まずはじめに、今月は、合戦(ライブ)が多かったり、コロナ騒ぎでかえって指導が増えたり、かなり忙しくさせて頂いております。メール返信等、そろそろ行ってまいりますので、少々お待ちください。
2週間(すいません、1週間では現状難しいです)待っても来ない場合は、メール届いていないか、膨大なメールに埋もれているかのどちらかなので、遠慮なくご催促ください。コメントもどこかで時間をみつけて必ず返コメして参りますのでお待ちください。
今日はリクエストにお答えし、僕が東大合格者数ランキングなどでも注目していた進学校についての知り得る情報からのポイントなどを述べてみたいと思います。基本的にはよくやってるなと思っている学校ばかりです。
みなさんの志望校選びの参考になれば幸いです。
これからの中学受験、ひいては日本の教育界全体を良い方向に持っていくには、これらの学校の頑張りが大事だと、小から大学まで全体を俯瞰しても思います。
書いている上で、やや厳しいコメントであっても、「期待している」ことの現れだと思っていただければと思います。また、コンサルや自分の生徒からの情報が主ですが、それこそサンプルとしては偏りがあり、独自見解に近いこともお断りしておきます。
また、あまりよく思っていない学校については書きません(笑) それこそ、良く知りもしない上での中傷になりかねませんので。
あ、あと、誰が見ても名門な御三家や海城、渋々、渋幕などは避けております。
<僕が注目している進学校(カッコ内は東大合格者数2019→2020)>
・栄東(19→17)
……かつて15年前ほどを見ても、1月受験の主流は市川中や千葉の三連戦でした。今や、東京都の方ほど埼玉に中心が移りつつあります。
県立浦和という最強の県立高校があり、県立大宮、川越東など強力な県立進学校王国だった埼玉に、開智と栄東が私立進学校として頭角を現しています。これもようやく、といった感も強く、この2校では、かなり学校側が生徒を率先して鍛えている印象です。
3年くらいまえに、栄東が東大20名弱をだしてから、安定が続いており、ここにきて現役率も上昇していることから、県立浦和とは違う新たな進学校の選択肢となっています。
特に、数年前から「得点バック(各教科何点とれたか、受験後に教えてくれる)」をしてくれるようになったことが、紳士的に感じます。後腐れなく受験できます。手間を考えると、簡単にできることではありません。
1月に、2月を見据えての得点バックは非常にありがたいです。本番で思わぬ緊張をすることもあるなど内面的な問題や、最後の弱点分野分析など、問題点のあぶり出しにもなります。このことで救われている受験生も多いことでしょう。
学校見学に行くと、ややビジネスくささを感じるとは思いますが、そんなガワのことは置いておいても、良い学校です。
苦言としては、「さとえグループ」として学校を経営していて、小学校がついているのですが、優秀な子を栄東、そうでない子を埼玉栄に振り分けます。まあ、そこはよいのですが、進学系の私立小学校というのは、概して「ついていけない子」の想定が甘いところでして、大手進学塾に近いカリキュラムを学校で行うのですが、そこでかなり問題は起こっています。
これは、さとえ以外の私立小学校にも言えますが、小学校受験では、受験時の子の幼さでは、受験の適性などわかろうはずがありません。せいぜい、両親が小金持ちで教育熱心であることがわかるくらいで、子供本人は、もう少しゆっくり育てたり、小4以降に目覚めが来て「受験をしたい」と自分から言うかもしれませんし、そこは未知数なのです。
そもそも、公立小学校の勉強など、ほぼ無視でもついていけますから、それにプラスして中学受験の勉強をすることが、いろいろな意味で効率が良いのです。(公立中では、無視しすぎると高校受験に響く)
資質の振り分けがどうしてもうまく行きにくい私立小学校(ここに限らない。これだけで一本記事が書けるぐらい、敵をつくるからやりたくないけどw)で、全員にハイレベルカリキュラムをするところには、疑問と無理を感じます。
大手進学塾では、小4以降に入塾テストをして、ある程度の資質を見極めてから入塾させるので、まだ弊害が少ないのです。(だから入塾テストが入試向きになっていない小1から小3の入塾にはあまり賛成しない)
今のような実績になったことで、おそらく、高学歴な大学に受かっている子は中学受験あがり率が高いはずです。
今後、ますます人気が高くなり、小学上がりと中学受験組のレベルが乖離することも考えられます。他の名門大学付属私立校などでは、小学あがりと中学受験、高校受験あがりの差がありすぎて、危険な状態(学校の体を成していない)のところもあります。(また、いずれの学校グループでも大学受験組が一番優秀という現実も)
僕が親なら、いくら名門でも、そのような学校は避けたいところです。
小学校の存続やあり方も含めて一考して欲しいとは思います。ま、その私立小学校の運営も、他のところに比べれば、十分に良い水準ではあることも言い添えておきましょう。
