小生の曾祖父(園山ソヨギ)は、幕末に松江藩の藩校講師をつとめた後、明治初年に設立された島根県教員伝習校(島根師範学校の前身で、のちに島根大学教育学部となる)の1期生となり、明治期に簸川郡内で小学校教員となった教育者で、鰐淵寺の住職と交流があったことが縁で現在地に居を構えたと聞いています。大正12年、喜寿(77才)の記念に富士山登山を敢行し、達成後に当時、横浜市弘安寺にあった長男宅に逗留中の9月1日に関東大震災に遭遇し、倒壊した建物の下敷きになり、震災死しました。今年が100回忌にあたることから、ゴールデンウィークの最終日となった5月8日に一家眷属が集まって法要を相営みました。曾祖父は喜寿の記念として、大正12年の正月に「可多見」として『忠者義原孝徳原 至誠存處潤家門 巨楼大閣予何望 惟願子孫守聖言』との巻頭言と「いつも家内は笑うて暮らせ 笑う門には福来る」から「京も田舎も昔も今も 変わらないのは人の道」など、いろは歌48首を詠んだ冊子や『家訓』として「徳を積み善を重ねるは子孫長久の計なり」とする書付を遺しており、いま、自分の存在がここにあることに感謝して仏前に手を合わせました。
5月5日は祝日法に「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」と規定されている「こどもの日」です。総務省は5月4日に発表したデータでは、日本の年少人口は1465万人で前年より25万人の減少となり、総人口比は11.7%と過去最低を更新したとのことです。本年2月に出された厚労省の速報値では、2021年の出生数は84万2,897人、死亡数が145万2,289人で、自然増減は60万9,392人の減、婚姻件数も51万4,242組に止まっており、国立社会保障・人口問題研究所の推計では2055年の総人口が1億人を割るとされています。いよいよ、出 生数の回復に向けた対策が「待ったなし」の国政の最重要課題の一つとなったことが如実に示されており、年金・医療・介護など高齢者偏重の政策展開を結婚・子育て重視にチェンジする必要性を感じます。ちなみに、小生には4人の子(すでに皆が成人)と7人の孫(今年中に9人の予定)がありますが、『お年玉』や『お節句』『盆玉』『誕生日』などに熨斗袋がきちんと渡せるよう「頭と体の健康」に気をつけ「愛されるお爺さん」を心がけており、『さつきの空の鯉のぼりが泳ぎ、五月人形を飾り、ちまきや柏餅を食べ、菖蒲湯につかる』という全国各地で見られる子供の成長を祝う風俗・習慣を長く後世に伝えたいものです。
5月3日は「憲法記念日」。日本国憲法は、GHQによる日本の民主的変革の基本原理を定める基本方針に則り、1946年11月3日に公布され、1947年5月3日に施行されました。憲法は法治国家の最高法規であり、「国のかたちを示すもの」と言っても良いと思いますが、施行から75年を経過してなお「不可侵のものとして」1言1句が全く改正されず、社会情勢や国際情勢に対応できず、時々の内閣が『解釈改憲』で乗り切ってきたことは周知のとおりです。阪神淡路大震災や東日本大震災などの大災害や新型インフルエンザや新型コロナなどのウイルス感染、中国の軍事力増強や北朝鮮の核武装などを目の当たりにして「このままで良いのか」という声は日増しに大きくなってきていますが、本年2月のロシアによるウクライナ侵攻によってさらに高まったように感じており、世論調査の数字に押されて国会でも憲法審査会の議論が緒に就いたことは歓迎すべきことだと思います。自民党は『自衛隊の明記』『緊急事態条項の追加』『都道府県や市町村の役割および衆参両院議員の選出規定』『教育の機会均等』の4つを国会での改憲議論のテーブルに上げる方針を示していますが、さきに開催した島根県連主催の改憲対話研修会では、参加者から「憲法の前文に『平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した』とあるが、中東紛争やロシアのウクライナ侵攻、中国や北朝鮮のありようを前にしても、国会議員はその理念を継続するのか」という鋭い指摘がありました。国会で成人年齢の20歳から18歳への引き下げが難なく決まり、本年4月1日から完全施行となりましたが、1日に5万人もの人がウイルスに感染する事態に至っても『移動の禁止』が法制化できないという不合理を感じる今年の憲法記念日です。