2018年11月10日(土)

 

逗子のダイニングバー「マッチポイント」で、ザ・ファミリートーンのワンマン。

 

ザ・たこさんの山口しんじがザ・たこさん結成以前から続けてるバンド、ザ・ファミリートーン(大学で結成した当時は須賀井&ファミリー・トーンと名乗ってたそうな)。結成から来年で30年になるが、関西に根をはって活動している故、関東でのライブは極めてレア。しかも尺も長めのワンマンとあってワクワクしながら逗子まで観に行った。休憩挿みつつ約2時間。間近で観て、このバンドのステキさがよくわかった気がした。

 

サザンソウル的な濃ゆさがありつつ、甘茶ソウル的なメロディのよさも際立たせ、ニューオリンズファンク的なアレもあったりしながら、ハードロックに潜む流れよきコード展開も入れ込んで。そこに昭和世代の共通言語をまぶして乗せたその曲たちは、どれもなんとも“ええ湯加減”。ちょっとしたらまたつかりたくなる温泉のような気持ちよさ♨

 

前半は未録音の新曲を続け、サウストゥサウスの「最終電車」のカヴァーもやったりしつつ、後半は昨年リリースしたアルバム『南部の掟』と新曲を混ぜた構成。ロック魂がほしいと歌われる「ロック魂」やタイトル勝ちの「ドクタージョンの独壇場」など新曲がまたどれも最高だったので、音源化も期待したいところ。

 

室さんのギターと山しんのギターはそれぞれの個性が前に出ながらも合わさり具合のよさを大いに感じられるもの。あと、ドラムがすごい。ドラムがいいバンドは聴いてて気持ちいいということを改めて強く感じたりも。

 

いや、それにしても山口しんじは楽しそうに弾いてたな。ザ・たこさんでのビシっとした弾き姿とはまた違い、ファミリートーンではビールもいれつつリラックスしてただただ楽しんで弾いてるという印象。ある意味、ギターというおもちゃを与えられた子供のよう。で、観る者みんながそれ観て一緒に喜んでる、みたいな。あったかさしかない空間。

 

因みにともだちの北爪健一郎くんは、関東でファミリートーンのライブがないから度々大阪まで観に行っていて、こっちでもぜひ一度…という情熱のもとに昨夜のライブを企画して進めたわけで。やっぱ「好き」のパワーが何かを動かしていくんだよね。好きになったらどうにかしたくなるもんね。そんなこと思ったのも含めて、ホントに観に行ってよかったライブでした。また来てね。

 

「アサがクるまで!」
https://www.youtube.com/watch?v=K-2pyT2O0tg

 

「ドクタージョンの独壇場」
https://www.youtube.com/watch?v=LL0P16QQaiY

 

「ノリー・ノリー」
https://www.youtube.com/watch?v=UN6pqfORNZU

Rei「Reiny Friday」@渋谷duo

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2018年11月9日(金)

 

渋谷duoで、Reiの「Reiny Friday - Rei&Friends - VOL.9」。フレンズは長岡亮介。

 

久々に聴けた「Cinnamon Girl」、やっぱりいい曲だなぁ。大好き。ペトロールズの「表現」はクールだったし、「my mama」はふたりでバトってこその熱さがあった。「雨」は今日という日にピッタリだったし、「BLACK BANANA」ではふたり揃ってのV型ギターが火をふいてた🎸🎸。 それにしても亮介さんのとぼけた喋りは独特の面白さがあるね。

 

Reiの単独パートではお馴染みの曲のこなれ感と爆発力もよかったけど、なんたってバンドで初披露(だよね?)の「LAZY LOSER」がアルバムよりハードでめっちゃライブ映えしてて、最高にかっこよかった。この曲、回を重ねてどう変化していくのかとっても楽しみ。あと「Silver Shoes」ね。ライブで聴くこの曲もすごくいい。ちょいシェリル・クロウ感があったりも。早くも来年のツアーが楽しみです。

Rei@タワーレコード渋谷店

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2018年11月8日(木)

 

渋谷タワレコで、Reiのインストアライブ。

 

