3月22日、出雲―岡山をつなぐJRの特急「やくも」の車両が新しくなり、一般の試乗会に先がけて行政や観光関係者への披露を兼ねた273系車両の試乗会が開催されました。JR西日本によると、新しい車両は、沿線の風景に響き自然に映える「やくもブロンズ」を採用し、山陰の我が家のようにくつろげる温もりのある車内空間を提供することで乗客と交感することをコンセプトに、R西日本と鉄道総合技術研究所、川崎車両が共同開発した「車上型の制御付自然振り子方式」を採用し、快適性を飛躍的に向上させたとのことです。車内は、空気清浄機の搭載や抗菌・抗ウイルス加工の座席、Wi-Fiの搭載、VVVF制御装置、LED照明、防犯カメラ、機器の二重系化など、安全性や機能性、省エネへの配慮などに加えて、グループや家族連れ向けのセミコンパートメントやおむつ替えができる多目的室などが設置されており、説明をいただいた乗務員さんは「従来の381系車両を大幅に進化させた」とコメントされていました。この日、出雲市駅を午前9時過ぎに出発した新型やくもの車内は、従前よりもゆったり目の座席の配列や出雲平野や宍道湖の美しい風景を堪能できる大きな窓が印象的で、4月6日から一部のダイヤでの運行開始と6月からの本格導入を待ち遠しく感じました。