島根県議会の政策研修会が11月22日に開催され、犬丸淳環境省大臣官房地域脱酸素事業推進課長による「脱酸素の取り組みで進める地方創生」とする講演を聴講しました。犬丸課長は「世界の平均気温は大気中の二酸化炭素濃度に比例して1891年の統計開始以来、100年間に0.72℃上昇しており、近年は世界的に大雨や台風による激甚な風水害が頻発している」とし「2015年12月に『パリ協定』が締結され、脱酸素が世界的な潮流となった」、「日本は2050年のカーボンニュートラル、中期目標として2030年温室効果ガス排出46%削減〈2013年比〉を宣言し、『エネルギー基本計画』の改定による地域脱酸素いわゆる再生可能エネルギーなどの地域資源の活用促進が地域活性化や地域課題の解決の貢献ツールの1つになってきている」、「2025年度までに脱酸素に向かう先駆的な取り組みが『脱酸素先行地域』に位置づけされ、脱酸素先行地域づくり事業や重点対策加速化事業などの採択によって再エネ整備や利活用、ZEB/ZEHの推進などに国の財政措置が受けられる」などと述べ、「国は、産業革命以来の化石燃料中心の経済・社会、産業構造をクリーンエネルギー中心社会に移行させるGX(グリーントランスフォーメーション)の実現に今後10年間に150兆円を超える官民投資を行う計画で、適切な計画実施が自治体の将来の命運を決する」と結びました。

 11月21日、第483回島根県議会11月定例会が開会しました。初日の本会議では、会期を12月16日までの26日間とし、コロナ禍における原油価格・物価高騰対策など総額33億円を盛り込んだ「令和4年度島根県一般会計補正予算(第6号)」など予算案4件と「島根県犯罪被害者等支援条例」など条例案7件および「公の施設の指定管理者の指定について」など一般事件案12件の知事提出議案23件と「島根県議会の保有する個人情報の保護に関する条例」の議員提出議案1件が上程されました。丸山知事は議案の提案説明にあたって「コロナ禍の第8次感染が懸念されているが、県内経済は個人消費に回復の兆しが見える一方で諸物価高騰によって厳しい経営を強いられている事業体もあり、国の経済対策に呼応して、しっかりとした対策を取っていきたい」などと述べました。今期定例会の一般質問は11月29日から12月6日までの6日間で、24人の議員が質問予告(一般質問14人、一問一答質問10人)を行っています。ところで、11月20日に投・開票が行われた任期満了に伴う鳥取市議会議員選挙の投票率が39.15%と報道され、驚いています。住民にとって一番身近な政治の参画者を選ぶ機会を6割を超える市民が放棄する事態は、代議制を執る議会制民主主義の危機とも言えるものであり、隣県の事象を他人事にせず、しっかりと原因を究明して対応しなければならないと感じます。

 11月20日、出雲市斐川町の斐川文化会館で、ミュージカル「あいと地球と競売人」が上演され、小学生から大人まで100名を超える出演者が客席を埋めた満員の観客のカーテンコールに応えました。このミュージカルは、1991年に当時、小学校6年生だった坪田愛華さんが書き上げた漫画「地球のひみつ」が原作で、本の好きな女の子が、地球の誕生や生命の進化、食物連鎖、水質や大気の汚染、気候変動などの問題を取り上げ、みんなで協力して地球の環境破壊に立ち向かおうとするメッセージを発信するストーリーで、出演者は、1994年の初演から毎回、オーデションで選ばれた県内に住む多くの小、中、高校生で構成されるのが特徴で、今までに60回を超える公演実績があります。原作者の愛華さんは、漫画を描き上げた直後に亡くなりましたが、翌年の1992年、ブラジルで開催された地球環境サミットに出席した澄田信義島根県知事(当時)がこの漫画を紹介したことを契機に、英語や中国語など多くの外国語に翻訳されています。30年前の少女のメッセージが、カーボンニュートラルや資源保護など、現代社会で提唱されているSDGsの取り組みとなって、まさに、いま世界中で取り組まれていることには驚きさえ感じます。島根県の丸山達也知事は、9月定例会で「漫画『地球のひみつ』やミュージカル『あいと地球と競売人』については『島根県が取り組むSDGsのバイブルとして広報したい』と述べており、『あいと地球と競売人』が市民参加のいわば市民ミュージカルとして永く続いていくことを願っています。