6月3日、島根県議会5月定例会は本会議が開催され、一般質問(2日目)が行われました。この日は田中明美議員(自民党議員連盟)、白石恵子議員(民主県民クラブ)、尾村利成議員(共産党)の3人が質疑を行いました。田中議員は、「運動部活動の地域移行と島根県のスポーツ振興」「しまね留学の住まいの確保」「こどもたちに国際情勢を伝えること」などについて、白石議員は「行政職員の定年年齢引上げ」「学校司書の配置」「高校生の進路」「女性の県内就職」「育児・介護休業法の改正」などについて、尾村議員は、「島根大学医学部の不適切な献体管理」「憲法9条の遵守」「物価高騰対策」「島根原発2号機の再稼働判断」などについて、知事や関係部長および教育長の見解を質しました。丸山知事は、運動部活動の地域移行について「県内の状況は生徒数や指導者、施設などに相当の地域差があり、文科省やスポーツ庁の指針を一律的に適用することは難しく、国民スポーツ大会の開催を控えた地域事情からも移行は困難」とし、島根大学医学部の不適切事案について「献体された遺体の処理が不十分であったことは遺憾であり、学内でしっかりと再発防止に取り組むべき」と述べました。野津教育長は、県立学校の図書館について「県立学校すべてに司書を配置し、高校では24,000冊、特別支援学校で5,000冊程度の図書資料を備えている」とし、部活動の外部指導者について「令和4年度は246人を委嘱し、指導は平均120時間程度で、報酬は1時間当たり一律1,000円」と述べ、松本女性活躍統括監は、育児・介護休業法について「男性を対象とした『産後パパ育休』は新しい制度で、就業規則の改正などについて丁寧に広報する」と答弁しました。
6月2日、島根県議会5月定例会は本会議が開催され、質疑に先立って丸山知事が島根原子力発電所2号機の再稼働について「現状ではやむを得ない」とする見解を示しました。知事は判断に至った理由について「『原発の安全性確保』と『稼働の必要性』、『避難計画の実効性』および『事業者の適格性』について国の関係機関および事業者に説明を求めた上で関係自治体や県の安全顧問(専門家)、住民代表からなる安全対策協議会および県議会の見解を踏まえて結論に至ったが、今なお2万人を超える住民が福島原発の事故によって避難生活を送っている現実からは苦渋の選択である」と述べました。一般質問(初日)は、大屋俊弘議員(自民党議員連盟)、原拓也議員(県議会自民党)および平谷昭議員(民主県民クラブ)の3人が質疑を行い、大屋議員は「ウクライナ避難民への支援」「米軍機の低空飛行訓練の中止」「浜田沖の天然ガスの資源開発」「原油価格・物価高騰対策」「街頭防犯カメラの設置」などについて、原議員は「コロナ規制の緩和」「休眠預金の活用」「Uターン・Iターンの支援」などについて、平谷議員は「経済対策」「障がい者の社会参加」「困難を抱える子供の支援」「特定地域づくり事業協同組合」などについて、知事や関係部長および警察本部長の見解を質しました。丸山知事は、ウクライナ避難民の受け入れについて「長期間の滞在には就労や教育など生活全般にわたる支援に必要な通訳の確保は容易ではない」とし、米軍機の低空飛行については「広島県や県内関係自治体と共同で防衛省に善処方を要請している」、燃油対策については「国の緊急経済対策に呼応して今議会に所要の補正予算(第3号)を追加提案する」と述べました。藤井地域振興部長はU・Iターンについて「令和3年度の島根県へのUターンは2,001人、Iターンは1,316人で松江市と出雲市以外の地域へは774人、447人」と述べ、田中商工労働部長はコロナ対策の制度資金について「融資実績は9,478件の1,756億円で、令和3年度末残高は1,605億円」、安食健康福祉部長はヤングケアラーについて「令和1年度の『子どもの実態調査』によると家族の介護を行っている子は小学生3.8%、中学生2.9%、高校生2.6%」と答弁しました。
連休明けから島根県浜田市沖約130kmの日本海でINPEXと石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が商業化に向けた天然ガスと石油の試掘を行っていると報じられています。日本の近海では天然ガスの主成分であるメタンと水とが結合し結晶化した「メタンハイドレート」と呼ばれる資源の存在が確認されており、愛知県の渥美半島などで海洋産出試験が実施されてきましたが、商業化の技術確立には至っておらず、政府はさきの「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」で民間企業が主導する商業化に向けたプロジェクトを支援するとしました。今回の調査は、INPEXとJOGMECの共同企業体が330億円をかけて商業化できる埋蔵量があるかどうか確認するもので、順調に進めば、2032年頃の生産開始を目指して砂層型メタンハイドレートの商業化に向けた生産技術を開発し、年間100万tを超える天然ガスの供給する計画と聞いています。天然ガスは原油高とロシアのウクライナ侵攻によって価格の高騰が続いており、エネルギー自給率向上は、わが国の生存に欠かせない要素であるだけに、米国のシェール革命に続く技術開発に大きな期待が集まるのは当然です。しかし、ここにきて、韓国の調査船が隠岐諸島や竹島周辺のEEZ内で海洋調査を実施していると報道されています。日本政府は、事前の同意申請を受けていないとして、外交ルートを通じて強く抗議したとありますが、南シナ海での中国同様に、「ホガホガしていると、吸い取られる」事態が想定されるだけに、毅然とした対応を求めたいものです。