地下じゃなくて1FでReiちゃん観るの、だいぶ久しぶり。時間ギリギリに着いたら既に人が溢れててまったく見えなかったけど、「My Name is Rei」など新作『REI』からの曲も聴けてよかった。7日はスマホでLINEライブ見て、8日はインストアライブ観て、9日は渋谷duoでReiny Friday。Reiちゃんの音と声に浸ってゴキゲンな3デイズ。

 

2018年11月3日(土・祝)

 

ビルボードライブ東京で、パンタ&ハル.EXTENDED。

 

ディレクターの鈴木慶一さん曰く「拡張版パンタ&ハル」。

自分にとってあらゆる邦楽ロックアルバムの中で永遠に1位であり続け、「僕が死んだらこのレコードをお棺のなかに入れてくれ」とヨメに伝えてある超大名盤『マラッカ』、そして『1980X』の再演ライブ。1部と2部、通しで観てきた。

 

以下、感想ツイートのまとめです。

 

「第1部「マラッカ コンプリート」終了。素晴らしかった。今剛のギターで「ネフードの風」を聴けただけでも生きててよかった感。第2部まで☕と🍰でしばし余韻に浸ります。」

 

「第2部「1980X コンプリート」終了。感動で言葉にならない。アンコールの「ステファンの6つ子」で亡きメンバー3人の遺影と今ここでプレイしているメンバーひとりひとりの表情を見ながら歌うパンタは感極まっているように見えた。人生を感じた。こんな奇跡みたいな夜があるんだな。」

 

思い溢れて書きたいことたっくさんあるんだけど、詳しくはビルボードのサイト用に書いたライブレポートを。近日アップ予定。

 

いやホント、長生きはするもんだ。こんな素晴らしいライブを企画してくれたビルボードライブさんには、ありがとうの気持ちでいっぱいです。

 

2018年11月1日(木)

 

ビルボードライブ東京で「ホセ・ジェイムズ セレブレイツ ビル・ウィザース」(2ndショー)。

 

9月にリリースされたビル・ウィザースのトリビュート盤『リーン・オン・ミー』の実演版(軽くネタバレ含むので今夜観る方はご注意を)。

 

ワタクシ、オープニングアクトでSSWのターリが出ることを知っていながら、てっきり普通に21時半から彼女のライブが始まるものと思い込んでおり……。席に着いたらそれが彼女の最後の曲(の終わりのほう)だった。ざーんねーん。

 

で、ホセ・ジェイムズ。のっけからレコードとはだいぶ異なるアプローチに嬉しい驚き。レコードではオリジナルにけっこう忠実なアレンジで演奏して、ホセも極力素直に歌うよう心がけたと言ってたものだったが、ライブはバンドメンバー(ブラッド・アレン・ウィリアムス/g、大林武史/key、ベン・ウィリアムス/b、ネイト・スミス/ds。ギターのベンさん以外は2月の『ザ・ドリーマー』10周年記念公演と同布陣)の個性をわりと活かした演奏で、ホセは得意の声スクラッチも加えるなどしてオレ流に。つまりレコードのそれよりも自分色を前面に出し、“膨らませた『リーン・オン・ミー』の世界”を立ち現せていた。そこがまず、いい意味で意外だったところ。

 

ショーの組み立てもかつてないもので、中盤でネイト・スミスのドラム・ソロがあり、その間、ホセは衣装替え。明確に前半・後半と色を分けてのステージだった。で、ホセはある曲で歌いながらステージ下りて階段のぼって上の階をまわったりも。サービス精神たっぷり。ビリー・ホリデイのトリビュート・ライブはクールに通したものだったが、ビル・ウィザース楽曲にはこういう開かれた見せ方、一体感の作り方こそが相応しいと考えたのだろう。実際、歌っているホセはこれまでのどのライブよりも気持ちよさそげだった。

 

いやしかし何度観てもかっこいいねぇ、ホセは。公演看板写真は地味だが、ステージの上の彼には華がある。あと、ビルの音楽の魅力を曲の間にわかりやすく説明してたのもよかったです。

 

