5月3日は「憲法記念日」。1948年に「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する日」と祝日法に定められた国民の祝日です。日本国憲法は第2次世界大戦後に占領軍総司令部の憲法草案をもとに「象徴天皇制」「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」などが定められ、70年以上にわたって日本社会の最高法規として君臨してきました。毎年、この日を前にすると『改憲』『護憲』を掲げる政党の代表がマスコミを賑わせますが、国会での憲法論議は全く進んでおらず、法治国家の最高法規が国際情勢や社会の変化に対応できない現実は、とても不幸なことと言わざるを得ません。憲法改正についての世論調査の数字を見ると、産経は「改正すべきだ」が45%、「現状のままで良い」が46%、日経は「改正する必要がある」が43%、「改正する必要はない」が34%、「どちらとも言えない」が17%、NHKは「改正が必要」43%
「改正は必要ない」34%で、国民の間に憲法の改正論議を容認する意見は着実に増加してきています。朝鮮半島や東シナ海周辺の情勢を顧慮すれば国の存立にかかわる事態が発生しないとは言い切れず、『国のかたち』や『権利と責任の範囲』『国会のありかた』などについて徹底した議論が進むことを期待したいと思います。
5月1日、江戸時代後期の1817年の光格天皇以来、202年ぶりとなる天皇の生前退位によって「平成」から「令和」への代替わりが実現しました。上皇となられた平成天皇は4月30日の午後5時から皇居・宮殿の松の間で上皇后と「退位礼正殿の儀」に臨まれ、「今日をもち、天皇としての務めを終えることになった。即位からこれまで支えてくれた国民に心から感謝する。新しい令和の時代が、平和で実り多くあることを願い、我が国と世界の人々の安寧と幸せを祈る。」とのお言葉を述べ、お務めを終えられました。昭和から平成への御代替わりが天皇の崩御に伴う「喪中」で、「奉祝」とは全く異なる雰囲気であっただけに、大方の国民が上皇・上皇后陛下を労い、新しい天皇の即位をお祝いする一連の成り行きを好意的に受け止めていると思います。「平成」の御代は日本が戦争に関わることのない平和な30年間でしたが、一方で、阪神淡路大震災や東日本大震災をはじめ雲仙や有珠山の噴火など、度重なるの大きな自然災害に見舞われた時代でもありました。今日から始まる「令和」の御代が平和で、国民が幸福を実感できる時代となることを願うばかりです。
4月29日、溝口善兵衛知事は任期満了をもって退任されます。溝口知事は、東大経済学部を経て大蔵省に入り、国際局長や世界銀行理事、財務官などを歴任し、国際金融に通じた島根県益田市出身のキャリア官僚で、平成19年4月、島根県知事に就任されました。「地財ショック」と言われる地方交付税削減で財政状況が大きく悪化した中で、新規のハコモノ建設を抑制し、手堅い財政運営で危機的状況を改善させ、少子高齢化による人口減少で活力低下が続く県内の振興には交流人口の増に資する観光振興が必要として、「観光立県」を掲げ、「ご縁の国キャンペーン」で首都圏などでの島根県の認知度は大きく向上しました。「知事は行政のトップ」として調整型に徹する溝口イズムが「知事は政治家たるべし」とする議員と衝突する場面もありましたが、石見銀山の世界遺産登録や県版GAPの「美味しまね認証」、医療情報NETの「まめネット」、学校図書館の充実や35人学級などは他県からの視察が絶えない大きな功績です。ただ、国際派の知事故に、高速交通網の整備が立ち遅れ、海外からのゲートウェイを持たない島根県が「国際化」の流れに対応できていないことは残念でした。一昨年秋から食道がんの手術、治療もあって必ずしも万全とは言えない体調で、まさに「命がけ」の公務遂行にはご苦労も多かったと思いますが、12年に亘る県政遂行の労を多とし、心から感謝を申し上げますとともに今後のご健勝をお祈り申し上げます。