連休明けから島根県浜田市沖約130kmの日本海でINPEXと石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が商業化に向けた天然ガスと石油の試掘を行っていると報じられています。日本の近海では天然ガスの主成分であるメタンと水とが結合し結晶化した「メタンハイドレート」と呼ばれる資源の存在が確認されており、愛知県の渥美半島などで海洋産出試験が実施されてきましたが、商業化の技術確立には至っておらず、政府はさきの「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」で民間企業が主導する商業化に向けたプロジェクトを支援するとしました。今回の調査は、INPEXとJOGMECの共同企業体が330億円をかけて商業化できる埋蔵量があるかどうか確認するもので、順調に進めば、2032年頃の生産開始を目指して砂層型メタンハイドレートの商業化に向けた生産技術を開発し、年間100万tを超える天然ガスの供給する計画と聞いています。天然ガスは原油高とロシアのウクライナ侵攻によって価格の高騰が続いており、エネルギー自給率向上は、わが国の生存に欠かせない要素であるだけに、米国のシェール革命に続く技術開発に大きな期待が集まるのは当然です。しかし、ここにきて、韓国の調査船が隠岐諸島や竹島周辺のEEZ内で海洋調査を実施していると報道されています。日本政府は、事前の同意申請を受けていないとして、外交ルートを通じて強く抗議したとありますが、南シナ海での中国同様に、「ホガホガしていると、吸い取られる」事態が想定されるだけに、毅然とした対応を求めたいものです。

 

 島根県出雲市出身で将棋の里見香奈女流4冠(女流王座・女流王位・女流王将・倉敷藤花)が、5月27日に大阪市の関西将棋会館で行われた棋王戦予選決勝で古森悠太五段を99手で破り、女流棋士として史上初となる渡辺明棋王・名人への挑戦権を争う本戦トーナメント進出を決めたことが大きく報道されています。将棋界の「棋士」と「女流棋士」は似て非なるもので、女流の上位に位置付けられている「棋士」となるには、「奨励会」と呼ばれる育成リーグにおいて上位2名となって勝ち抜けるか、8大タイトル戦のうち竜王、王位、王座、棋王、棋聖の各棋戦に参加が認められているアマチュア将棋界と女流棋士の代表選手となって参戦し、「棋士」を相手にした直近の戦績で「10勝以上かつ勝率6割5分以上」を挙げた場合に取得できる受験資格獲得した上で、改めて「棋士」5人との試験対局で3勝した場合に限られており、編入試験の突破者は長い歴史になかでもわずか数人の超難関な世界で、女性はありません。報道では、里見さんが編入試験を受けるか否かは未定とのことですが、将棋界にあって、10年以上も女流の第1人者の座を保ち、且つ、極めて特異の男性社会である「棋士」への道をついに切り開いたことに敬意と感動を覚えます。応援する立場にあるものとしては、「編入試験を突破して「棋士」に昇格してもらいたい」と思う一方で、「敢えて苦難を背負わなくても良いのでは」とも思うところであり、しばらくは静かに里見さんの決断を見守りたいと思います。

 5月26日、第481回島根県議会5月定例会が開会しました。初日の本会議では、会期を6月21日までの27日間とし、知事提案の予算案2件、条例案3件および一般事件案4件の計9議案が上程され、新型コロナウイルス感染症にかかる総額39億円の「令和4年度島根県一般会計補正予算(第1号)」を即決しました。丸山知事は、「コロナと社会生活の共存を図る時期が近付いた」との認識を示し、「島根原発2号機の再稼働の可否判断について6月2日に表明する」と述べました。島根原子力発電所対策特別委員会の中村芳信委員長は、「島根原子力発電所2号機のの再稼働について『エネルギーおよび電力の安定供給』『原子力発電の安全性、経済性、環境適合性および必要性・有用性』『核燃料サイクルと使用済燃料対策』『避難対策』『電力事業者の適格性』の観点から慎重に調査をし、議論を進めた結果、賛成多数で再稼働を了とすることとした」との委員長報告を行い、討論では、6人の議員が「安全性の確保、エネルギー自給の安定、地球温暖化防止対策などの観点から総合的に判断すれば再稼働は必然」「国の核燃料サイクルは不十分で判断は時期尚早」「中国電力の事業者としての適格性や避難計画の実効性は疑問で再稼働すべきではない」などの意見を述べ、議長を除く33人の採決では、賛成28、反対5で島根県議会は再稼働を了承することを決定しました。