・市川(16→14)
……僕の印象では、10年以上前の市川中とは、毎年幕張メッセに数千人を集めた受験をする、1月受験の象徴のような存在ではあるものの、東大合格者数は10名行かない、中途半端な学校でした。
それが近年、じわじわと10名を突破することが増え、他の進学実績も増しています。
原因の一つは、単純にサピなどの影響で優秀な子がこのあたりの学校にも増えたこと。もう一つは、入試問題がよくなったことです。
10年以上前の市川の入試問題は、どちらかというと癖が強く、作図問題や妙にでかい数字の問題、ただ計算だけがややこしい問題など、僕からすれば学問の本質をついていない、しょうもない問題が多かったです。(作図問題は出すのは良いと思っていますが、対策がしにくい)
それがここ数年は、かなり考えさせる良問率が高くなっており、膨大な受験生を見ているはずなのに、採点が大変そうな問題を数多く出しています。これには敬服いたします。近年は、かなり作問が練られています。
入試問題というのは、その学校の先生が「こういう生徒に来てほしい」という想いの表れなのですから、良い入試問題を作るところの先生方は、良い先生率が高いに決まっているのです。
関西なら灘や甲陽、渋幕や渋々や御三家が素晴らしいのは、その入試のクオリティから類推される先生方のレベルの高さがあるからです。
そういう意味では、先生方の教務力や情熱などにも高いものがあるのでしょう。今後は、もっと東大志望者を増やして、渋幕を脅かしてほしいですね。
・吉祥女子(0→4)
……女子校志向の女子が東大に行きたい場合、現状では御三家を除くと、豊島岡しか選択肢がありません。そもそもその豊島岡も後述しますが、すでに半端ない難易度になっています。御三家レベルのことをしていないと受かりません。
すると、女子校でややランクが落ちても受かりそうなところは、ここか、頌栄、鷗友(あと、洗足か)となります。ただ、これが、どれも親御さんには進学実績が今一つなのです。東大はもとより、医学部などの人数も物足りない感じだと思います。
男子校でいう巣鴨や攻玉社の立ち位置のものがありません。巣鴨も攻玉社も、育成力があり、東大合格者も10名以上出すし、あの偏差値帯からは十分すぎるほどな実績を残し続けています。
これが女子校ではないのです。だから、そのような学校が関東に一つあるだけで、日本にとっては良いのではないかなと、ひそかに思っております。
女子だって、東大にいったり、お医者さんになったりして社会でも活躍して良い時代だと思いますし、女子の進学校は「そこまでやる必要ない」(そういう考えの親御さんもかつては多かった)とか言える時代なのでしょうか。
後述の豊島岡、本郷を含めて、この辺りの進学校では、カリキュラムにほとんど差はありません。体系数学をやり、英語はニュートレジャーやそれに準じる教科書をやり、進度、問題演習数、などほぼ違いはありません。むしろ今は、吉女の方が速い進度かつ膨大な演習数であることも多いです。(これは豊島岡と吉女の子を同時期に両方見ていたことがあるので検証済み)
では、何が進学実績をわけているか、というと、一言で言えば「メンタル」だと思います。つまり、国公立大や医学部を目指す「意志」「学年の雰囲気」だけだと思います。
例えば、新高3のこの時期に、成績がそこそこの子が「国公立に行きたい」と行ったとします。これが豊島岡であれば、「よし、行け、頑張れ」というでしょう。それが、そこそこの私立では「ま、(無理そうだし)私立文系にしとこ。MARCHを狙お」となり勝ちなのです。
このケースを吉女に限らず、そこそこ進学校でよく見ています。つまりは先生方のメンタルでもあるわけですね。
受験など、若者の特権なのですから、まずは「挑戦」させればいいのです。失敗、というのは10代のうちは本当の意味ではありません。
我が母校(白陵)では、少々無理そうな人間にも「東大、狙ってみるか」と言ってくれたものです。狙ってみると、そこそこの人間でも30人いれば、10人は東大や京大に行けたりします。若者の底力を甘くみないことです。
また、仮にそうして挑戦して落ちても、やり切った感が残り、それがその子のその後の人生を支えてくれるのです。
まずは、吉女に限らずそこそこの進学校では、ガチの東大志望者を50人くらい作ってみて欲しいですね。桜蔭の子たちはその辺が、ひとりでにわかっている気がします。
・豊島岡(29→29)
……そして、その豊島岡ですが、今では桜蔭と両方受かって、こちらを選択する子が結構でるくらい人気校となっています。御三家に比べれば問題が平易(ってもそれなりに難しいですが)で、2月2,3,4日と受けられれば、どこかでひっかかることが、中の上くらいの子でもあり得ます。
特徴としては、基本的に塾が要らない、ことです。これが御三家でなく豊島岡を選ばせる最大の理由です。その他にも学費が比較的に安い、部活も意外とさかん、など良い点がありますが、僕は「学内の雰囲気」こそが最大の長所だと思っています。
