民法には親の子に対する監護及び教育の権利義務と懲戒権が規定されていますが、令和23年度の法改正で、子どもの虐待を防止する観点から、「懲戒権の行使は、子の利益のためになされる監護及び教育に必要な範囲内に限られる」ことが明示されました。国連の子どもの権利委員会は、「暴力的な言動によらない、子どもの発達に即した建設的で、肯定的なしつけ子育て・教育に関する啓発と支援を主導すべき」とする提言をまとめていますが、親が子を戒めることを認める民法の「懲戒権」について、法制審議会の専門部会は、2月1日、「懲戒権」の規定を削除し、新たに体罰を禁止する規定を追加する方針を決定し、古川禎久法務大臣に答申する見通しと報道されました。現行の民法の条文には「親権を行う者は、監護および教育に必要な範囲内でその子を懲戒することができる」とあり、決して体罰を容認する内容ではありませんが、「『しつけ』と称して児童虐待を正当化する口実に使われているとする」指摘が強くされたものと考えられます。同時に、懲戒権に関する規定の見直しに伴う検討事項として、学校教育法第11条に定める「校長及び教員は,教育上必要があると認めるときは,文部科学大臣の定めるところにより,児童,生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし,体罰を加えることはできない。」とする校長及び教員の懲戒権の見直しが掲げられており 、今後の議論の行方に注目したいと思います。
1月31日、文部科学省は2021年度採用の公立小学校の教員試験の倍率が前年度比0・1ポイント減の2・6倍となり、2年続けて過去最低を更新したと発表しました。中学校は0・7ポイント減の4・4倍、高校は6・6倍で0・5ポイントの上昇となったものの受検者数は26,163人で過去最低となりました。関係筋では、小学校の教員は、近年、児童・生徒数が増加した80年代に採用された教員が退職期を迎えており、『教員試験の受検者数に対して採用数が増加し、質の確保が課題になりつつある』とし、教科担任制の中学・高校の教員の志望者数の減少は、『大学の教育学部以外の出身者も多いため、民間企業に比べて待遇の劣る職種として敬遠されている可能性がある』と見ているとのことです。島根県の令和4年度の教員採用試験では、小学校で志望者数269人に対し合格者数が156人で1.7倍、中学校が240人で78人の3.1倍、高校が261人の32人で8.2倍、特別支援学校が43人の21人で2.0倍、養護教諭が77人の14人で5.5倍、栄養教諭が16人の1人で16倍などとなっています。ところで、1月30日の検査で陽性となった新型コロナウイルスの新規感染者数は62人と発表され、県立学校と出雲市など4市1町の小中学校で実施されていた臨時休校・学年閉鎖は解除となり、2月1日から通常の学校生活に復することとなります。「大寒」の時期ですが、青少年の皆さんは『子どもは風の子』とばかりに、元気でオミクロンの風を乗り切ってほしいと願っています。
1月25日、自民党本部の党改革実行本部(本部長;茂木敏充幹事長)と地方組織のWEB会議が開催され、自民党島根県連からは細田重雄会長、大屋俊弘総務会長、園山繁政調会長、生越俊一副幹事長、坪内涼二青年局長、田中明美女性局長の6名が参加しました。中四国9県の役員と茂木幹事長、上川陽子座長との意見交換で進められた会議では「ガバナンス改革」「新しい政党ビジョン」「党本部と地方組織の連携強化」の3つをテーマとし、「ガバナンス改革」では、愛媛県から『国会議員のコンプライアンス遵守』について意見があり、「新しい政党ビジョン」については、鳥取県が『人口減少』、山口県が『憲法改正』、徳島県が『政治の安定』、高知県が『グローバル化への対応』について、それぞれ意見を述べました。「党本部と地方組織の連携強化」については、岡山県が『党本部の政策広報の不足』を指摘し、島根県は、園山政調会長が『平成の大合併で激減した党活動の担い手である地方議員の確保・支援が喫緊の課題』とし、『地域課題の解決のため、党本部と地方組織が対等な立場で政策論議を交わすべき』との意見を述べたのに対し、茂木幹事長は「組織体制の変更については、党則に関わる事項でもあり、必要があれば3月の党大会までに成案を得たい。また、先の衆議院総選挙の公約は時間的な制約もあって地方組織とのすり合わせができなかったが、今夏の参議院選にはしっかりと対応する。」などと応じました。ところで、政府は、島根県をはじめ大阪、北海道など新たに18の道府県に「まん延防止等重点措置」の適用、沖縄など3県については期間の延長を決め、ともに期間を1月27日から来月20日までとしました。今は、適用範囲が34都道府県におよんでいるオミクロン株の感染のピークアウトを願うばかりです。