この時期には毎年過去問について触れています。配信でも何度か触れているし、直前期の受験生には大事なことです。
プロ的には、中学受験でも大学受験でも、すでに上位と下位でかなりの差は開いており3年の努力は、ちょっとやそっとでは逆転できないのも事実です。ただ、後述しますが、逆転できた事例も普通にあります。
また、上位ほど伸びしろは少なく、中堅どころの子こそ、頑張りがいがある時期に思います。主な過去問の対し方は下記記事、特に偏差値帯別に分けて書いたものを参考にしていただきたいです。
過去問に関しては、昔の僕はさほど重要性を感じてはいませんでした。というのも、
・ちゃんとした学力があれば、普通にこなせる
・学力を上げてから問題をすれば、楽
というのが自分の中にあるからでした。僕が学生時代の時は、定期テストなどでも最初から問題演習というのはせず、まず知識や必要事項を覚えたりしてから、最後の最後に確認として問題を実際に解く、というのをやっています。
こうすると、当たり前ですが、一瞬で問題が解け、定期テスト調べも短く済むのでした。
さすがに今は、いろんな御家庭の事情に対応する上で、過去問の有効な使い方が見えてきてはいます。また、大手塾や各塾のいろんな先生がいろんなことを言うのに慣れてきて、なぜそんなことを言うのかがなんとなくわかってきた部分もあります。
<昨今で気になる、某大手塾の「1月は過去問するな」問題>
先日の配信でもいくつか過去問の話題で出たのが、某最大大手塾の過去問への姿勢です。その塾では数年前あたりから
・1月に過去問はするな
というのを全塾をあげて言っているようです。これに疑問があるので僕の方からは、いろんな子の可能性を潰さないためにも、疑問を呈しておきたいと思います。
その言い分としては、
・1月に過去問をすると、悪い成績が出たときにメンタルがブレて挑戦できなくなる
というもののようです。
これ自体は、たしかにそういう側面もあるのでわかる部分ではあります。その大手塾では、多くの生徒は10月あたりで基礎が固まり完成するような速度でやっています。(それも子供への負担を考えると正しいのかは疑問。いろいろ「有利」ではありますが)
それゆえ、最上位クラスの子たちは12月にもなると大体「これ以上は伸びない」という完成度になることが多いです。それでもやらないと忘れてはいくので、日々の学習で「維持」のみをする、という感じになります。
そういう子であれば、1月はもう過去問をしていく意味も薄いとは言えそうです。(逆に、過去問のみ、意味があるのでは、とも思いますがw)
ただ、その域にまで達するのは、「アルファ」と言われる偏差値帯で言えば60以上の子たちのみ、つまり正規分布なら15から17%程度(ま、アルファ基準はもう少し緩いので、実質2割くらい)の子たちにしかあてはまらないことになります。
もう少し普通の子たちはどうなってしまうのかな? と普通の子たちでなんとか第1志望校の合格率を上げたい帯域の子を多く抱える僕としては考えてしまいます。
<もう少し、最後の学力の伸びを信じてみよう>
大学受験では、全統などで偏差値60程度では東大などには挑戦できないため、しっかり最後の最後まで勉強をし続けます。すると、東大模試などでE判定でも、本当に受かる子が出てきます。
ギリギリで共通テストを8割前後で抜け、そこからさらに二次用の勉強をすることで、これまた大きく伸びることがあり得るのです。
東大模試は11月のものが現況ではラストですから、2月25日の本番まで、結構時間があります。現役の子ほど、大きく伸びることも普通にあり得るのもおわかりにいただけると思います。僕自身も、E判定になってもめげることなく、最後の最後まで走り切って良い結果を出しています。
高校生でもこうなのですから、小学生でも同じことは言えると思います。実際、時間が足りないもしくは気合が入るのが遅かった子などは、ほんとうに最後のひと伸びが来ます。特に基礎ができてきた、偏差値50台の子によく起こります。
もちろん、「最後の爆伸び」これには自走していること、親主導でないこと、などいくつかの条件が付きます。自分から頑張っている、頑張りだした子は最後は本当に伸びます。
<1月にヤバければ、志望校は下げるべきでは?>
12月に模試が終わり、1月から本番まではいわゆる学力のものさしになるテストはありません。首都圏の中学受験では、栄東などを受け、得点バックを参照して大体の学力を推しはかりますが、それも、志望校のものとは大きく違う場合もあります。
まだ受験生の学力は伸びている可能性がある一方、基準がなくなるのも事実です。それを確認できるのは、過去問くらいしかありません。ワセアカのNNの最後の5番勝負などはそういう意味では有効です。
もちろん、プロ的には、偏差値が20伸びたり、ということはそうそうは無いと思っています。が、10くらいなら何度か奇跡を起こせているのも事実です。
3冊目の本では、奇跡事例を多くあげていますが、この1月に学校を休みながら(これはもう首都圏では常識になりつつある、僕からススめることはありません)しっかり演習をやりきった子が、奇跡を起こすパターンも3年に1回はあります。この2月もいました。
(↓3冊目、買ってね)
その奇跡を起こすパターンの必要条件は
・子供が「自分から」必死になっている
・受け身の受験ではなくなった
・基礎学力がつき、その上に応用力を積んで行けた
・読書量が多め
というのがあります。奇跡が起こりやすいのは、やはり記述式の多い学校で麻布や武蔵、女子学院などです。奇跡を起こした子たちは、やはり中学入学後もよい感じで学園生活が送れています。