僕は豊島岡には数年連続で合格者を出していて(今年は誰も受けてくれなかったw)、そのそれぞれのご家庭が連絡もくれるのでそこそこ知悉しているつもりです。
どの子も、それぞれいろんな成績層ではあれ、向上心があり、その周りの友達もラインやSNSトラブルで数か月いがみ合うような(中堅の女子同士では意外に多いw)低級な? トラブルが少ない印象です。
つまり、学校自体の雰囲気がそのようになっているのです。中3くらいからどんどん東大や医学部を意識して、部活もし、勉強もしています。平成の中期から変革が始まり、今や不動の人気校となりました。
今年もべらぼうな数の医学部進学実績を出していますが、たしかに、今、関東の女子では、一番医学部に行きやすい学校でしょう。まあ、ここに関しては、「本当に医者でいいのか」という問いを、以前のブログ記事(https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12489104567.html)で出した通りです。
桜蔭は東大志向になったようで、今後は、豊島岡や他の御三家でも同傾向が見られるかもしれません。
きっちりキャリアを積めば、出産→子育てがあったとしても、優秀な女性がすぐに社会復帰できる日本社会であってほしいものです。
苦言を呈するとすれば、入試にも入学後の定期テストにしても「記述、思考問題が少ない」ことです。受験者数が多く、3日開催で難しいのはわかりますが、合格発表を少し遅らせてでも、1日くらいは記述多めの入試問題を作っていただきたいものです。
定期テストは、他の優秀な進学校では、基本記述ばっかりと言っても過言ではありません。そこへ行くと、豊島岡は先生個人の傾向もあるでしょうが、全体的に記述が少ないですね。
これらが達成されれば、もっと子供たちは伸びるような気がします。東大40名、医学部150名も夢ではないでしょう。
・本郷(5→8)
……長い年月、東大合格者数を増やそうとして努力していた本郷ですが、ついに東大合格者数が増え始めています。これは市川と同じく、単に上位層が分厚くなったことで、こぼれ落ちてくる子も優秀である子が多い、というのも関係するでしょう。
特に本郷と豊島岡はカリキュラム上、本当にほぼ同じです。(一部教師も同じか?)
進度もカリキュラムの難度も、そして定期テストも高い水準で同じような感じです。また、才覚的にも今となってはほぼ同じでしょう。
つまり、可能性的には母体数もまあ近いですし、豊島岡並みの進学実績になっても良いはずなのです。いや、なった方が面白い、と言えます(笑)
大きな違いで僕が気になるのは、「中だるみ」の有無です。豊島岡の子は、気持ち悪いほど中だるみがないです。これが男女差でそうなる、といえばそれもあるとは思いますが、僕は学校側の取り組みにも一因があると思っています。(まあ大なり小なり、豊島岡にだって中だるみはありますがw)
これは他の進学校にも言えることですが、「中学時代厳しい→高校時代緩い(放任)」の学校と、「中学時代緩い→高校から厳しい」の学校では、明らかに前者の方が進学実績が良いと感じます。豊島岡は前者、本郷は後者なのです。まあ、我が母校(白陵)の僕の時代も前者だったと思います。
中学時代は、放っておけば中だるみするに決まっているのです。ここで、しっかり締めておき、学習の基本姿勢ができてから、徐々に放任していく、という策が中高6年間ではこの学校に限らず大切です。特に中2から高校内容が徐々に入ってくるのですが、この時期の中だるみがのちに禍根を残しやすく、一番怖いのです。
中学受験がせっかく終わったんだから……、ではないのです。プレッシャーがなくなっただけで、勉強習慣まで大きく崩す必要はありません。プレッシャーのない勉強はまだ楽しみやすい部分もあるはずです。
かつて、三国志の諸葛孔明も、孟達などから請われるように劉璋から蜀を奪い入蜀した際、普通の武将であれば、法を緩めるところを、厳し目の支配をしたとか。これは、「最初厳しくして後に緩めるのは耐えられるが、逆はそうではない」というようなことを言ってた記憶があります。
これが中高6年間でも同じな気がするのです。もっとも、偏差値帯がさらに上の子は、放っておいても勉強を止めることは少ないし、少々落ちこぼれてもリカバリーができるくらいの才覚を持っています。
ただ、この辺りの才覚の生徒が東大など良い学歴を狙おうと思うならば、やはり中学期が大事に感じます。
自分が開成や麻布のような名門の子らと比して、十分に渡り合えるのかどうか、それを自問自答してみれば良いと思います。
また、中学期を厳しくする、といったって、勉強内容自体は大したことがないのですから、結局はそこそこ遊んだって、部活したってついていけます。これが、学校で高校内容に入る(進学校では中3くらい)ころに遊びすぎて、高校で突然厳しくされて勉強に対する拒否反応が出て、高3の時点ですでに「一浪決定」になっているパターンも多いです。
