6月10日、第490回島根県議会6月定例会が召集され、エネルギー価格・物価高騰対策や子ども医療費の補助金制度創設など4億円を追加する「令和6年度島根県一般会計補正予算(第1号)」など知事提出議案17件と議員提出議案の「議会の議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当支給条例の一部を改正する条例」1件を上程しました。丸山知事は、提案理由において令和5年の島根県の合計特殊出生率が1.46と過去最低を記録したことに言及し、「人口減少対策の推進が県政の最重要課題で、年度内に次期島根創生計画の策定を行う」と述べました。また、会派の申し合わせにより園山繁議長(出雲市選挙区;6期)と山根成二副議長(雲南市・飯石郡選挙区;4期)が辞任したため、正副議長選挙が行われ、新たに中島謙二(益田市選挙区;5期、自民党議員連盟)議員が34票を得て議長に、生越俊一議員(大田市選挙区、4期、自民党議員連盟)が33票を得て副議長にそれぞれ当選しました。今期定例会の県政一般に関する質問と上程議案に対する質疑は6月17日から6月24日まで6日間の予定で、一般質問14人、一問一答質問9人の合計23人の議員が質疑予告届を提出しています。

 6月9日、松江市のサンラポーむらくもで公益社団法人島根県視覚障害者福祉協会(「視覚障害者協会」佐藤昌史会長)の設立75周年記念式典が開催され、島根県下の視覚障害者やボランティア団体の代表など100人が参加しました。視覚障害者協会は全盲の県議会議員であった高尾正徳さんを中心に昭和24年に島根県盲人協会として結成され、高尾さんや本年2月に急逝した小川幹雄さんなどが中心となって、政府や地方自治体に対し視覚障碍者の自立と社会参加を促進するために必要な法令制定や制度の確立を求める活動が行われてきました。この日の式典では、主催者挨拶で佐藤会長が「今日の式典は、見ることに困難を抱えている者の生活と福祉の向上のために尽くしていただいた先人に感謝するとともに、行政や社会の皆さんに私たちが社会の一員として自立した生活を行うための支援と理解促進を目指す機会です」と述べ、丸山島根県知事は、目の不自由な人への歩行訓練や日常生活に必要な動作・技能の指導を行なう歩行訓練士の養成を約定しました。また、永年に亘り協会の運営や支援活動に尽くされた団体、個人が表彰され、視覚障害者支援センターの設置や視覚障害有権者に対する選挙公報の充実などを求める大会決議を採択ました。式典終了後には、全盲の弁護士として活躍されている大胡田誠さんによる「対話こそ共生社会を開く鍵」とする記念講演に続いて交流会が開催され、アトラクションでは岩崎巌さんによるハーモニカ演奏が行われました。

 6月5日、厚生労働省が発表した人口動態統計によると、令和5年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子供の推定数)は日本全体は『1.20』、島根県は『1.46』で、ともに過去最低を更新したとのことで、全国の出生数は727,277人(令和4年770,759人)、島根県は3,759人(4,161人)で前年よりも大幅に減少しており、出雲市でも1,289人(1,400人)に止まりました。こうした中で、参議院で、『子ども手当の拡充』や『育休給付の増額』『出産費用の軽減』『子ども誰でも通園制度の創設』などを柱とする「少子化対策関連法」が可決・成立しました。政府は子育て支援の充実に充てる財源を公的医療保険料に「子ども子育て支援金」を令和8年度から賦課徴収する方針を示していますが、少子化の要因となる婚姻数の急激な減少と多産少死から少産少死への人口転換による人口置換水準(2.07)との乖離の増大は深刻で、男性の非婚化と女性の晩婚化・晩産化に対する対策が急務であることは明白です。つまり、子育て支援の前に「子をつくる(産む)」施策が必要で、婚姻世帯への優遇税制創設や若年世代の所得向上、さらには東京一極集中の是正に向けた人口の地方分散などの対策を求めるところであり、6月10日からの県議会ではこうした議論が展開されるものと思われます。