5月26日、政府の情報収集などインテリジェンス機能の強化に向けて「国家情報会議」を創設し、政府の意思決定を支える情報収集・分析の役割を担う「国家情報局」を設置する法律案が参議院の内閣委員会で可決されました。法案には個人情報やプライバシーの保護に十分な配慮を行うことなどが付帯決議として盛り込まれましたが、「スパイ天国」などと揶揄される日本で、ようやく「国益」を守るための法制に着手されたことは評価すべきだと考えます。ところで、プロ野球読売巨人軍の阿部慎之助監督が暴行容疑で現行犯逮捕されたとの報道に驚きました。姉妹の喧嘩の仲裁で口論となり、18歳の長女の襟元をつかんで投げ飛ばしたとのことで、長女が生成AI「ChatGPT」のアドバイスで児童相談所に相談し、警察に通報され、逮捕に至ったとのことで、「家庭内の暴力であっても第三者に対する暴力と同等」との視点はDV等への行政や警察の介入が前進する端緒になると思われます。読売巨人軍の山口寿一オーナーが「暴力を振るった事実は重く、監督を続けることは許されない」として監督辞任を即断したことは当然と思いますが、子どもたちから「独立国家の元首や罪なき人々を殺戮している国家指導者になぜ何のお咎めもないのか」と問われた際に明快な答えを持ち得ないことに歯がゆさを感じています。

 

 沖縄県名護市辺野古沖で小型船2隻が転覆し、同志社国際高校の生徒ら2人が死亡した事故から2か月が経過しました。5月22日の会見で、松本洋平文部科学相は、同校が実施した平和学習は政治的中立性を欠くもので、教育基本法違反にあたるとの見解を示し、「研修旅行については、事前の計画や当日の対応、安全管理、教育活動の状況などの面で著しく不適切」と述べたと報道されました。この事故は、3月16日に生徒18人を含む21人が海に投げ出されたもので、転覆した2隻はともに海上運送法に基づく事業登録がされておらず、引率教員の乗船はなく、死亡した船長が波浪注意報発令中の出航判断を行ったとあり、海上保安庁は業務上過失致死傷での立件を検討しているとのことです。一方、5月6日に福島県郡山市の磐越道で北越高校の男子ソフトテニス部員20人を乗せたバスがガードレールに衝突し、男子生徒1人が死亡し、17人が重軽傷を負った事故では、運転手が自動車運転処罰法違反の疑いで即座に逮捕されました。この2つを比較すると、あまりに違う事件処理に戸惑いを感じざるを得ないところですが、いずれの事案も当事者となる学校側の及び腰が気に掛かります。

 5月19日、島根県議会の全員協議会が開催され、国の施策および概算要求に対する島根県の重点要望事項について小笠原唯真政策企画局長から概要説明を受けました。国への要望は、「エネルギー価格・物価高騰、価格転嫁および賃上げ対策並びに燃料油・石油製品の安定供給に関する要望」6項目の緊急要望と令和9年度当初予算で対応を求める87項目で、緊急要望にはイラン情勢によるナフサ由来の製品供給の不安定さを解消するための対応を求める内容などが盛り込まれ、骨太方針や概算要求などに対する要望には、都市と地方の格差是正が強調され、社会資本整備促進をはじめ医療、介護、子育て対策や文教予算の拡充などの政策課題への対応を求める内容となっています。要望の詳細な内容については、常任委員会で説明・精査され、6月2日と3日に丸山達也知事と池田一議長が関係省庁を訪問する予定となっています。また、この日の会議では、物価上昇に伴う島根県の公共調達(公共事業や物品購入、業務委託など)に関する対応方針が示されました。全員協議会に引き続いて開催された農林水産商工委員会では、重点要望項目の詳細説明と所管事項調査が行われ、中東情勢の変化に係る県内商工事業者の対応状況や三菱マヒンドラ農機㈱の事業清算に伴う従事者の再就職支援の状況、ツキノワグマの生息状況調査の速報などが報告されました。