島根県議会の全員協議会が開催され、島根県が最重要課題とする人口の自然減を社会増で補うための産業振興や合計特殊出生率の確保を図るための出産・子育て支援の充実、離島や中山間地域の生活機能の維持など、人口定住対策を骨子とする第2期島根創生計画の概要が示されました。今後5年間の島根県の施策展開の指針となるこの計画は、9月定例会および11月定例会での特別委員会の審議を経て、令和7年2月定例会で成案が示されることになりますが、少子高齢化は、新型コロナウイルス感染症の発生などもあって社人研(国立社会保障・人口問題研究所)のコーホート推計を上回るペースで進んでおり、また、依然として東京一極集中が続いていることもあって、計画の達成には国の政策転換の必要性に言及されています。ところで、地方行財政調査会(東京都)がまとめた2023年度の都道府県税徴収率で、島根県は99.47%と過去最高を記録し、2018年度以来、5年ぶりの全国1位に返り咲いたことが明らかになりました。島根県税務課は、県民の納税意識の高さなどを理由に挙げていますが、国民健康保険料や国民年金の収納率についても全国平均を10%以上も上回り、20年以上も連続全国1位を続けてい ることは「決められたルールをきちんと守るまじめな県民性」を示す証左で、誇りとするところです。
溝口善兵衛さんが8月20日に78歳で逝去されたと報道され、大変、驚いています。溝口さんは、益田高校から東大に進み、大蔵省では国際金融のスペシャリストとして活躍され、平成19年4月の島根県知事選挙で初当選し、平成31年まで3期12年にわたり島根県知事を務められました。就任早々に石見銀山の世界遺産登録保留の観測が報道された折に、当時の近藤誠一ユネスコ大使に働きかけをして登録を勝ち得たことを覚えていますが、在任中は「地財ショック」により悪化した県財政の立て直しに着手し、徹底した公債管理や給与カットなどによって18%を超える公債費比率を5%台まで縮減させたほか、定住人口の減少を交流人口の増加に求め、「しまね観光立県条例」の制定や出雲大社大遷宮を機に、神話の国しまねキャンペーンやにほんばし島根館の開設、古代歴史文化賞の創設などによって「神々の国しまねのイメージづくり」を主導しました。小柄な溝口さんは、休みの日などにご夫妻でサイクリングをされるなど優しい愛妻家のイメージがありますが、知事室では、職員に起案の理由や事業実施の体制構築のロードマップを求める強面の姿もありました。小生とは、「観光振興」や「美味しまね認証」「まめネット」「30人学級」「医療費助成」などの施策の推進で意見交換をしましたが、頭を傾げて「それ、いいじゃないですか」と応じる知事の顔が目に浮かびます。3期目の任期中途で食道がんが見つかり、退任後も療養主体の生活と聞きましたが、県政推進に対するご貢献に心から感謝を申し上げ、謹んでご冥福をお祈りいたします。合掌。
島根県立大社高等学校の国語教師で野球部監督を務める石飛文太監督の「若者の可能性は無限大」とするコメントの通り、兵庫県西宮市の甲子園球場で開催されている第106回全国高校野球選手権大会の島根県代表の大社高校の躍動は、多くの人々に感動を与え、改めて「スポーツの力」を見せつけました。大社高校は、8月19日の準々決勝で鹿児島県の神村学園に屈したものの、試合内容はほぼ互角の展開で、地方の公立高校が私立の強豪校を相手に93年ぶりのベスト8の快進撃に心から祝福と労いを贈りたいと思います。ところで、島根地方最低賃金審議会(藤本晴久会長)は、8月16日、岩見浩史島根労働局長に対し、島根県の最低賃金を物価高や地域間格差の是正を踏まえて、現行の904円から58円引上げて1時間あたり962円に改正することが適当であるとの答申を行いました。異議の申し立て等がなければ、10月12日から適用されることになりますが、島根県の引き上げ額は国の審議会で示された目安を8円上回る過去最大の引き上げ額となっており、県内の事業者の多くは規模が零細で、価格転嫁が進んでいない状況下での最低賃金6.4%の引き上げが人件費(労務費)コストの上昇に直結することは自明で、賃上げを奨励する政府に対し、所要の支援措置を求めたいと思います。