優秀な子がいる家庭の条件(親しき中にも……編) | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 先日の有名プロレスラーの方の記事は、過去最高のアクセスを叩き出しました。公立中のシステムの問題点が僕なりに指摘できたとは思います。このようにバズった有名人のSNSなどには、現代日本の問題点がけっこう見え隠れするものだ、と感じております。

 

 このご家族で、テレビ放映時から気になっていることがもう1点あり、それが、家庭教師をやっているうえで、「この家庭はダメかもなぁ」というパターンと完全に一致しますので、皆さんの参考にしていただければと思います。

 

 先日の記事でも示した通り、子側が等価交換を主張し、生意気に見えるのも気にはなるのですが、それ以上に「この家族は互いを馬鹿にしあっている」のではないかな、と思える節が気になります。それがわかりやすく「伸びない」家庭のパターンだな、と思えます。

 

 伸びない、というのは、子供の成績もそうなのですが、おそらく家族全体でも、お父様お母様の仕事などでも伸びなくなるのではないかな、と思えるのです。プロ的視点では思った以上に、家族は一蓮托生なのです。

 

 これは、日々いろんなご家庭と付き合う、家庭教師ならではの視点とも言えると思います。

 

 受験は子供個人で戦う面もありますが、やはり家族で戦う団体戦の様相も持っています。ですから、家族関係や家庭の問題は非常に大きいです。家族がスクラムを組めていないようでは、やはり弱いです。

 お母様のワンオペで戦うパターンでも、お父様はせめて「邪魔をしない」くらいには気を付けておくべきに思います。

 

 

・本当に家族を支えているのは誰なのか

 ……一番気になるのは、有名プロレスラーのご家庭では、お母様をお父様とお子さんが「中卒」と呼び、お父様がお母様に対して「シミお化け」と呼ぶらしいのですが、やはり昭和の家庭像からすると「?」となります。中卒と呼ぶシーンはテレビでも流れていたかと思います。

 

 そりゃ家庭はそれぞれであり、口出す筋合いもありませんが、受験のプロ的に見た場合、伸びない家庭のパターンである、ということは言えます。

 

 それ以上に、なんか「イラっと」してしまうのではないでしょうか。この湧き上がってくる違和感、なんか嫌だなぁ、という感じが僕はずっと残ります。

 

 

 まず、今の時代を読むのであれば、SNSなどで芸能人などが家族の内情を表に出し、プライベートな内容でもエンタメとしてオープンにしていくという戦略はあっている部分はあると思います。後に仕事にはつながるでしょう。

 

 が、もう少し先を読むのであれば、グーグルなどでネット環境の「ホワイト化」が当たり前のように進んでいる現在、「言葉遣い」や「どう映るか」には最大限配慮すべきだと思います。いくら有名人でも、視聴してくれる方が気分を害するようなものは、仮にそれでアクセスが伸びたとしても、最終的には損になると思います。

 

 汚らしいもの、イライラさせるもの、不快なものはどんどん叩かれる時代になっているし、なんとなくこちらもそういうものは見たくなくなっている時代なのです。

 芸能人の不倫などが昔より叩かれるのも、知らず知らずのうちにホワイト化に慣れてきた僕たちが、汚らしいもの・汚らわしいものを避ける傾向とリンクしていると思います。

 

 父親や息子が、お母様を中卒呼ばわりすることが、気持ちのいいはずがありません。よい「悪い見本」を僕は見た思いです。これで皆さんに実例をもって、なぜダメかが説明しやすいです(笑) 

 

 こういうことが言えてしまうというのは、馴れ馴れしい、という言い方が正しいと思います。言い方を変えれば、人間関係がだらしないです。

 

 親しい中にも、「それをいっちゃおしまいだ」ということはたくさんあり、そこを礼節として言わない、というのが昭和までの一般的な日本だったかと思います。それが現代になるにつれ、どんどんなくなり始めていることに、危機感を感じます。

 

 表面的に仲のいい家庭でも、距離が近すぎると、やはりよくありません。子供の自立も遅れるし、親の子離れも遅れます。今日はそれを書いてみたいと思います。

 

 

・思いやり=国語力、が育たない→受験は失敗しやすい

 ……一般的には敬意がなかったり、他人に理解を示さない人間というのは、国語でも点数がとれなくなります。特に小説などでは難儀する方が多いです。

 