バンドは言うまでもなく最高で。リズムセクションの凄さがとっても光っていたけど、でも今回のライブのキーマンはギターのブラッド・アレン・ウィリアムスだと僕は思ったな。なに?あの引き出しの広さ。ジャンルとかつくづく無意味なんだろね、あの人。

 

「ヴォーカリストとしてのホセの個性と魅力がこれまで以上に味わえるライブになることは間違いない」とビルボの冊子に僕は書いたけど、本当にそういうライブだったし、なんならそのままライブ盤にしてほしい、ってなことも思ったり(ホセは毎回違うものを見せる人なので、それ、いつも思うことでもあるのだが)。

 

公演、今夜もあります。観ておくべきかと。

 

http://www.billboard-japan.com/special/detail/2487
↑ビルボードライプの冊子用に書いた今回公演の紹介文はこちら。

 

2018年10月29日(月)

 

ビルボードライブ東京で、メンフィス meets マッスル・ショールズ featuring ウィリー・ハイタワー, スティーヴ・クロッパー & ハイ・リズム(2ndショー)。

 

ウイリー・ハイタワー、78歳の初来日公演。歌うほどに声の艶が増してくあたり、さすがでした。クロッパーさんも氏が歌ってこその曲をいろいろと。それになんたってハイ・リズムの出し音がよく、わけてもチャールズ・ホッジスのハモンドがめっちゃ効いてた。それにしても今年のビルボードライブのソウル関連招聘ぶりはスバラシイですね。観れると思ってなかったいろんな人が観れる2018年。

 

2018年10月29日(月)

 

来年1月4日公開のドキュメンタリー『ホイットニー ~オールウェイズ・ラヴ・ユー~』を試写で観る。

 

上り坂よりも下り坂をじっくり描いた作品。光と影で言うなら、光が3、影が7くらいの割合か。よって好き度の強かった人ほどツラい気持ちになるんじゃないか。ホイットニー・ヒューストン財団公認ということで、確かに音楽的な背景もしっかり語られているのは良いのだが。ホイットニーを知らない世代がこれを観て彼女にいい印象を持つかというと、さてどうかなぁ。『AMY エイミー』とよく似た構造だが、あの映画には故人に対しての愛があった。『ホイットニー ~オールウェイズ・ラヴ・ユー~』はそれが希薄のように僕には思えた。

 

2018年10月28日(日)

 

渋谷duoで、なかむらしょーこちゃんのバンド、SMOKY & THE SUGAR GLIDERの1周年企画ライブ。出演はGOOD BYE APRIL、all about paradise、マキアダチ、Salley、SMOKY & THE SUGAR GLIDER。

 

エイプリル以外の4組は観るの初めて。井上陽水とのツアーを経てますます腕をあげた感じのしょーこちゃんの暴れん坊な弾きっぷり、かっこよかったわ。エイプリルは新作収録曲「君は僕のマゼンタ」がライブ映えしてとてもよかった。

 

2018年10月27日(土)

 

新宿紅布で、山﨑彩音 アルバム『METROPOLIS』リリースパーティー Salon de by Yayavsky。出演はbetcover!!と山﨑彩音。

 

まずは「セブンティーン」という曲のMVにけっこうな衝撃を喰らって以来、早くライブを観なきゃと思っていたbetcover!!。多摩地区出身の19歳、ヤナセジロウのソロプロジェクト。

 

底なしの才能。音も声も歌詞もいいし、ふてぶてしさと暗さと純粋さとがゴチャ混ぜになった態度や、内側で爆発したがってる感情ゆえに思わず奇声が出ちゃう動物みたいなところにも惹きつけられた。バンドメンバーたちもしっかり彼と同じ方向を向いている。鳴り音がロックであってもメロディの奥にそこはかとなくソウルが流れてるっぽいところもツボ。曲によってフィッシュマンズ、坂本慎太郎、ジャックスなどからの影響が見え隠れしてたが、それもありつつ、でも自分のなかの宇宙が大きく広がっていて、世の中のあれこれに抗ったり諦めたりしながらも音楽が鳴ってるそのときだけは気持ちよく泳いでいるという、そんな感じ。すんげぇよかったので、終わってすぐにCD『サンダーボルトチェーンソー』購入。

