女魯山人のブログ -785ページ目

日本酒のお燗


湯沸しジャー
今日は私の大好きな日本酒のお話です。

私はほとんど毎日、日本酒をお燗して飲みます。

勿論洋食だったり中華だったりすれば夫々似合うお酒、

ワインだったり紹興酒だったりです。

また真夏でメチャ暑かったりしたら日本酒をお燗でなく冷酒でのんだり冷凍室に入れてシャーベット状のお酒にしたりします。


でも、我が家は和食が多いので自然と日本酒を飲む機会が多くなります。

お酒のお燗は必ず口の広いチョロリでつけます。

直接徳利でお燗するとアルコールが適度に飛ばないので味が違います。

又、あまり沸騰した熱いお湯の中でお燗してもダメです。

80度~85度くらいの温度のお湯に入れて人肌くらいになるまで約1分か1.5分お燗します。

またまた我が家の秘密兵器登場です。

実は何の変哲も無いポットです。これがお酒のお燗にはとても適しています。



85度の温度設定

お燗をしているところ
普通のポットは温度の設定があって省エネ温度で85度という設定があります。

これがお酒のお燗には抜群です。

お湯を沸かす手間もありませんし、チョロリを直接ポットに入れてお燗するだけです。

これが一番美味しいお燗のやり方です。

お燗が面倒で冷で飲む人も多いと思いますが、日本酒はなんといってもお燗がいちばんです。しかも寒い時は身体も暖まっていいですよ。本来はチョウロリから徳利に移しますが、面倒ならそのままでも味は変わりません。


久谷焼き 須田青華作 私は正統に徳利に移して飲みます。
こちらは九谷焼の須田青華作の徳利です。










唐津 中川自然坊作 唐津の作家の中川自然坊の徳利です。

とても味があります。



この赤絵のぐい飲みは久谷の徳利と同じ須田青華のものです。

永楽善五郎



松の柄の杯は永楽善五郎の杯です。

大きさといい柄いきといい素敵です。

こんな上等な杯で飲んだりもします。

器は使って何ぼですから上等なものも使わないで飾っておくだけでは何の価値もありません。お酒がいっそう美味しくなります。


永楽善五郎 松絵杯
北大路魯山人は器や食器は食べ物の着物だと言っています。

中身がよくても野暮な着物を着たりぼろを着ていては価値が半減します。


お料理に興味を持つのと同じように器にも興味を持ちましょう。

世界が広がります。



魚のアラ

お魚で一番美味しい部分はアラと頭です。

皆さんはお魚のアラを使いますか?

女魯山人はお魚の切り身はめったに買った事がありません。

尾頭付きの秋刀魚などは良く食べます。

干物でもよく食べます。

又、ちょっと高級魚ですが、きんきめばるカサゴカレイなどははよく煮付けで食べます。金目は一匹付けで食べるには大きすぎるので切り身になっている事が多いので買いません。


きんきの煮付け

キンキの煮付けです。

牛蒡を付け野菜として一緒に煮てあります。

生姜の千切りも入れて煮てあります。

お皿から飛び出した大きなキンキです。

2人分くらいですね。






平目の切り身は買いません。

切り身で買うのはぐらいでしょうか。それでも鰤のカマなどを売っていればそちらを買います。


とにかくお魚で一番美味しくて、安くて栄養豊かな部分はアラと頭です。

今評判のお魚の油の成分DHAやEPAが一杯含まれています。

ボケ防止になります。


アラや頭は安く売っています。贔屓のお魚屋さんに頼んで取っておいてもらったり、スーパーでも事前にお願いしたりしておけば取っておいてくれます。

デパ地下の魚屋さんでもたいてい下ろした魚のアラが出るので安く売っています。天然の鯛の頭でも500円から800円くらいです。

2人でも食べ切れないくらいの量です。

頭は兜煮用に一匹の頭を縦半分に切った大きなものが多いので頼んで3~4ピースに切ってもらうといいでしょう。

勿論兜煮の時はそのまま煮ます。


鯛のお頭
このアラは子供の顔くらいの大きさで天然の活け締めのものです。

900円でした。

えらの部分はとても食べきれないので次の日用に塩を振って冷蔵庫において置きます。

甘辛く煮物にしても美味しいです。

アラを扱う時に注意しなくてはならない事は鱗を丁寧に取ると言う事です。

鯛の頭は潮碗といって高級な椀物に使われますが、料亭では碗の中に一枚の鱗が入っていてもそのお碗は大失敗で取り返しが付かないと言われるほどです。

お椀でなくても煮物にしても塩焼きにしてもやはり鱗が口の中に入ると不快なので丁寧に取りましょう。


ボールにアラや頭を入れてよく沸騰したお湯をかけます。

1,2分経ったら水を垂らして冷やし、手が入るようになったら水を流しながら鱗を指で探りながら丁寧に取り除く。 ひれの脇などにも鱗が付いているので最新の注意を払って流水で流しながら取り除きます。

