ヤロスラヴァ、
1915年に息子イージー誕生。
で、娘のヤロスラヴァがモデルとなった写真がこちら↓
写真「《スラヴ叙事詩》の最後に完成された作品および「《スラヴ叙事詩》展」のポスターのためのモデルとなるヤロスラヴァ(ズビロフ)」
1926年 写真/紙
ポスター「《スラヴ叙事詩》展」
1928年 リトグラフ/紙
(第2章より)
写真「フリーメイソン(チェコスロヴァキア)の衣装を身に着けたミュシャ」
1926年 写真/紙
ミュシャは、フリーメイソンのチェコスロヴァキアの支部を設立するなど主要な会員であった。彼は心霊やオカルトの分野にも興味を持ち、
友人たちとともに自身のアトリエで降霊術の実験を行うこともあったそうな。
写真「ミュシャのアトリエでポーズをとるエリシュカ・ポリーフカ(プラハ)」
1932年 写真/紙
エリシュカは次の章で
油彩画のモデルとして登場します。
◆ 第5章 唯一無二のオリジナル作品
画家としてのミュシャに
焦点を当てた作品の数々を紹介しています。
油彩画「ヨハン・バウアーの肖像」
1882年 油彩/カンヴァス
油彩画「カタリナ・バウアーの肖像」
1882年 油彩/カンヴァス
一対のバウアー夫妻の肖像画は、おそらく注文制作である。ミュシャは、これらの肖像画をミクロフで描いており、当時彼は22歳であった。ミュシャは、装飾工房の絵描きとして雇われるかたわら、地元の人々の肖像画を描くことで副収入を得ていた。この頃、ミュシャが、描かれた人々の内的な性格までも表す写実的な表現で肖像画を描いていたことがよくわかる。ミュシャは、まず黒色の背景から描きはじめ、その後、繊細に描かれた顔の明るい部分を描いた。人々の内的な性格までも表す肖像画、
凄すぎ。
この章には素描や習作が山ほど展示されてますが、
バウアー夫妻の肖像画に一番惹かれました

油彩画「エリシュカ」
1932年 油彩/カンヴァス
この油彩画には、ミュシャの友人の建築家ヤロスラフ・ヨゼフ・ポリーフカの娘、16歳のエリシュカ・ポリーフカ(1914-2002)が描かれている。ヤロスラフ・ヨゼフ・ポリーフカは、一家でチェコスロヴァキアからアメリカへ移住し、カリフォルニア大学バークレー校の教授となった。
ミュシャとポリーフカ一家は親しい友人で、互いに頻繁に訪ね合っており、エリシュカは、ミュシャの息子であるイージー・ミュシャと友人でもあった。水彩画「クリスマス」
1936年 水彩、グワッシュ/紙
クリスマスのプレゼントとして、ミュシャの友人の子どもの絵を描いたものだと考えられている。以上、第1章と第2章の撮影に気合いを入れすぎて、
第3章以降は疲れてしまった…



ミュシャの真筆なのか疑わしい作品も見ましたが、
(ちなみに、過去にワタシが書いたチマル・コレクションの『ミュシャ展』の記事を確認したところ、
「『これって、ほんとにミュシャ??』と疑いたくなるような、思わずぷっと噴き出してしまいそうなものもあった」という一文が載ってました)
うーむ。。。
美術館の所蔵ではない、個人のコレクションのなかには、
あやしいものが含まれてる場合もあるのかもね

さてさて。
会場を出た先の物販コーナーには、
神戸風月堂のミニゴーフルと
アンテノールのラング・ド・シャが並んでました

ウキャー!
味は知ってるので缶だけ欲しい…

そのあとは、
店内でストリートピアノの演奏を拝聴。
ここ
松坂屋名古屋店 南館1階の
「オルガン広場」にある街角ピアノは、
オーケストラでも使われる
スタンウェイ&サンズのグランドピアノです

このピアノを年に一度クリスマスシーズンに開放していて、
今年は
2023年12月15日(金)-25日(月)
10時から20時まで
誰でも自由に演奏することができますよ

ただ、人気があるため
順番待ちの列ができることも多々あります。
ご了承くださいね。
(このときも5名並んでました)
あっ、「オルガン広場」ということで
パイプオルガンもあったりします。
2024年1月の予定では、
1月13日(土)・14日(日)
1月20日(土)・21日(日)
1月27日(土)・28日(日)の
11時〜、13時〜、15時〜、17時〜に
演奏があります。
詳しくは松坂屋名古屋店
イベントカレンダー南館1階 イベントの欄をご覧ください。
『ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者』
◆2023年12月9日(土)-2024年1月21日(日)
松坂屋美術館(名古屋)
・X →・Facebook →(
熊本市現代美術館、
天童市美術館(山形)、
パラミタミュージアム(三重)ほかに回る予定です)
★
松坂屋美術館 →(名古屋市中区栄3-16-1 松坂屋名古屋店 南館7階)
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興味のあるかたはどうぞ。
・テーマ「アール・ヌーヴォー」の記事一覧 →本年、ワタシの出番はこれでおしまいです。
最後まで読んでくださり、
ありがとうございました

2024年もよろしくお願い申しあげます。
それでは、みなさま、よいお年を〜!