 これは、ある文章があったとして、その文章を書いた人が「何を書きたくて」書いているのかを読み解いていくことこそが大事であり、それをキャッチできない人間は、国語などできるはずがないからです。もちろん、算数・数学も何を問われているかがキャッチできないので、できるようにはなりません。

 

 最近気になる国語ができない子のパターンとしては、

・問題文が読めておらず、問われていることとは全く違うことを答えている

・性別が違う、国籍が違う、時代が違う、など自分と少しでも立場や境遇が違うと、もう推測できない

・長文が読めない、難しそうなものを嫌がって読まないうちに避ける

 

 などがあります。これは、基本的に以下の性質が薄い、未発達であることが原因です。

 

物事の陰陽が慮(おもんばか)れない

 

 物事の裏、といいますか、何事も一面的なだけの物事はありません。良いところ悪いところが必ずあります。

 僕が良いとこ悪いとこ、と並べて記述することが多いのは、何事も、論じたり認識するにはいろんな捉え方をした方が面白いし、深いところまでいけると思っているからです。

 

 とはいえ、多面的な捉え方ではブログなどに表現するのは難しいですから、陰陽の二面だけを強調しています。このとりあえず「いいとこわるいとこ」を考える習慣だけでも、子供にとっては十分に論理性獲得のきっかけにはなります。

 

 「東大生」という物事でも、

良い点……「頭がいいと思ってもらえる」「知性的な仕事につきやすい」「友人が面白い」

悪い点……「めっちゃ勉強しないと入れない」「礼儀や謙虚さを失いやすい」「ちょっとミスしただけで高学歴のくせにと言われる(目立つ)」「女子で東大生だと引く、という情けない男子もいる(モテない)」

 

 など、探せばいくらでもマイナス面は出てきます。

 

 その両方を吟味して、「よしやろう」と思って努力するから価値があるし、妙なことにはなりにくいと思うのです。

 

 

・家族のだれかを貶めるような家庭は大体ダメ

 ……例えば、件のプロレスラーの方にしても、ウィキペディアなどを見ますと、

・中学時分はある競技で全国レベルの有名な選手だった

・中学卒業後、その競技で高校推薦がとれていたが、家の貧窮のため、プロレスで家計を支えなければならなかった

・その後、非常な努力をされて、レジェンドと言われるまでになった

 

 というようなことが分かります。僕はプロレスは見ないのでわからないのですが、命を賭けてされていたことと思います。

 

 芸事やスポーツなど、いわゆる普通の人の正道から外れながら生きていくのは、学歴のある人間には一生理解できない難しいものがあることと思います。僕の20代の音楽修行時代ですらかなりキツかった記憶があり、このお母様の苦労に関しては、想像がつきません。

 でも、その経験から慮ることくらいはできます。おもんばかることで、他人に対する尊崇が生まれるのだと思います。

 

 家族ならなんとなく、そのようなエピソードは聞き及んでいるはずで、そのことを考えると、「中卒」と蔑称で呼ぶのは家族間でも軽々しくは言えないなと思うのです。

 言えてしまうことに、大きな問題があり、それがいろいろな運気を逃すことにつながるし、そもそも、なんかうまくいかなかったりする普段のストレスをぶつけてるだけだろ、というのが、僕からの観測です。

 

 うちのおかんも学力は中卒なみですが(本人談w)、そのことを悪くいったり、貶めたことは(たぶんw)一度もありません。

 まあ、勉強でしんどかった高1あたりに「あんたには俺の苦しみはわからんのや」と泣きながら思ったことはありますが(笑) でもそれを口にすると、おかんは本当にわからないので、落ち込んでしまうのです。だから口にしたことはありません。

 

 うちのおかんが、自分が高卒であることを気にしているのは子供ながらにわかるものです。だから僕ら兄弟は、そこは絶対に触れないようにしています。(ただ、うちはオヤジも高卒なので、まだ気楽な部分はあったかもですね。)

 

 この有名プロレスラーの方も同じではないでしょうか。夫が曲がりなりにもお医者さまで、偉い先生です。その対比で苦しまれることは想像できます。それが、わからないなら、やはり息子さんは高学歴になるべき人間ではないと思います。

 