(え、中1からずっと高3まで中だるみだった? それは中だるみではなく、完全に人生自体がぶったるんどるんじゃー。若さゆえの過ちです)
数学コンテスト的なものや、部活が活発なところなど、評価するポイントも多いので、是非とも頑張ってほしく思いますね。また、栄東と同じく、入試時の得点バックをくれるのも、誠意的で素晴らしいと思います。なかなかできないことです。
今後は、ついに2回受験を始めた巣鴨(21→12)と本郷が競うように伸びてきてほしく思いますね。
ま、この該当学校に通っている方でも、内部からは「そうじゃない」と言う方もいるかもしれませんが、僕から見ればこのように見える、ということだと思って下さい。まあまあ核心はつけていると思います。
みなさんは、基本的に一つの塾、一つの学校、のことしかお分かりにならないと思います。最悪と思っていても、他をみればそうでもないかもしれませんし、ご自分やご家庭が実は十分に恵まれていることも、僕から見ればあり得ます。
また、同じ学校でも学年団の先生方によって差もありますし、相性だってあります。また、部活での友人などでもけっこう左右されますが、そこは縁というもので、仕方のない部分ですので、努力可能部分に注目して頂きたく思います。悔いのない受験生活をしてみて欲しく思います。
書いていない学校でもっと聞きたい方もいるでしょうが、まあ、あまりこちらのリクエストは答えられないかもしれません。コンサルだけの知見ではしっかりした記事にするのは難しい部分があります。
もちろん、これ以下の偏差値でも頑張っている所、良い学校はけっこうあります。ま、それはおいおいですね。
いつも読んでくださってありがとうございます。
リブログ、リンク、引用等は基本自由です。もちろん、一報いただけると助かりますが、特におしらせいただかなくても大丈夫です。
スーパーコンサル2020、今年も受け付けております。究極の受験セカンドオピニオンを体験してみませんか。もちろん、2度目3度目の方も歓迎です。ご希望の方は、下記記事を参照の上、メールをください。(読んでない方が多いです。一度はぜひお読みください)
https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12446458308.html
メールアドレス、hasetomo2009☆yahoo.co.jp(☆を@に変えてください)
また、小6から定期指導(月2または月4)をご希望の方は、早めにその旨お伝えください。できれば、新学年前に一度コンサルなどで課題点や学習計画などを相談したほうがうまくいきやすいです。家庭教師の方は下記をご参照ください。(2019年現在、毎週の指導は厳しい状況です)
https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12514934840.html
足軽割引き(僕のバンドのライブに来てくれた方やバンド関係者の優遇)を行っています。数回ライブに来ていただければ、誰でも関係者になれます(笑) 下記記事をご参照ください。
https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12528522329.html
お問い合わせいただいたメールに返信はできていますでしょうか? 迷惑メールとして処理されてしまって届いていないということがたまにあります。僕はどんな内容でも、1週間の間に必ず返信は行いますので、1週間経ってもこない方はお手数ですがもう一度しっかりタイトルなどもいれて送っていただければと思います。問題集に載っているアドレスの方にだしていただいても構いません。
また、現在、かつてないほどの多忙につき、やや返信が遅れ気味になっております。同時に複数のメールをやり取りしている場合もありますので、返信が滞っている場合は、かまいませんので催促してください。
5年生や受験学年でない方のコンサルも受け付けております。また、遠方の方も交通費さえ頂ければどこにでもいきます。(九州や群馬、栃木、茨城、大阪、奈良、兵庫、京都などもありました)
<追記>
この度、僕がベース軍師として加入している戦国バトルメタルバンド『Allegiance Reign』の初MVが公開されました。小田原城全面協力の元、色々な方々の助けもあって、素晴らしいものが撮れましたので、是非ご覧になってください。僕は烏帽子かぶってるヤツです。
◆MV
https://youtu.be/tI4YvWd8sz0
また、4月22日には初のフルアルバム『EiEiO』が発売となります。ブログでお世話になってっし、応援してやるか、という方は是非お願いいたします。この売上で、今後の僕らの流れも変わりますのでm(__)m
今回はレーベルにバックアップしていただき、アマゾンなどでも買えますので、よろしくお願いいたします。
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