2018年12月16日(日)

 

大阪・なんばhatchで「ザ・たこさんの無限大記念日6」、やっぱり観に行ってよかったです。

 

まずは、ザ・たこさんの𠮷永さんによる開会宣言と、春子さんとふたりでのテープカット。からの、出演者たち一挙登場。そして過去には田中星児「ビューティフルサンデー」やミス花子「河内のオッサンの唄」などがあった開幕レジェンド枠で水前寺清子「三百六十五歩のマーチ」! これがほんとに素晴らしかった。我が人生、初の生チータ体験だったわけだが、73歳でカラダも細いのに声に張りがあって、まさに聴く人を元気にする声っていうんですかね。舞台を左、右と動いて歌ってどっちの側のお客さんも楽しませ、歌い終わっての安藤さんとのトークもサービス満点。デビューから54年続けてきただけあって、たった1曲で舞台を華やかにする術を心得ている。チータが歌っているとき、その後ろや横ではギターウルフのセイジさんが「1,2,1,2」の声に合わせてにこやかに腕を振り上げてたり、赤犬のみなさんが手拍子してたり。そんな光景が見られるフェス、ほかにありますか?! っていう。このオープニングがもうある意味ハイライト的というか、年忘れ感があって、なんかいい1年だったなぁなんて思ったりも。

 

いや、改めて生で聴いて思ったけど、深い歌ですよ、「三百六十五歩のマーチ」。一日一歩、三日で三歩、三歩進んで二歩下がる、って、さすがです星野哲郎先生。人生はワーンツーパンチとか、明日の明日はまた明日とか、パンチラインだらけ。この翌日も僕、気がつけばずっとこの歌を鼻歌ってて、人生いろいろあるけど汗かきべそかき歩いていこうって思ったもん。

 

そしてライブは、チータのバックで演奏していたオーサカ=モノレールがそのまま引き取り、そこから赤犬、ギターウルフ、怒髪天がそれぞれ約45分ずつ。ずうっと前に観たけどそれがいつだったか覚えてないくらい久しぶりに観た赤犬が、初めて観る人でも絶対巻き込まれる面白すぎるステージを展開していて最高でしたね。1月の「無限大記念日6追撃戦!」at渋谷クアトロでまた観れるのがチョー楽しみ。またギターウルフのライブ後半ではザ・たこさんの山口さんがステージにあがり、セイジさんに肩車されて弾いてあと、客席に投げ込まれるというシーンも(と書いてますが、そこ、僕、見逃しました。不覚)。で、怒髪天のライブのあとはハリウッドザコシショウ。「やばいサラリーマン」の一言に爆笑。

 

トリはもちろん我らがザ・たこさん。カッコイイから大丈夫に、猪木はそう言うけれどに、お豆ポンに、女風呂にと王道のセトリながら、そこに旬の話題の「上沼」挿んでくるあたりが気が利いてる。で、アンコールは「我が人生、最良の日」。いつも思うが、無限大記念日で聴くこの曲はほかのときに聴くそれよりもグッとくるわけで、この日もきました、グググっと。あとやっぱ、なんばhatchという広い会場の広いステージに4人が立って、そこでそれぞれがそれぞれの演奏をして、場面によっては真ん中にギュッと集まる、そういう絵が大きなハコゆえいつも以上に映えるわけで。なんかあれです、風格すら感じました。

 

この公演の翌日には、𠮷永さんが「怒髪天34年、ギターウルフ32年、モノレール26年、赤犬、ザコシショウ、たこさん25年。チータは54年。スタイルを継続して貫徹したものたちの共演。競演でもあり、狂宴でもあり。まさに無限大記念日。」とツイートしてたけど、「スタイルを継続して貫徹したものたちの共演」というのは、まさに僕も強く感じたところ。継続は力なり。それを信念という言葉にも置き換えてもよし。その信念、イコール、カッコイイから大丈夫。みなさん、ほんとにカッコよかった。

 

最後にあれです。ザ・たこさん結成20年目の2013年から、みんなに(メンバーからも)無謀と言われながら無限大記念日を企画・実現させ、そこから毎年(動員面などで苦労多かれども)とにかく今回の「6」まで続けてきたオカウチポテト。彼を讃え、バンドの大ファンのひとりとして感謝したい。ザ・たこさんが今のようなあり方で活動を続け、なんばhatchのようなハコで堂々たるライブを見せているのも、彼の力によるところ大なのだ。とりあえず、お疲れ様。

 

そして、ザ・たこさん30周年に向けての道はここから……。そのときはどんな景色が見れるかな。