毎年「今年の漢字」として日本漢字能力検定協会が世相を表す漢字一文字を募集し、12月中旬に高僧(森清範清水寺貫主)が和紙に揮毫するイベントが始まって四半世紀が経過し、今では全国的な歳末の恒例行事として定着していますが、今年は北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイル発射、九州北部豪雨、キタサンブラック活躍などの理由で「北」が圧倒的だったそうです。ちなみに、2位は森友・加計学園問題や衆議院解散総選挙などの「政」、3位は不穏な国際情勢や議員の不祥事、データ偽装などの「不」と聞きました。一方、島根県では県議会議員の政務活動費や政治資金の不適切支出が問題となり、議員の辞職や過年度分の返還があり、県人口は69万人を割りこみ三江線の廃止決定など、依然として深刻な少子高齢化、過疎化の現実を実感させられています。ところで、地方創生のカギは地域資源の発掘・活用ですが、新たに島根半島地域が「日の沈む聖地出雲」として日本遺産に、「島根半島・宍道湖中海」として日本ジオパークにそれぞれ認定、登録されました。国立公園満喫プロジェクトに選定されている大山隠岐国立公園や世界遺産の石見銀山、世界ジオパークの隠岐ジオパーク、日本遺産の津和野今昔やたたら街道など島根県全域が素晴らしい地域資源であることが改めて評価されたものと考えます。これは、打つ手によっては「化ける可能性がある」と受け止め、明ける平成30年は地域資源のブラッシュアップによって「売れる地域となる一手」を見つけ出す年にしたいものです。  

平成29年もあと数日となり、事務所の書棚を整理していたら、京都老舗である福寿園の家訓が書かれたメモを見つけました。「目先の浮利を追わずに始末と徳を心がけよ」との教えはわが家の先祖が「積善の家に長久あり」とする遺訓に重なり、深い感慨を覚えました。

 

「つもり十訓」

 

多いつもりで少ないのが分別

 

あるつもりでないのが財産

 

ないつもりであるのが借金

 

深いつもりで浅いのが知恵

 

浅いつもりで深いのが欲

 

高いつもりで低いのが見識

 

低いつもりで高いのが腰

 

儲けるつもりで損するのが商売

 

飾るつもりで剥げるのが嘘

 

隠すつもりで顕れるのが悪事


 ところで、12月24日に京都府で開催された高校駅伝では、残念ながら、島根県代表の出雲工業高校、平田高校ともに全国の厚い壁に跳ね返された格好となりました。捲土重来、足らざるところをしっかりと反省し、前を見て頑張ってほしいものです。

 

 12月23日は天皇誕生日で、退位が決まった今上陛下の誕生日が祝日となるのは来年が最後となりそうです。ところで、昨日(12月22日)は二十四節気の「冬至」でした。北半球では太陽の位置が1年で最も低くなる日で、日照時間が最も短くなり、夏至の頃と比べると、56時間の差があります。先日、香川県の小豆島の「二十四の瞳映画村」を訪れた際、坪井栄記念館で「桃栗三年 柿八年 柚子の大馬鹿十八年」と書かれた扁額がありましたが、冬至と言えば「柚子湯」で、冬至と「湯治」と「融通」の語呂合せから生まれた風習のようです。同様に、冬至には「ん」のつくものを食べると運気が上がると言われますが、人参、大根、蒟蒻、蓮根、饂飩、南瓜、金柑などはビタミンAやカロチン、ビタミンCなどが豊富で、風邪の予防や血流を促進させる効果があり、こうした食材を勧めるのは古くからの生活の知恵です。ところで、日本ジオパーク委員会は「島根半島・宍道湖中海ジオパーク」を日本ジオパークに認定しました。島根半島の磯場では『食の文化財』と言われる十六島海苔(ウップルイノリ)の収穫が本格化する時期でもあり、太古からの形成景観とともに貴重な自然の恵みに感謝したいと思います。