38年経って、やっと見た映画
私は家族のことを良くブログに書きますが、悪いことは、自分だけのことならいいですが、プライバシーの問題もあるので、あまり書けません。しかし、今回起きたことは、どの家庭でも起こるような、よくある問題なので、書いても差し支えないかと思って書くことにしました。
末っ子の三男は、まだ二十歳ですが、飛び級をして先月ハワイ大学を卒業しました。大学生になっても、私のベッドにもぐりこんできて、寄り添ってくるような甘えん坊ですが、飛び級をするくらいですから、頭もよくて、大学でも、教育助手のアルバイトをして、自分より年上の学生たちに補習の講義をしていました。
ことろが、最近、初めてある年上の女性とお付き合いを始めたのです。私が家内と初恋をしたのも二十歳の時でしたから、父親に似て、おくてでした。それはいいのですが、その女性は、自分がかなり年上であることを恥ずかしく思ったのか、あるいは交際のことを話し合うような雰囲気の家庭で育たなかったのか、付き合っていたことを隠そうとして、あまり正直ではない行動を取ってしまい、三男もそれをかばおうとしたのです。私の家族では大切なことを隠したりすることはしませんので、大ゲンカになってしまいました。あれほど仲が良かった息子なのですが、話もしなくなってしまったのです。嬉しいはずの卒業式が、寂しいものになってしまいました。
ところが、息子は、卒業式の三日後、恥ずかしそうな顔をしながら、ガールフレンドと一緒にそのことを謝りにきました。息子ともガールフレンドとも、抱き合って仲直りしました。このまま将来二人が結婚するようなことになれば、心からそれを祝福することもできないし、どうしようかと心配していましたので、ホッとしました。
卒業式の翌週の火曜日に仲直りし、その金曜日には、三男の仕事が見つかりました。親会社は日本の生命保険会社です。家から歩いてでも行けなくはない距離で、良さそうな会社だし、給料も希望より少し高い額でした。日本と違って、大学4年生になったらすぐに就職活動を始めて内定が決まるようなシステムではありませんので、5月に卒業して、6月から仕事に就けると言うのは、今の景気を考えると、本当に恵まれていると思います。2年前の次男のときは、もっと景気が悪かったせいか、パートの仕事を見つけるのに半年、それがフルタイムになるまでさらに半年かかりました。
三人の子供たち全員が大学を出て就職をしたし、もうこれで半分引退してもいいくらいです。これからは、日本にいる両親の世話にもっと時間をかけようと思っています。自分の子供たちが巣立っていくと(と言っても下の二人はまだ一緒に住んでいますが)、自分の親に対する感謝の気持ちも、今まで以上に感じるものです。実際、状況によっては日本に引っ越してもいいと思って、家内と相談しています。
そして仕事が決まった翌日の土曜日は私の58歳の誕生日でした。もう5年前ですが、33年前に家内と見なかった映画 と言うブログを書いたことがあります。ここからの話は、そのブログを読まないと分かりませんので、ぜひ読んでください。この見なかった「ラブ・バッグ」と言う映画をいつか見ようと思ってそのDVD買っておいたのですが、もし私たちが日本に引っ越せば、次に誕生日やクリスマスなどの機会に家族全員で集まれるのは、いつになるかわかりません。
そこで、みんなでバーベキューをした後、もうこのブログを書いてから5年経っていますので、38年前のちょうど今頃、家内と付き合い始めたときに二人で一緒に見なかった映画のDVDを、家族全員で見ることにしました。もちろん、この映画にどういう意味があるかをみんなに説明しました。特に、同じ二十歳で付き合いを始めたばかりの三男には、聞いてもらいたい話でした。
もう一つ祝福がありました。その翌日の日曜日、長男から電話があって、彼がお父さんになると言うのです。と言うことは、私はお爺さんです。また、この知らせは、両親の世話をするために私一人で日本とハワイを行き来するべきか、それとも家内と一緒に引っ越してしまうかの答にもなりました。嫁にとっては初産ですので、もちろん家内がハワイにいてくれれば助かるでしょう。ほんの一週間余りの間に、これほど多くの祝福があったのは、何か意味があるのでしょうか。三男のことで泣いてばかりいたのに、一変して喜びで満たされた一週間になりました。私の58歳の誕生日は、忘れられない想い出になりました。
