社会福祉法人平田保育会の職員研修会で「気になる親・子と支援を要する親・子の違いと対処について」と題して講演した島根県立出雲養護学校の原田雅史校長は、全国で0歳から18歳までの児童・生徒の「発達障がい」と診断された子どもと発達障がいが疑われる「境界例」、発達障がいの特徴を持つ「健常例」のいわゆるグレーゾーンにあたる割合が、全体の6.5%に達したとする文部科学省の調査結果を紹介し、島根県でも独自の調査で6.0%前後の状況にあることを明らかにしました。原田校長は、「就学前の『ちょっと気になる子ども』に対する幼稚園・保育所と学校・関係機関の連続的かつ適切な連携が、児童・生徒の社会性を向上させ、2次障がいへの進行を抑止するのに極めて効果的」と話し、「発達障がいを持つ子は、『理解してもらえない辛さ』『認めてもらえない辛さ』『自分のことがわからない辛さ』という課題を抱えており、『わがまま』や『なまけ』で『困った子』として見るのではなく、『困っている子』として支援することが必要」と述べ、また、「かかわる子どもの特性を理解し、友達との関係を橋渡しして、成功体験を重ねることが社会性の向上につながる」と述べました。さらに、支援者の心構えとして「大事なことは、『話し手が何を言ったか』ではなく、『受け手がどう受け止めたか』を察する感性を磨くことが大切であり、『個別の対応』は、マンツーマンの指導ではなく、子どもの教育的・保育的ニーズに、集団で適切な対応をすることである」と結びました。

 12月9日、島根県議会11月定例会は本会議が開催され、知事提案の平成27年度島根県一般会計補正予算(第4号)など予算案9件と職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例など条例案4件および議員提出議案の議員の給与関係条例1件と三江線に対し適切な対応を求める意見書など意見書3件の17件が追加上程されました。提案された条例と補正予算は、本年の人事委員会勧告に基づく給与費の補正で、従来の期末・勤勉手当の支給月数3.8ヶ月を3.9ヶ月(特別職は2.9月を3.0月)に改定するもので、意見書はJR西日本から提起された三江線の存廃に関するもの、森林・林業に関する予算額確保に関するもの、ヘイトスピーチの規制を求めるものの3件です。給与関係の条例14件は委員会審議を経て、全議員が提案者となった意見書2件とともに即決されました。また、11月24日の本会議に上程された平成27年度島根県一般会計補正予算(第3号)などの議案と請願およびヘイトスピーチの規制を求める意見書はそれぞれ所管の常任委員会に付託され、12月11日、14日の両日に審査が行われることになりました。

 12月8日、島根県議会11月定例会は本会議が開催され、一問一答質問(3日目)が行われました。この日は、高橋雅彦議員(自民党議員連盟)、角智子議員、和田章一郎議員(民主県民クラブ)、吉田雅紀議員(無会派)の4人が質疑を行いました。高橋議員は「地域包括ケアシステム」について、角議員は「孤立無業者の支援」「主権者教育」「出雲空港保安検査場の混雑対策」などについて、和田議員は「安倍内閣の評価」「知事のリーダーシップ」について、吉田議員は「地域振興」について、それぞれ知事、教育長、関係部局長の見解を質しました。溝口知事は地域包括ケアシステムの基本理念について「人々が生まれ育った地域で安心して生活し、かつ、老いるためには、家庭や地域が行政と一緒になって,あるいは役割を分担して医療や福祉のサービスを維持する、いわば『支え合い』である」と述べ、坂本農林水産部長は地産地消の先進事例として「江津市の『産彦市』や奥出雲町の『奥出雲産直協議会』などがあり、石見部ではスーパーを核にした取り組みが目立っている」とし、藤間健康福祉部長は生活困窮者支援法による本年上半期の状況について「市町村の相談窓口に寄せられた相談件数は927件で、うち支援プランの作成に進んだものは116件、就労支援に至ったものは49件」と答弁しました。