こう思うのは僕だけではないと思いますが、1月に過去問をやってみないと、伸びてきた今の実力でどれくらい点数が行くものなのか、わからないのではないか? と思うのです。
1月に過去問をやって、大きく点数を崩して自信を失う場合などを上記大手塾は恐れていますが、
・それは実力がない証拠
・気分よく2月を迎えても、普通に落ちるだろう
というのが言えると思います。厳しいですが、受験はリアルです。限られた時間の中で、少しでも自分の可能性を伸ばすことをすべきに思います。
リラックスできる家や本番でない緊張感の薄い状況で過去問をして、それでもミスって合格点に行かない場合は、単純に得点能力が低いのだ、という風に思った方が、結局はその子のためになると思います。
そこでメンタルがどうのと言って、ショックを隠すような方策をとっては、いずれ近いうちに容赦のない競争が待っているのですから、ためになりません。
とりあえず2月までしか在籍をしないので、おだてて木に登らせ、御三家の受験人数をとりあえず増やすために、そういうことを言っているのではないか、と勘繰ってしまいますね。
直前期に熱望校の過去問で合格最低点から30点以上下回る場合は、やはり実力的にはきびしいと言えます。
でもその現実と向き合って、至らない点などを精査すれば、次の過去問ではもう少し上がる可能性もあります。また、子供目線としては、泣いているだけではどうにもならない現実を理解し、努力行動に結びつくきっかけにもしやすいです。
いつも楽な道がとれるわけではないし、頑張っても難しいことがあるのも事実です。でも諦めたくないならあがいてみる。それが人生を歩む、ということではないでしょうか。
それでもその学校に行きたいなら
・ケアレスミスなどの種類を徹底的に分類し、自分の嫌なところや弱点と向き合い
・ミスや弱点を埋める手立てを考え
・さらに過去問で試していくしかない
と僕は思います。それで、仮に中学受験で残念だったとしても、中高以降ではその経験が、その子の自信の源泉となるでしょう。
やりきった、と思えるまでした子は、その後の人生でも力強く生きていくものです。
もちろん、現実と向き合うことも大切です。直前期の過去問で何十点も足りないなら、2月1日の日程を現実と向き合って、一段下げる選択をしたほうが良い場合も普通にあると思います。
今の都市部は良い学校がたくさんありますから、こだわりを一つ捨てて、志望を下げる選択をし、そこで良い学園生活が送っている事例もたくさん見てきています。
開成や麻布に行っても、そんなに伸ばしてくれないかもしれないし周りがすごすぎて、今の子はやる気を失うかもしれません。少し志望校のランクを落として、海城や浅野で楽しくしかも東大まで行ける可能性が残るどころか、伸ばしてもらえる可能性もあります。(注、海城や浅野も十分に難関校です)
ということで、某最大大手塾の、実力の完成していない12月までに過去問を終わらせることに、疑問を呈しておきたいと思います。年間数百件のコンサルと20年以上の指導経験から申し上げています。
某塾としても、優秀層を対象にした、最大公約数的なことを企業として言うしかない事情も、元塾講師としてわかってはいるつもりです。
僕は、各成績層ごとに過去問のやり方を変えたほうが良いと思っています。上記リンクの記事のとおりです。
判断材料は記しておきましたから、後は、皆さん個々の判断にお任せします。過去記事も参照していただけると幸いです。
今年もこのブログに縁ある人々が、最後まで良い戦いをすることを陰ながらお祈り申し上げます。
いつも読んでくださってありがとうございます。
P.S.ぜひお子様をつれて此度の選挙も行ってみましょう。良い意識付けになることと思います。お子さんに身近に社会を感じてもらいましょう。
P.S. 僕が才ある教え子たちや、インディーズメタルの後輩たちと作ったボカロ動画第2弾です。支援していただける方は、下記のいいね、Xのリポスト、チャンネル登録などよろしくお願いいたします。
これは僕のサイドプロジェクトのようなものですが、絵は教え子で現在高校生の方に、各楽器は後輩たち、と僕の縁を総動員したものとなっています。
今後、年に数本を作りたいので軽く人材を募集します。僕らの集まりでボカロを作ってみたい方(絵師、動画師、特にライブ時のボーカル)を募集します。ただ、これはそこそこの腕前ややる気、才がないとついてこれないと思います。また、収益化は遠い先なので、その辺も期待しないでこれる方限定とします。
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11月23日 @代々木ロッジ主催 面白い系バンドの集まり
12月6日 @新宿アンチノック アメリカのバンドと対バン
1月?
おススメ読書タイトル100、問題集など
https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12589194343.html
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できれば相談内容などは短めでお願いいたします。1件のメールに、1時間近くかけて返信することも多いので、そのあたりをご配慮ください。
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<追記>
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