ところで、さすがの三男も、仲直りした後、私のベッドにはもぐりこまなくなりました。次男も、12歳のとき、学校の面談で、「外に出るときにはいまだに私と手をつないで歩くのですが、親としてはうれしいですけど、かまわないのでしょうか」と次男の前で先生に聞いたことがあります。先生はにこにこしながら、はっきりとは答えませんでしたが、それから次男はぱったり私と手をつながなくなりました。あんなこと聞くんじゃなかったと後悔したものです。息子たちも親離れの準備ができたようです。私も子離れの準備をしなければなりません。
死んだらハワイのお墓に入りたい方(続き)
2年半前に、死んだらハワイのお墓に入りたい方
と言うブログを書きました。子供さんのいらっしゃらないある老夫婦が、お墓参りに来てくれる人もいないだろうし、大好きなハワイのお墓に入りたいと言うことで、ニッチ(壁龕)と言う納骨棚を購入するお手伝いをした話です。そのブログを読んだある方から、全然存じ上げない方だったのですが、亡くなったお父様のお墓を購入なさりたいと言うことで、ご相談がありました。
2年半前の墓地には適当なものがないと言うことで、ワイキキから近いところに見に行って、写真を送り、今月その方がハワイに来られて、一緒に行ってみました。アメリカのお墓は、通常棺桶を埋めますが、その半分の大きさの納骨用の墓地があり、アメリカの標準的な四角い骨壷ですと、八つ入るそうです。日本のものは丸くて大きいので、三つくらいしか入らないそうですが、ご両親とご自分用にちょうど良い大きさだと言うことで、購入されました。
その時に、まだできたばかりのガラス張りのニッチも見せてもらったのですが、私はこちらの方が気に入ってしまいました。一番小さくて標準的なサイズが30センチ四方くらいで、最高4人まで入れることができます。しかし、ほとんどは一人、あるいはご夫婦で埋葬されており、骨壷だけではなく、いろいろな記念の品や写真などが飾ってありました。骨壷も、封のできるものであれば何でも良いそうで、小さな茶釜とか、いろいろな想い出の品が使われていました。お墓にしてもニッチにしても、通常は名前を彫ったプレートしか見えませんが、このように中を見ることができるようになっているのもいいなと思い、自分もそろそろ買っておこうかと思ったほどです。私はまだ両親も健在ですし、自分のお墓を買うのは、老後をどこで過ごすか決めてからでもいいかなと思い、考え直しました。
今年は末っ子が大学を卒業しましたので、これからは日本の老いた両親と過ごす時間を増やそうと思っているのですが、両親の死と、自分が祖父になる日が近づくにつれて、家族のつながりと世代の交代を感じます。アメリカのお墓は、いつ行っても花がたくさん供えてあるので、墓参りに来るのか、それとも花屋に頼んで配達してもらうだけなのか聞いてみたところ、皆さん自分で持って来るのだそうです。そう言われてみると、古い墓地はあまりお花がありません。埋葬されている方のご家族ももう亡くなっているのでしょう。キリスト教には成仏という考え方はありませんので、供養をしてもらうと言うことはないのですが、自分が死んだら、数年に一度くらいは墓参りに来てもらって、昔を懐かしみ、天国でまた会える日を楽しみにしてもらいたいものだと思いました。
隣に寝ている家内が死んでいたら?
前々回のブログで、家内の手術のことを書きましたが、順調に回復しています。3月は、今年唯一出張のない月なのですが、2月の出張から帰ったすぐ後、25日に手術をして、4月4日の出張の前日の診断で、翌週から仕事に戻ってもよいと言われました。最高のタイミングでした。
最高のタイミングと言えば、もう10年以上前、子宮摘出の手術をする数カ月前のある日、仕事が終わるころ、家内が貧血で倒れたことがありました。職場から知らせを受けて、すぐに病院に連れて行きました。当時、家内は出血が続いていて、貧血気味だったのです。病院での手当てにかなりの時間がかかり、終わったのは真夜中近くでした。もう遅いので、今晩は入院して、明日の朝帰りなさいと言われてそうしました。
その晩、手当てのかいもなく、家内の出血は続き、命にかかわるほど血液の量が減っていることがわかりました。家内は、すぐに輸血してもらいました。治療が終わった時間がもう少し早くて家に帰っていたら、家内はそのまま眠るように死んでしまったかもしれません。翌朝起きて 、隣に寝ていた家内が死んでいるのに気が付いたりしたら、私にはとても耐えられなかったでしょう。今、家内が元気に生きていられるのも、帰宅直前に倒れたそのタイミングのおかげです。