3月3日、第484回島根県議会2月定例会本会議が開催され、島根海区と隠岐海区の漁業調整委員会委員の補欠選任案2件に同意し、知事提出議案の令和5年度島根県一般会計予算など68件と議員提出議案2件および請願5件について常任委員長報告が行われ、採決の結果、いずれの議案も原案の通り可決されました。また、地方創生・行財政改革調査特別委員会(山根成二委員長)と中山間地域・離島振興特別委員会(園山繁委員長)の調査報告を了承しました。丸山知事は「この4年間、人口減少に歯止めをかけたいとして『島根創生』を掲げて県政運営を行ってきたが、新型コロナ感染症のパンデミックに加えてロシアのウクライナ侵攻と円安による諸物価の高騰が、県民生活と本県経済に大きな影響を生じさせ、成果を得るところには道半ばだが、議員各位や多くの県民の協力に感謝している」と挨拶しました。今期での引退を表明している田中議長は、与謝野晶子の『劫初(こうしょ)より つくり営む 殿堂に われも黄金(こがね)の 釘一つ打つ』との短歌を引用し、「県政に足跡を遺す仕事をやり遂げたいとの思いで20年間の議員生活を送り、議長の職責を担うことが できたことに大きな感慨を覚える」と挨拶し、任期最終となる定例県議会が終了しました。
3月12日、島根県議会は中山間地域・離島振興特別委員会(園山繁委員長;以下「委員会」)が開催されました。この日の所管事項調査では、隠岐汽船が所有する「フェリーしらしま」の代船について、令和8年をめどに新船を隠岐広域連合が約50億円をかけて建造、所有し、隠岐汽船に廉価(年間5,000万円程度)でリースする「上下分離方式」で対応する基本方針が報告され、委員間協議では、令和3年5月臨時会で設置されて以降の2年間の調査活動に関わる意 見交換を行いました。島根県の人口は、昭和30年の929,066人をピークに減少が続いていますが、島根県過疎地域持続的発展方針や島根県離島振興計画の策定に関する意見聴取、県内における空き家や耕作放棄地、鳥獣被害、生活交通確保など諸課題の状況に関する現地調査、県外における先進事例や秀逸事例の視察などの結果から、過疎化・少子高齢化の進行が顕著な中山間地域・離島においては、地域の担い手が不在となり、生活機能の維持が大きな課題となっている地域が少なくないことから、第5期中山間地域活性化計画を着実に実行するとともに、次期計画の策定にあたっては「小さな拠点づくりの推進」や「DXの推進」「中山間地域を支える産業の振興」「多面的機能の維持・保全・発揮」「新しい人の流れづくり」「離島振興」など、6つの視点から次世代の人材の確保・育成や関係人口の拡大などを重点的に進めるべきとする内容の委員会の調査報告を取りまとめました。
2月27、28日、島根県議会は総務、文教厚生、農林水産商工、建設環境の4つの常任委員会が開催され、付託議案と陳情、請願の審査および所管事項調査が行われました。農林水産商工委員会(田中明美委員長)では、「貸付金の返済債務の免除に関する条例の一部を改正する条例」と一般事件案の「直轄特定漁港漁場整備事業に対する県の負担について」および「令和5年度島根県一般会計予算」など予算案12件の議案審査と労働委員会、商工労働部、農林水産部の所管事項の調査を行いました。予算案に関わる審査では、電気代をはじめとするエネルギーコストや金属材料、飼・肥料、食品などの高騰による事業者の収益悪化や給与、賃金の改定などについての質疑が多く、コロナ禍から需要回復が遅れている飲食業への支援を求める意見や国の『海業の振興』に呼応して疲弊のすすむ海岸地域の漁港を有効活用すべきとする意見、採算が厳しいとされている酪農への政府対応を求めるべきとする意見などがありました。所管事項調査では、商工労働部から「コロナ感染、原油・資材高騰の状況」「全国旅行支援の状況」、農林水産部から「『美味しまね認証』の推進」「第8次島根県栽培漁業基本計画の策定」などについて、それぞれ報告、説明があり、農業産出額については販売額よりも採算性や付加価値重視に視点を移行させるべきとする意見がありました。