 

↓「セブンティーン」MV。
https://www.youtube.com/watch?v=cTX_jyQiqHU
(曲も歌詞も映像も全てが素晴らしいでしょ、これ。この夏、何回繰り返し聴いたことか)

 

続いてこの夏に出た初フルアルバム『METROPOLIS』で一気に飛躍を見せた山﨑彩音。betcover!!=ヤナセジロウと同じく19歳。15歳から弾き語りのライブを始めて17歳でフジロックにも出たが、去年の暮れに同世代のミュージシャンたちとバンドでのライブを実験的に開始。で、『METROPOLIS』制作を経て、今回は新バンドでのほぼお披露目ライブ。

 

10くらい年上だというミュージシャンたち(本棚のモヨコのベース、ギター、ザ・ラヂオカセッツのドラマーら)からなるバンドを率いてセンターでギター弾きながら歌う彼女に力みはなく、弾き語りでやってた頃同様、やはり堂々とした佇まい。声の出し方も自然で、決してエモーショナルに行き過ぎない(バンド編成だからといって特別大きな声を出そうとしているふうでもなかったが、それであれだけ声をしっかり立たせられるのはたいしたもの)。一言で言えばクール! なのだ。が、以前から彼女はバンドで歌いたいという思いもあり、それをこうして最良の形で実現できている、好きな音を鳴らせているという嬉しさは、やはり伝わってくるもの。僕の大好きな「ロング・グッドバイ」の途中、思わずといった感じで自然にこぼれた笑みがとても幸せそうに見えて、なんだかグッときた。

 

ひとつのバンドとしてもいい感じだ。中盤からギタリストがもうひとり加わってグランジ的な音の鳴りを強める方向に行ったけど、僕的には前半の「世界の外のどこへでも」のようにポップさをちゃんと際立たせた演奏のあり方のほうがよりよかった。そういう意味で、バンドのなかでただひとりだけ明るい笑顔で演奏していた西山小雨さんのハモンドオルガンの音とコーラスが最高にいい機能を果たしてたし、ムードとしても明るくなって、このバンドに彼女がいるのはすごくいいことだなと思った。

 

『METROPOLIS』は今年最も繰り返し聴いたアルバムのひとつなんだが、昨夜のバンドアレンジ表現によって“もうひとつのMETROPOLIS”がそこに立ち現れたよう。大きく生まれ変わった旧曲も含め、これからライブを重ねる度に山﨑彩音の楽曲たちはさらにまた違う表情を見せるようになるのだろう。来年1月26日のライブが早くも楽しみでしょうがない。

 

↓「ナイトロジー」MV。
https://www.youtube.com/watch?v=OqA36gZdUHA

 

↓「世界の外のどこへでも」MV。
https://www.youtube.com/watch?v=V5SvWuEmidg

 

2018年10月23日(火)

 

L.A.生まれハワイ育ちのシンガー・ソングライター、ロン・アーティス・ザ・セカンドにインタビューして、そのあとビルボードライブ東京の公演へ(1stショー)。

 

想像を上回る素晴らしさ。ラウル・ミドン(←影響受けてるって言ってた)かキザイア・ジョーンズかってなパーカッシブなギターのテクも凄いが、なんたって歌声が優しくてあったかくてソウルフル。まさに魂で歌ってるって感じで、めちゃめちゃグッときた。途中、ウクレレで弾き語りしたりもしたけど、ウクレレであんなにソウルフルに歌えるひとなんてそうそういないんじゃないか。

 

ライブで歌う曲はちゃんと決めてなくて、その場の雰囲気に合わせて歌うとインタビューで言ってたけど、ほんとにそんな感じで、最後の曲はしばらく「何歌おうかな」と考えて、結局熱心なファンのリクエストに応えてた。

 

人柄すっごくよかったし、ライブは最高だったし、僕、すっかりファンになっちゃいました。今度はぜひバンドでも公演してほしいもんです。

 

*アエラスタイルマガジンに書いた紹介記事はこちら。
https://asm.asahi.com/article/11857464