テニスの全米オープンが8月31日(日本時間は9月1日)から開幕し、直前の世界ランクで4位にある錦織圭選手は堂々の第4シードで出場します。昨年のこの大会で準優勝してからの錦織選手は、まさに「疾風怒濤」のごとく世界ランクを駆け上がり、4大トーナメントの制覇も夢ではないと言われています。また、9月13日から東京両国の国技館で開催される大相撲9月場所の番付には隠岐の海が小結に返り咲き、結婚を機に一皮向けたと評価される関取の活躍に期待がかかります。加えて、体調不良でしばらく休養していた将棋の里見香奈女流2冠は、復帰後の女流棋戦で前人未到の21連勝を記録し、今秋の3段リーグから奨励会に復帰すると報じられました。女性が性別を超えて一般社会で活躍することはそう珍しいことではなくなりましたが、辛い経験を乗り越えた里見さんには、是非、女流棋士の第1人者からさらに飛躍し、新しい歴史を開いてほしいと思います。世界陸上では女子1600mリレーの第1走者で松江商業高校出身の青山聖佳選手が第1走者として快走、4着でバトンを次走者に渡し、初めて3分30秒の壁を突破する日本記録更新に大きく貢献しました。いよいよ、リオオリンピック・パラリンピックまで1年となりましたが、各競技で南米を目指す島根県出身のアスリートにも期待したいと思います。

 8月29日、出雲市佐田町のゆかり館で「第2回全国風穴サミットIN出雲(田邊達也実行委員長)」が開催され、秋田県や群馬県、佐賀県などから130余名が参加しました。かつて養蚕業に不可欠とされ、全国で300を超える風穴が利活用されながらほとんどが森に埋もれ、現在、長野県上田市の独錨風穴や群馬県下仁田町の荒船風穴、島根県佐田町の八雲風穴など数箇所の施設が残るだけとなった風穴を再見しようと、昨年、「自然からの贈り物の有効活用で地域活性化を」と、長野県大町市で「第1回全国風穴小屋サミット」が開催されました。第2回となった今回は、八雲風穴を運営するNPO法人風太郎(勝部秀雄会長)が主管、全国の風穴を研究している駒澤大学の清水長正さんや福山市立大学の澤田結基さん、八雲風穴を管理する勝部秀雄さん、島根県技術士会の坂田聖二さん、世界遺産の富岡製糸場の関連施設である荒船風穴を管理する大河原順次郎さんが、それぞれの立場から意見発表したシンポジウムと「風穴の利活用を考える」としたパネルディスカッションに続いて八雲風穴の見学会も行われました。実行委員長を務めた田邊出雲観光協会副会長は「かけがえのない自然の恵みである風穴の発掘、研究、利活用に加え、同じ地域資源を持つ地域の交流が本イベントの目的で、末永い取り組みを図りましょう」と呼びかけ、風穴見学会終了後には賑やかに交流会が開催されました。第3回風穴サミットは、来年8月、長野県上田市で開催される予定です。

 国の地方創生に呼応した島根県の総合戦略プラン(素案)が、県議会の地方分権・行財政改革推進調査特別委員会(森山健一委員長)に付議されました。6月定例会中に示された骨子(人口推計)からは2060年に島根県が維持すべき定住人口を47万人程度とし、2030年までに社会動態を均衡させ、合計特殊出生率を2.07まで上昇させるとするもので、雇用の確保、子育て環境の整備などについて具体的な数値目標が掲げられ、、概ね、自民党議員連盟(五百川純寿会長)からの提言に沿った内容となっています。ただ、現在の「島根県総合発展計画」との整合や市町村の温度差もあってか、基本理念や重点的に取り組む方向が曖昧で、「極めてわかりにくい」と言うのが正直なところです。島根県総合発展計画は県が取り組むべき主要施策について5年ごとに数値目標(成果指標)を掲げたものですが、「数値を全てクリアーするとどんな島根県になるのか」という問いに答えられるものではないだけに、総合戦略には「どんな島根県を目指して、どんな施策を展開するのかを明確にすべきだ」とする率直な意見が多くあります。仄聞するところでは、溝口知事は、従来、明確にしなかった基本理念について言及されるとのことであり、9月定例会本会議での発言が注目されます。