論語の中に、「子曰。吾十有五而志于學。三十而立。四十而不惑。五十而知天命。六十而耳順。七十而從心所欲。不踰矩。(子曰く。吾れ十五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順う。七十にして心の欲する所に従えども、をこえず。)」という一節があります。その意味するところは、『私は、15歳で自分の求める分野の専門的な勉強を始め、30歳で自分の精神の立場を確立し、40歳になると人生に対しての疑いを抱かなくなった。50歳になると自分の生涯における使命を見極めるようになり、60歳になると他人の言葉が自然に受け入れられるようになった。そして、70歳になると行動が理性に叶い、悟りの究極を体得することができた。』と言うもので、孔子の人生を時間軸で顧り見て分析されたものです。1112日、小生も満60歳となり、いわゆる還暦、老成の齢となりました。近年、若い人たちとゴルフをすると飛距離に著しい差異が生じ、体力面での衰えを実感し、健康診断では『経過観察』を宣告されます。私たちは「努力すれば報われる」「明日は今日よりも豊かになる」という希望が、自らを支え、社会に活力を与える源泉となりますが、現状は、バブル崩壊後の停滞や規制緩和などによって、「リスクを回避する」という『消極的な現状追認』が支配する閉塞感が強い状況です。小生も孔子に倣い、周りの意見を受け入れる『耳順う』に倣いつつ、「残りの時間」を意識しながら、改めて「地道な努力が実を結ぶ社会の実現に微力を尽くす」との意を強くした六十路の始まりです。



 

アメリカの大統領選挙は民主党のヒラリー候補優勢の予想を覆し、共和党のトランプ候補が勝利しました。6月のイギリスのEU離脱にかかる国民投票に続く「グローバリズムの否定」という流れは、日本の安倍政権が進めるTPP路線とは正対するものであり、今後、富める国と目されてきた米英の国民の選択の行方を注視する必要があります。大統領選の結果から見れば、予備選挙で民主党の大本命であったヒラリー候補が新自由主義を否定するサンダース候補に大苦戦した挙げ句、「TPP反対」に転じたように、自由貿易に対する潮目は確実に変化しており、「世界的な大企業だけしか生き残れない行き過ぎたグローバリズムと一線を画すべき」とする流れが勢いを増してきたことは紛れもない事実のように思えます。保護主義を是とはしませんが、徹底競争で富を一握りの企業や個人が独占する「大きいことはいいことだ」「強いものが勝者」とばかりの流れから「身の丈にあったほどほどの成功で、皆んなが幸せを実感できる」という方向への転換となれば「トランプ現象」も歓迎できるところですが・・・・。

11月9日、東京・永田町の憲政記念館で「竹島問題の早期解決を求める東京集会」が開催され、約300名が参加しました。2年ぶりの集会は超党派の国会議員で構成する「日本の領土を守るため行動する議員連盟(『領土議連』会長;新藤義孝衆議院議員)」と「竹島・北方領土返還要求運動島根県民会議(会長;絲原徳康島根県議会議長)」の共催で行われ、政党代表の挨拶や下條拓殖大学教授の「竹島問題の課題と現状」と題する講演、『竹島問題の早期解決を求める特別決議』の採択などが行なわれました。今年の集会には政府から松本洋平内閣府副大臣が出席し「竹島は歴史的、国際法上も日本固有の領土で、韓国が不法占拠をしている」と述べ、自由民主党、公明党、民進党、日本維新の会、自由党、日本のこころを大切にする党、新党大地の代表がそれぞれアピールを行いました。講演で下條教授は「外交交渉とは『事実をきちんと指摘する姿勢』が大切である。日本政府も国会議員も歴史に対する認識があまりに甘く、拙劣だ。島根県議会の『竹島の日条例』制定は、日本が国の主権を考える上で画期的な事柄であり、韓国のみならず中国やロシアの領土政策を大きく変質させた。」などと述べ、「『竹島の日』を閣議決定し、国際司法裁判所への提訴を検討すべき」など6項目からなる特別決議を採択しました。領土議連の新藤会長は、今年の78月に竹島に上陸した韓国の国会議員に対する公開質問状の送付に言及しましたが、開催日がアメリカ大統領選にあたったこともあってか集会に参加した国会議員は代理を含めて50人を下回り、政界やメディア関係者の竹島問題への関心の薄さを露呈する結果は「国民世論への啓発は遠い」と感じさせました。