ドアマン | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:The Doorman
監督:北村龍平
キャスト:ルビー・ローズ/アクセル・ヘニー/ルパート・エヴァンス
配給:ライオンズゲート・ホーム・エンターテインメント/アット エンタテインメント
公開:2021年7月
時間:97分




『あずみ』(2003年・東宝)や『ゴジラ FINAL WARS』で海外での評価を得,現在はカリフォルニア在住の日本人監督・北村龍平。近作では実写版の『ルパン三世』が話題となった。今夜紹介するのはそんな北村監督によるハリウッド映画『ドアマン』。コロナ禍のロックダウンで,アメリカでは劇場公開はなく配信リリースされたが,主だった配信サイトでベスト5にランクイン。全米大手のレンタルサービス“レッドボックス”では初登場1位を記録した。日本では,新宿シネマカリテの特集企画“カリコレ2021/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2021”(2021年7月9日~8月5日)で劇場上映されている。

ルーマニアのブカレスト。アメリカ大使の娘を護衛する任務に就いていた海兵隊員のアリ(ルビー・ローズ)。そんな車列に突然テロリストが襲いかかる。SPは全滅しアリは大使と娘を護ろうとするが,目の前で大使母子の乗った車を爆破される。自責の念から除隊したアリはニューヨークに戻っていた。そんな彼女に叔父のパット(フィリップ・ウィットチャーチ)が「職場のアパートで働き口がある」と,“ドアマン”の仕事を紹介する。

ニューヨークの一等地にある高級ビル“キャリントン”は,イースターの週末,改装工事のためほとんどの入居者が不在で,退屈な1日になると思われた。ところが,ヴィクトル(ジャン・レノ)率いる強盗団が“キャリントン”に侵入。その目的は,数十年前に東ドイツで盗まれ,このビルの壁に隠された“カラヴァッジオ”や“レンブラント”の名画を盗み出すことだった。入居者だけでなく,アリの甥や姪までも人質となる中,海兵隊で鍛えたスキルを武器に,強盗団を1人また1人と撃退していくアリだったが…。

ルビー・ローズといえば『ジョン・ウィック:チャプター2』のアレス役が印象的だったアクション系の似合う女優だが,この分野って『ソルト』辺りからやたらと量産されてる感じで,作品やキャラに強烈な個性がないと酷評を受ける。

そんな観点で見ると,ジャン・レノがひとりで存在感を出してて,それが善くも悪くも作品としてのまとまりを削いでしまったのが残念。個人的には好きな作品だったが,過去の不倫設定とか無駄に感じるし,その相手がルパート・エヴァンスってのがいただけない。

強盗団メンバーのレオ役で伊藤英明がハリウッド・デビューを果たした作品でもあったが,「北村監督,もっと狙おうよ!」ってエールを送りたくなった。


映画クタ評:★★★★


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