裏の血の塊なども綺麗に取ります。

鱗が綺麗に取れたらキッチンペーペーなどでよく水気を拭いて調理にかかります。


鯛のアラと湯豆腐の野菜
アラを入れた湯豆腐の材料です。

豆腐、シイタケ、春菊、鯛の頭とアラです。

アラを入れるといつもの湯豆腐が断然美味しく変身します。


アラは偉い!!


鯛のアラ入り湯豆腐
鍋の底に昆布を敷き、水と酒を半々くらい入れて(酒だけでもよい)沸騰したら鯛の頭とアラを入れてアクをすくい煮えた頃にシイタケと豆腐を入れる。弱火でゆっくり暖めて、豆腐がぐらぐらっと2,3回揺れたら春菊を入れて出来上がり。豆腐は絶対に強火でぐつぐつ煮ない事。

すが入って不味くなります。

つけ汁はポン酢でも大根おろしと醤油でもいいです。私が一番好きな湯豆腐のつけ汁は濃い目にとった出汁汁に酒、味醂、醤油、砂糖少々を入れて追い鰹をする。

甘さを抑えた蕎麦の漬け汁の味です。

お魚はポン酢で食べたほうが美味しいですが、お豆腐はかつおの味が効いた濃いお出汁で食べるとそのものの味がしてとても美味しくいただけます。


アラの料理は

塩焼き

照り焼き

オリーブオイルで焼く、油焼き

頭を半面全部使った兜煮。

潮汁。

鰤大根(鰤でなくとも鯛やヒラメでも大根と甘辛めに煮ればいい)

アラの炊き込みご飯(土鍋で炊くとめちゃおいしい!!今度作り方を紹介します。)

魚のあらと蕪の煮物



など等色々あります。

アラを上手に使いましょう。








春の草花

女魯山人は月に一回、植物学者の先生と野山を歩いて、草花を観察したり、季節真っ只中の花を見に行ったりする会に入っています。

とても楽しくて、発見が一杯の散歩です。

今回は名残の梅を見てきました。


枝垂れ梅
静岡県の掛川。

去年の大河ドラマで話題になった千代と一豊がいた掛川城がある場所です。その掛川に龍尾神社という神社があってそこの庭園が枝垂れ梅で埋め尽くされています。

圧巻です。

そろそろ終わりごろで名残の梅見といった風情です。


枝垂れ梅
目白も沢山、密を吸いに集まっていました。

うまく画像に入りました。

クリックして拡大して見てください。









スミレ
春の花々にも出会いました。

野路スミレとオオイヌノフグリです。

可憐です。


レンゲ
れんげです。


仏の座
こちらは春の七草に数えられる仏の座。

紫色の可憐な花です。下の部分が仏様が座る台座のようだからこの名前が付きました。


コオニタビラコ
この黄色い花はコオニタビラコですが、もともとはこちらが春の七草に入っていたそうです。


つくし
こちらはど根性大根ならぬど根性土筆です。

コンクリートの割れ目からけなげに顔を出しています。

足元をじっと見ると春が確実にやってきています。春を見つけてください。












お茶漬け


朝ごはん
ある日の朝ごはんです。

献立はきんぴらごぼう、じゃこおろし、オムレツ、蕪の葉の糠漬け、海苔、タラコ、わさび漬けです。

私の母は胃の弱い人でした。

でも、お茶漬けが大好物でしたが、胃に良くないと思っていたので、悪い事でもするように子供の私を共犯者にして、”ちょっとだけお茶かけてたべようね” などと言って朝ごはんの最後に一口残したご飯にお茶をかけてお漬物やお昆布でさらさらと美味しそうに食べていました。

