4月5日は二四節気の「清明」。暦便覧に「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれる也」とあるように万物が若返り、清々しく明るく美しい季節となりました。中国では郊外で酒宴を開く「踏青」や早朝に新しい火を起こす「新火」の行事が伝えられ、「掃墓節」として祖先の墓参や墓掃除をする日ともされています。日本では、今年、春先の暖かさに桜の開花が早まり、花散らしの雨もなく、菜の花やチューリップなど花々が一斉に咲き乱れ、各地で執り行われている入学式は、まさに春爛漫のもとで行われていすると言っても大袈裟な形容ではありません。出雲市の社会福祉法人平田保育会が運営する平田、みなみ、わにぶち、中部、北部の5つの保育所でも0才児25名を含む71名の新しい児童を迎える「入所の集い」が行われました。島根県からは喉頭ガンの手術をされ、療養・リハビリ中であった溝口知事の退院が発表され、いよいよ週明けの9日に主が公務復帰する島根県庁では平成30年度が本格スタートします。  

 「鰥寡孤独」という熟語は孟子の「王曰、『王政可得聞與。』對曰、『昔者文王之治岐也、耕者九一、仕者世祿、關市譏而不征、澤梁無禁、罪人不孥。老而無妻曰鰥、老而無夫曰寡、老而無子曰獨、幼而無父曰孤。此四者、天下之窮民而無告者。』文王發政施仁、『必先斯四者。詩云、哿矣富人、哀此煢獨。』」が出典です。その意は、斉の宣王が孟子に「王者の政治についてお聞かせ頂けないか」。と問うと、孟子は、「昔、文王がを治めていた頃、農民には収穫の九分の一しか課税せず、官吏には俸禄を世襲させ、関所や市場では取り調べはしても通行税や物品税を徴収したりはせず、沢地や、を仕掛けた川で漁をすることを禁止することもなく、罪人を処罰するに際しては妻子まで連座させるようなことはしませんでした。老いて妻のいない者を鰥と言い、老いて夫のいない者を寡と言い、老いて子のいない者を独と言い、幼くして父のいない者を孤と言います。これら四種類の人々は、世の中でも特に困窮している民であって、苦しみを訴える相手もない人々です。」と答え、文王は政令を発して、「詩経には富裕な人は幸福で、哀れなのは身寄りのない人々だとある。仁政を行うに際しては、これら四種類の人々先に救うべき。」とするものです。日本では1400年ほど前の「令義解」に同様の記述があり、以後、鰥寡孤独の境涯にある者に対しては3親等以内の親族が、そうでない場合は地域で支援することが法で義務付けられてきました。鰥は「やもお」、寡は「やもめ」と読みますが、今日まで「寡婦」「孤児」「独身」という言葉が残り、「やもお」は死語となったものの、現在は「おとこやもめ」と称されるようになっています。教育や保育の拡充などによって若い世代への給付を拡大することや多様な働き方を可能にする改革に異論はありませんが、財源の裏付けのない給付によって後世へのツケ回しを増大させることは避けるべきです。

 

 4月1日は「エイプリルフール」。過去に、「ペンギンが空を飛んだ」と世界中にニュースが配信されたことがありますが、「罪のないジョーク」が許される日です。三江線の廃止や国立社会保障人口問題研究部の人口予測公表など気の沈む報道が多い中ですから、次のようなニュースがあれば、満開の桜をウキウキした気分で満喫できることは疑いのないところです。

【平成30年度に伯備線新幹線を建設する目的会社(SPC)が設立され、企業や一般投資家からの出資が募集されるようです。計画概要によると、総事業費は1兆2千億円で、軌道や車両、駅舎などの施設一切をSPCが整備し、JR西日本および沿線となる岡山、鳥取、島根の各県と市町村に40年間有償で貸与、のち無償譲渡するとしています。SPCの資本金は500億円程度で、事業費は日本政策投資銀行が発行する財投機関債(調達金利は0.3%程度)を地元金融機関を含む金融コンソーシアムが引き受してSPCに転貸し、国は他の新幹線整備と同様に、事業費と金利の2分の1を債務負担(40年間)で支援します。運行は、12両編成(1両あたり90席)の高速車両(最高時速300km)を、通常、1日あたり30往復し、岡山-出雲を最短1時間で結びます。運行事業にあたるJR西日本がSPCに支払う車両や鉄道施設のリース料負担は年間160億円程度、沿線自治体が支払う駅舎や利便施設のリース料は20億円程度と試算し、建設にかかる期間は着工から7年、順調に行けばリニア中央新幹線と同じ2027年3月(平成38年)の開業が期待できるとのことです。】