 おそらく本人にこのことを直撃して訊けば「そんなのシャレじゃないですかー」みたいな返しがかえってくると思います。だったとしても、僕から言わせれば、ダメです。家族にはなんのプラスもないので、それでも言わない方が良いと思います。

 

 相手が気にしているのがわかっていて、あえて軽く言ってしまうのであれば、それはサイコパス(他人の気持ちなどが理解できない性質の意)です。

 

 

 このご家族に限らず、「家族のだれか」を貶めて、ストレスのはけ口にしているようなご家庭はけっこうあります。大体、お父様のほうが学歴が高くて、そうでないお母様、という組み合わせが多いのですが、その場合、お母様を露骨に下に扱うパターンが多いです。

 お父様が偉そうだったり、「誰が稼いでやってると思ってるんだ」とでも言いそうな方も多いです。

 

 この場合、稼いでいるのはお父様かもしれませんが、子供を育てていたり、普段向き合っているのはお母様かもしれませんし、家事全般もお母様のほうがしているかもしれません。つまり、馬鹿にしているとされる、その「下の」存在が明日消えてしまったなら、一番困るのは馬鹿にしていた本人かもしれないのです。

 

 消えないとわからない、いなくなってはじめてわかった、では、やはり人間として未熟なのだと思います。いなくなる前から、ちゃんと考えればわかるはずです。それが論理力であり、思いやりです。

 

 家長という制度はもう現代社会では古いですが、社会で汗水を流すお父様お母様が子供と平等ではないというのはわかります。そういう意味では、家族に序列はもちろんあってよいとは思いますが、上のものが偉そうにするのは違うわけです。

 

 老子の言葉に「大國者下流」という言葉があり、意味としては「大国が小国にへりくだったほうが、信頼を得られる(第61章)」というものがあります。重いもの、大事な人間こそがあえてへりくだることを覚えることで、全体がスムーズに流れます。重い石は下に行く方が安定するわけです。

 

 家族のメンバーのだれか、を下に置くような発言や、貶めるような行為はしないほうが良いと思います。その家庭には、最低限の礼節がありません。なんでも思ったことを言った方がいいわけではないし、言わないのもいけないし、ここもバランスなのです。

 

 逆に娘と母親で結託して、お父様を貶めているご家庭もけっこうあります。これもよくはありません。

 受験でもなぜか、まず負けます。

 

 そのような家庭ほど、受験でもイマイチ上手くいかないのを僕は確認しているのです。家族のあるメンバーのせいにして、自分の問題を省みないのですから、当然、細やかな問題がスルーされていき、進化の度合いが小さくなって、勝負事には勝てなくなります。

 

 因果は数年単位でみれば、明らかなものもあります。一時の溜飲下げだけのために、誰かを馬鹿にしたり、貶めるようなことはしないほうが良いし、そんなことでは誰も(溜飲を下げた自分さえも)幸せにならないことを知っておくべきです。

 

 

 実際に問題があるメンバーがいるご家庭も最近では多いようですが、その場合も最低限の礼節をもつことをおススメします。少なくとも狭い家庭空間で除け者にしたり、辱しめたり、ということは軽い気持ちでも、また、程度が軽いものでも、やめておきましょう。良いことはないです。受験も失敗します。

 

 うまくいっているご家庭は、やはりご両親から子供にも一定の礼節示されています。先だっての愛子内親王の会見などを見ましても、いろいろ問題はあっても、子が成人後立派になるのはご両親の正しい支えがあるからだ、と感じられます。子も親を見ています。

 

 僕は友人間でも、いじられる感じの人間をノリで貶めたりすることは10代のころからしていませんし、いじめられてもいじめはしない(塾時代に少しいじめられた経験がありました)、と10代前半に固く誓っています。塾講師時代も、基本的にいじめられる側の味方でした。

 だから最近は幸運もめぐってきたのかなと思えています。

 

 

 以上は、いろんな家庭を見てきたうえでの言ですので、信じてください(笑)

 

 どうしようもないほどの問題のある親や子供がいる場合は、子供が成人後、冷静に対処されればよいと思います。暴力がある場合は、支援してくれる行政機関もありますから、難しいとは思いますが、とっとと逃げるのが良いです。

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

 

おススメ読書タイトル100、問題集など https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12589194343.html

 

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