まず、先週の末からやや体調壊して家では寝込んでおりましてメール返信が滞っております。もう大体回復し、これからボチボチ返していきますので、少々お待ちください。
さて、昨年末くらいから、「4タイプ(個性)」「脳のトップギアローギア」「読解力」「スマホ」「うつ病」などいろんな切り口で記事を書かせていただいているのですが、その中で関東の中学受験の圧倒的な欠点、関西や九州(の塾)との違いを感じることができました。
これが、
「真面目だけど伸びない」
「勉強時間はかけるけど伸びない」
「読書しても点数が伸びない」
という関東受験生の伸びないパターンに陥ってしまうことが多くなる原因に直結するものである、とセレンディピティ(ピコーン、という直観)が先日きましたので、今日は書いてみたいと思います。
まあまず間違いないと思います。2話にわたって書いてみたいと思います。
結論としましては、「スピードをあげすぎると危険」ということです。え、自動車みたい(笑)
・サピの真ん中近辺以下だと伸びない、のなぜ
……いろんな塾の子を教えていると、日能研の子などはたまに真ん中以下から本人がやる気になったところで伸びたり、実力より良い所に受かる例が結構あるのですが、それに比較するとサピはまずありません。
特に小5以降、偏差値50を切ってしまってそれが3か月続いた場合、リカバリーして上位になれることはごくわずか、自分の場合、数百件の案件のうち、1例か2例です。いや、でも状況の特殊性(小6から通っていた、始めるのが遅かったなど)を考えるとゼロかもしれません。
まあ、まだ小4時分小5頭なら、テレワークで親が付きっきりになれた、などの理由で偏差値60以上まで行ったケースはあります。
偏差値40以下に長期間なってしまいますと、どんなに頑張っても45といったところです。もちろん、このような層の相談や授業も多いので、頑張っているけど伸びないパターンはたくさん見ているし、それなりに共通項も見つけています。(四谷ですと、これがプラス10くらいです)
これまでは、その共通項を以下のように捉えていました。
・式、やり方を書かない
・問題文に線を引かない
・難しい問題に挑戦しようともしない
という点です。これ自体はあっていると思いますが、これだけでは「甘い」のではないか、と常に思っていました。(つまりこれを満たしていない場合は、論外ですw まずはここから。サピはこの指導も基本ありませんご家庭必須)
といいますのも、この上記3点を満たしても、「できるようになる」という子はごくわずかで、ケアレスミスが減るくらいのものでした。もちろん、それでも入試的にはいいのですが、僕はもっと本質的に「がっ」と変わる何かを求めています。
・一つ目の勘違いは「塾は教えてもらう所」
……やはり多くの親御さんが勘違いしているのは、サピや関東の大手塾は、親御さんの多くがイメージするような「わかるまで教える」場所ではない、ということ。昔ながらの学校のようなイメージの延長ではいけません。そのような塾があれば個人的には評価するし、僕の評価リストには必ず入れるようにしていますが、そんな塾は今どきごくわずかですし、「実績」という競争としては負けてしまっています。
昔の先生はわかるまで何度でも、自分の時間を削ってでも教えてくれたものです。が、それを関東でやってしまうと、その先生のプライベートはほぼなくなって、給与には全く見合わないブラックなものとなります。中高の進学校であれば、まだ何度でも教えてくださる先生はいらっしゃることでしょう。(そもそもわからなければ友達に聞いてもいいし。だからある程度の進学校に行くことは超大事)
つまり、前々回の記事で授業での理解度を高める話をしましたが、サピの場合は100%吸収しても、それは「はいやりました」という提示にすぎず、理解まではできません。それは家でするのです。
また、下クラスほど、授業内容のものだけでは不足です。
ここに落とし穴がもうあったと言えます。
・時間をカットしまくる、超速でやるようになる子供、家庭、講師→読解力の超低下へ
……サピで、真ん中以下の伸びない子の、大きなマジで全員だろという共通項に
・めっちゃ諦めが速い(すぐ答えみる。見たがらない子はむしろ見込みある)
・問題文を読めない(読まない、ではない。まじで読めていない)
というのがあります。
これを算数だけ、などの単科で見ていると気づかないのですが、理社のコアプラテストなども見てみると、「あっ」と気づくことがありました。
まず、サピの入った直後の子と、1年くらい経った子の大きな違いが、「すべての作業が速すぎる」ことだと気づいたのです。
まず、優秀な子もそうでない子も、他塾の子に比べて全体的に「速い」子が多いです。この速い、というのが曲者で、優秀な子の速いと、そうでない子の速いは、表面的には同じように見えて全く違うのではないか、というのが今回の仮説です。
以前の読解力記事のところでも指摘した通り、学力というものの正体はおそらくほぼ読解力です。計算力も要りますが、点数に反映されるのは算数での2割以下です。読めないと、結局はどうにもなりません。
この読解力は、「速く読もうとすると急激に衰える」と考えるのが、正しいです。これは科学的にも見解がでていて、速読はどんどん科学的にも否定されつつあるのが実情です。
その昔、ハリーポッター1巻を47分で読んだ(ギネス級速読)、というおばさんがいたのですが、その感想は「子供のためになる」など漠然としたしょうもない感想ばかりであったといいます。読解力として、ものすごい浅いですよね。
これと似たようなことが、中学受験生の真ん中近辺以下の子に起きていると思うのです。
つまり、サピの中位の子は、そのやり方を続けることで、徐々に国語の点数なども下降していくはずで(実際めちゃ多い)、それは読解力の低下を意味するのです。
それは、普段から親も急かすでしょうし、できないと何周もさせようとするし、で、どんどん速くしようとする癖がつきます。
この脳のトップギア常態化による弊害で、どんどん読めなくなって、成績が下降していくパターンがあると思うのです。小6の最終局面で伸びない子も同じ理由でしょう。
そもそも、世間は脳の使い方に「数種類あるかもしれない」という可能性さえ疑いません。左脳モード、右脳モード、トップギア、ローギア、表現は何でも構いませんが、明らかに使い分けなければいけませんし、各種鍛えていかなければなりません。
それが特に小4以降、急速にトップギアばかりに振り切るご家庭が増えてしまうのです。
・家庭で宿題が回らない、小テスト、マンスリー、などトップギア過度になりやすい罠がいっぱい
