9月3日、松江市の島根県立武道館で島根県武道連盟創立50周年記念第50回島根県武道振興大会が開催され、柔道、剣道、相撲、弓道、柔剣道、なぎなたの6競技に小学生から一般まで580余名の選手が参加しました。島根県武道連盟は昭和43年に設立され、大会の開催などを通じて武道振興の殿堂となる島根県立武道館建設の機運醸成に大きく貢献し、武道館運営や斯道の普及に取り組んできました。この日は、競技の開始に先立って行われた50周年記念式典で、千家尊祐会長が「礼を尽くし、心身の鍛錬によって調和のとれた人間形成を図る日本の武道が評価され、国際的なスポーツとして定着し、学校の授業に取り入れられてきたことは嬉しいことであり、先人が築いてきた50年の歩みを未来に進めて行こう」と挨拶し、永年にわたって剣道の競技者・指導者として斯道発展に尽くされた伊藤善章さんなど7人が功労者として表彰されました。会場は競技の参観者や保護者で埋め尽くされていましたが、式典中の私語が止まず、武道の大会としては違和感を覚えるほどでしたが、柔道競技に参加する島根県警の三浦吉治選手が「大会に参加する私たちは、礼節をわきまえ、己の力を尽くすという武道を志す者としての責任を自覚して試合に臨みます」と力強く、立派な選手宣誓を行った刹那、会場は水を打ったように静まり、弓道、柔道、剣道、相撲、柔剣道、なぎなたと続いた模範演武が静謐な中で行われました。全身から漲る気合と短いけれども心の琴線に触れる言葉が瞬時に参観者の居住まいを正させた場に居合わせたことに感謝し、清々しい気分で武道館を退出することができました。
 9月1日、島根県議会農水商工委員会(加藤勇委員長)の委員協議会が開催され、「ジビエの活用」「新規就農者の状況」「農業生産額の推移」の3つのテーマについて執行部と意見交換しました。ジビエは、狩猟によって捕獲したイノシシやシカ、ウサギ、キジ、カモなどの野生生物の肉をさすフランス語で、近年は、飼養生物に比べて脂肪が少なくミネラルが豊富なこともあってブームにもなっています。県内ではイノシシやシカが増加し、農林産物に食害が発生していることもあって、狩猟期(11月~2月)を除く期間も有害鳥獣駆除として通年捕獲されていますが、駆除にあたるハンターの高齢化もあって鳥獣肉の有効活用が課題とされています。また、近年とみに増加傾向にある新規就農者は、学卒者や農林大学校の卒業生など年間に150~170人とされ、30%はUIターンとのことで、定住財団のガイダンスや就農者に対する財政支援もあって極めて高い定着率を上げているとのことでした。島根県の農業生産額は昭和59年の約1000億円をピークに下降を続けていますが、その理由について、行政側は想像を超える長期のデフレと自由化の拡大による農産物価格の下落をあげ、農業の産業的な側面よりも農村の地域振興を優先した施策の取り組みが機動性を失わせたとする議員と見解を分けました。いずれにしても、コメ価格の下落はコメを主幹作物としてきた本県農業・農村の生産性や競争力を失わせていることは紛れもない事実であり、圃場の機能強化と就農者(担い手)の確保による野菜、果樹、花木生産などコメ農業からの脱却を図ることが急務だと感じました。

 8月29日午前5時58分ごろ、北朝鮮西岸から弾道ミサイルが北東方向に向けて発射され、6時6分ごろに北海道・襟裳岬上空を通過、6時12分過ぎに襟裳岬の東1180キロの太平洋上に落下したと発表されました。菅官房長官は記者会見で「航空機や船舶への被害は報告されていないが、ミサイルが日本の上空を通過したことは深刻かつ重大な脅威で、安保理決議等への明白な違反だ。北朝鮮の度を越した挑発行動を最も強い表現で断固非難する。」との政府見解を発表しましたが、J-アラートで警報され、マスコミ報道も一斉にミサイル関連に切り替わったものの、ミサイルに対する一般の受け止め方は「漠然とした危機感」で、暢気なものに映ります。ところで、燃焼には酸素が必要ですが、真空の宇宙空間を飛ぶロケットや長距離弾道ミサイルは燃料と酸素に相当する酸化剤を混ぜて燃焼させ、発生したガスを噴射することで推力を発生させて飛びます。日本のH-IIA/H-IIBロケットの燃料は液体水素と液体酸素という組み合わせですが、専門家によると、北朝鮮のミサイル燃料は「ジメチルヒドラジン」というアンモニア臭がする無色透明の液体で、致死量がわずか0・1ミリグラムといわれる「死の燃料」が使われているそうです。ヒドラジンは、体に付着すると熱を持っていなくても皮膚がただれ、大やけどのような状態になり、ガスの状態で吸い込むと肺水腫を発症して死に至るとされており、1996年に中国・四川省で「長征3号B」が墜落・爆発した時は、町がひとつ消滅したと言われています。ミサイルの落下地点が襟裳岬から1000キロ以上離れた太平洋上としても、サンマ漁が本格化する時期でもあり、周辺海域の海洋汚染が心配され、政府や自治体は丁寧な広報と落下物の除染に対する備えが必要だと感じます。