そんな思い出もあって私もお茶漬けが大好きです。


糠漬け
こんなお漬物と蕪や大根の葉っぱの糠漬けがお茶漬けには一番です。
蕪の葉っぱの糠漬け

鮭の残り物
鮭を焼いた時に食べきれない分をタッパーに取っておきます。

タラコや明太子もちょっと火を入れて小さく切って取ってて置きます。


ぶぶあられ
ぶぶあられはいつも置いてあります。

ビンに入れて乾燥剤を入れて冷蔵庫に入れておけば一年でも湿らず美味しいままです。

お茶漬けにはこれが欠かせません。

お茶漬け海苔などは一袋は一人で使い切れないので不経済ですし、塩分もきつ過ぎるので使いません。

何でも自家製が一番です。


お茶漬け
これが昆布、鮭、タラコ、蕪の葉っぱの糠漬け、ぶぶあられ、すり胡麻を入れた美味しいお茶漬けです。

朝ごはんの最後の一口を残してこのお茶漬けを食べるのが、






あーたまんない!!




イタリアワインとイタリアンの晩御飯

今日は赤ワインとオードブルだけのイタリアンの晩御飯です。

今日は今年初めての高知のフルーツトマトが届いたのでトマト尽くしのイタリアンにしました。スタートはフルーツトマトのブルスケッタ

フルーツトマトの皮を湯剥きしてざく切りにし、ニンニクは芯を取って薄切りにする。塩コショウをし、エクストラバージンオイルのオリーブオイルをたっぷり振りかけてフランスパンに乗せていただく。


トマトのブルスケッタ







チーズの盛り合わせ


チーズ
チーズはイタリアのアオカビのチーズ、ゴルゴンゾーラとフランスのブールサンのニンニク風味とキャマンベールチーズ、それに枝付き干しぶどうです。

こうした乾燥した果物、乾しぶどうやプラム、無花果、アプリコットなどをチーズと一緒に食べると美味しいです。





魚介のマリネと春野菜
これは魚介と春野菜のマリネです。

魚介は剥き身のアサリとやりイカが入っています。お野菜は新じゃがの茹でた物、茹でアスパラガス、フルーツトマト、菜の花、オリーブが入っています。やりイカとアサリを白ワインでさっとゆでて冷ましておく。

野菜類と合わせて塩コショウしてオリーブオイルとワインビネガーを掛けて良く混ぜてしばらく置いておく。




トマトのリゾット
オレンジ色の美しいトマトリゾットです。

パルメジャーノレッジャーノをたっぷり掛けて食べます。

粉チーズが入っている容器はクリストーフルの

粉チーズ入れです。





クリストーフルの粉チーズ入れ


リゾット製作中


リゾットの材料は米100g、玉葱半分のみじん切り、トマトソース(これはフルーツトマトと玉葱をまったく水を入れずに2,3時間ストーブで煮たものを小分けして冷凍したものを使っている)

鳥のスープ(こちらも暇な時に鶏がら3匹分くらいを2時間くらいストーブで煮て取ったスープを小分けして冷凍したもの)白ワイン、パルメジャンチーズ、バターです。

水分は(トマトソースや鳥だし)は約400~500ccですが、好みの硬さなどで変わってきますので味を見ながら少しずつ加えていきます。

チキンキューブをお湯に溶いたものでも勿論代用できますが、イタリア人はブロス(出汁)が無いときはリゾットは作らないそうです。

やはり出汁の味が決め手になります。

厚手のフライパンか鍋にオリーブオイルを多めに熱して玉葱を透き通るまで炒めてそこへお米を入れてお米も透明感が出てくるまで炒める。

白ワインを大匙3~4杯加えて沸騰させ、暖めた出汁およびトマトソースをゆっくり加えていく。本来は付きっ切りで20分くらい掛けて汁を足していきますが、ずーっと張り付いているのは大変なので10分くらい汁を足しながら炒めたら蓋をして10分くらい置いて蒸す。もう一度同じことを繰り返してお米の硬さを見て

仕上げにバターを大匙1ほど入れて溶かし、パルメザンチーズを入れて混ぜる。美味しいリゾットの出来上がりです。


シシリアの赤ワイン
今日のワインはイタリアのシシリア産の赤ワインです。



美味しかった

リゾットは手間がかかりますが、手間を掛けるだけの価値があります。


手間を掛けて作ったリゾットは本当に美味しいです。

冷やご飯などで作ったものはリゾットではなくイタリア風雑炊です。

それはそれで美味しいのですが、別物です。

決してリゾットではありません。


本物のリゾットを作ってみてください。