……まず、中学受験は小5からきつくなります。高度なことを扱うようになり、一つ一つの時間に時間がかかるようになり、宿題も多いです。どんどんすべてが超速になっていきます。
さらに悪いことに、
・コアプラテスト、デイリーチェックなどの小テストの制限時間がびっくりするほど短い
・マンスリーや組分けなどの模試も、問題数が多すぎて、じっくり考える人間より、速い人間のほうが上位に行く
という事実があります。
とにかく、小テストの時間が短すぎる、というのがまず一因として考えられます。特にコアプラテストが始まると、知識さえあればできる→これを超速でやる→単語認識読みになる、という図式でどんどん、深く読む習慣がなくなってくるのではないか、と僕は結論づけました。(今までの伸びなかったパターンと非常に合致する。多分あってる)
そこまで子供たちが追い込まれる要因も、時間制限が理不尽なくらい短いからです。また、小6になると、クラス昇降も附属し、手抜きできません。校舎によってはデイリーチェックなどの小テスト系は5から10分、3分というとんでもないところもあります。
3分でたとえ簡単でも10問、解けますか? 点をこの状況で取りに行くには、完全トップギアで、単語だけ拾って正解の選択肢を選んでいくしかありません。それはAIのほうが得意です。将来「要らない人間」を量産しているかもしれない恐ろしさがあります。
もうちょっと授業時間削るか(どうせろくに理解させてもないんだからw 動画充実させて~)、10分延長してでもじっくりやらせた方が、全体レベルは上がると思いますし、悪癖にさらされてそれが染み付き、いろいろ努力するのに一向に改善策が見えない→そのまま最後までかリタイア、このような二度と立ち上がれなくなる子が減ると思えますので、関係者の方は留意してみてほしいですね。
この辺で体力の限界w 後半に続きます。
上記のことは結局はサピに限らずどこの塾でも大なり小なり起こっています。このパターンにハマりかけたらご注意ください。
サピがやり玉にあがっているようで申し訳ないですが、30年もまったくほとんど変えない塾がある一方、サピはここ10年でも割と柔軟に変わってきています。ですので、「変わる時は変わるはずだ」という期待、業界への改善への願いの一端としてここに記させて頂きます。
次回は、他の具体事例と、「ではどうすべきか」の具体を述べてみたいと思います。二つで一つにつながっているので、じっくり読んでお待ちいただければと思います。
いつも読んでくださってありがとうございます。
おススメ読書タイトル100、問題集など https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12589194343.html
リブログ、リンク、引用等は基本自由です。もちろん、一報いただけると助かりますが、特におしらせいただかなくても大丈夫です。リブログしていただければ、「いいね」くらいはしに行きますw
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【コンサル概要】
https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12446458308.html
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【メール相談概要】
https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12656971045.html
【Youtubeライブ配信】不定期更新。リクエスト受け付けます。チャンネル登録よろしくお願いいたします。
https://www.youtube.com/channel/UCgMMnxez219k4Szi6vNWABA
メールアドレス、hasetomo2009☆yahoo.co.jp(☆を@に変えてください。2回目以降の方で以前お伝えしていたケイタイのアドレスはなくなって利用できませんのでご注意ください。こちらのアドレスで大丈夫です)
また、定期指導(月1または月2)をご希望の方は下記をご参照ください。(2021年5月現在、新規定期指導は厳しい状況です)
https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12549048136.html
足軽割引き(僕のバンドのライブに来てくれた方やバンド関係者の優遇)を行っています。一度でもライブに来ていただければ、誰でも関係者になれます(笑) 下記記事をご参照ください。
https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12528522329.html
<メールについて>
お問い合わせいただいたメールに返信はできていますでしょうか? 迷惑メールとして処理されてしまって届いていないということがたまにあります。僕はどんな内容でも、1週間から10日の間に必ず返信は行いますので、1週間経ってもこない方はお手数ですがもう一度しっかりタイトルなどもいれて送っていただければと思います。問題集に載っているアドレスの方にだしていただいても構いません。
また、現在、かつてないほどの多忙につき、やや返信が遅れ気味になっております。同時に複数のメールをやり取りしている場合もありますので、返信が滞っている場合は、かまいませんので催促してください。
できれば相談内容などは400字程度でお願いいたします(厳密ではないですw)1件のメールに、1時間近くかけて返信することも多いので、そのあたりをご配慮ください。
また、アメブロのメッセージはあまり見ませんし、しばらくすると消えるので、返信はしません。
できればヤフーのメールでお願いいたします。
はじめての場合やコンサルの場合、前日に必ず確認のリマインドメールを送っております。当日の朝になってもメールが届かない場合は、お手数ですが確認のメールをよろしくお願いいたします。
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<追記>
この度、僕がベース軍師として加入している戦国バトルメタルバンド『Allegiance Reign』の初MV@小田原城
是非ご覧になってください。僕は烏帽子かぶってるヤツです。
◆MV
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