7月14日、松江市のサンラボーむらくもで平成29年度一畑電車沿線対策協議会総会(「沿対協」、会長;穐葉寛佳島根県地域振興部長)が開催され、構成団体の島根県、松江市、出雲市、一畑電車㈱と県議会、市議会の代表が出席しました。軌道や電路、電車などを国、県、沿線自治体が整備し、一畑電車㈱が運行を担う『上下分離方式』によって86年ぶりの新造車両導入が話題となった一畑電車ですが、昨年の年間利用客は前年を下回り、年間140万人を割り込みました。意見交換で、松江市の松浦正敬市長が「平成23年度からの設備投資が事故の低下や運行経費の削減、乗客数の伸長にどの程度貢献しているのか」と述べ、KPIの設定数値に疑問を呈しました。出雲市の長岡秀人市長からは「沿線開発に資する新駅の検討や駅舎や付帯施設の整備をお願いしたい」との意見があり、観光客や沿線住民の利用を促進するために必要な乗客データ収集について言及がありました。一畑電車㈱の吉田伸司社長は「財務状況によるが、近年、外国人観光客の電車利用もあり、今年度は平田駅のトイレ改修や伊野灘駅の修繕を予定するなど、駅舎や施設の整備を検討したい」と述べましたが、券売機の故障が長期間放置されるなど『事業者論理の優先』という経営姿勢は変わっておらず、県や沿線自治体が求める『利用者重視の旅客サービスの徹底によって旅客実績を向上させる』には、経営陣の意識改革が必要だと感じました。

 

 

 

 

 

 

 7月11日、東京・霞ヶ関の東海大学校友会館で森林・林業・林産業活性化促進地方議員連盟全国連絡会議(「林活議連」会長;谷洋一和歌山県議会議員)の平成29年度総会が開催され、島根県議会の森林・林業・バイオマス振興議員連盟(会長;絲原德康県議会議員)の役員を含む44道府県(大分県は欠席)から150余名が参加しました。 林活議連は全国45道府県議会議員など約1800余名が加入し、山村の振興や森林の公益的機能に対する国の財源措置制度の拡充などを目的に平成9年に設立されました。はじめに、谷会長が「与党の税制大綱に『平成30年度の税制改正で森林環境税の結論を得る』と明記され、宿願がかなう状況を迎えたが、37道府県の超過課税との整合や市町村と都道府県の連携、都市部の理解促進などの課題を克服する必要があり、林活議連は導入促進に向けた働きを強めなければならない」などと挨拶し、来賓の沖修司林野庁長官は「国の林業・山村政策進展には地方議会の意見書は極めて有効で、政策形成に資する提案を期待している」と述べ、小坂善太郎計画課長が森林環境税(仮称)の検討状況を説明しました。議事では28年度事業報告・決算、29年度事業計画・予算をいずれも了承し、終了後の研修会では、法政大学デザイン工学部建築学科の網野禎昭教授が「ヨーロッパの木造建築から『木と建築と社会』を考える」と題した講演を行いました。

 

 国会では710日に前川喜平前文部科学省事務次官を参考人招致して、政府の国家戦略特区制度を活用した学校法人「加計学園」の獣医学部新設に関する閉会中審査行われましたが、「事務次官在任中に指摘しなかったことを悔やむ」とする前次官の発言は残念でした。日本獣医師会によると1998年に29,643人であった獣医師数は2014年には39,098人に増加したとされていますが、自治体職員として家畜の防疫対策や食肉等の衛生検査にあたる公務員獣医師は大きく不足しているようです。ただ、度重なる北朝鮮の弾道ミサイルの発射実験や梅雨前線豪雨で甚大な被害を被っている最中に、直面する国政の最重要課題が加計問題とばかりの国会対応には疑問を感じました。韓国の大統領弾劾の様を目にした折、日本とは大きく違うと感じましたが、森友や加計の問題処理に多くの時間を費やすことは大きく国益を損うもので、内閣や政党支持の急落は当然です。