台風の中心(台風の目)に向かって巻き込むように(螺旋状に)分布するスパイラルバンドとよばれる降雨帯のうち、中心から約200キロメートル以内の内側降雨帯をインナーバンド、その外側、200キロメートル~600キロメートル付近の外側降雨帯をアウターバンドと呼びます。いずれも激しい雨が連続的に降るのが特徴で、近年は温暖化もあって太平洋上の海水温が高く、台風の勢力が衰弱しないまま日本列島に近づくため、かつてとは比べものにならない程の暴風や豪雨が記録されるようになっています。台風7号で中心から離れた地域で大きな災害が発生したのは、まさにこのインナー、アウターのスパイラルバンドの影響で、降雨帯が地形や気流などの活発化して鳥取県や岡山県では線状に連なって線状降水帯を形成し、降り始めからわずか24時間の雨量が500mmを超える記録的な豪雨となったものと考えられ、静岡県の豪雨も同様です。被災された皆様に心からお見舞いを申し上げますとともに、1日も早い復旧をお祈り申し上げます。台風が予想進路の西寄りに進んだため、鳥取県では収穫が本格化する20世紀梨、岡山県ではマスカットやピオーネなどの実りが懸念されるところであり、観光地ではお盆の書き入れ時の台風襲来でコロナ禍からの立ち上がりに「待った」がかかったかたちですから、台風シーズンとなる秋に向かっての「大難は小難に、小難は無難に」と神仏に祈るばかりです。

 8月03日から北海道帯広市の「よつ葉アリーナ十勝」で開催された第70回全国高等学校剣道大会で、島根県代表の大社高校は、男子の団体、個人でともにベスト4(3位)に進出、8月10日に島根県の松江市総合体育館で開催された第65回全国教職員剣道大会では男子団体で準優勝、女子個人でベスト4(3位)と好成績を上げました。高校総体の団体は、男女ともに出場48チームを16のブロックに分けて予選リーグを行い、各ブロックの1位チームが決勝トーナメントに進出します。島根県代表の大社高校は、男子の予選リーグDブロックで長崎県代表で優勝経験のある強豪校の島原高校を1-0、富山県代表の龍谷富山高校を2-1で下し決勝トーナメントに進みました。1回戦では群馬県代表の東京農大第2高校を1-1(本数差)、準々決勝で静岡県代表の浜名高校2-1で下し、準決勝では優勝経験のある福岡県代表の福岡第1高校と2-2で同点、代表戦も延長戦の大熱戦を繰り広げましたが、惜しくも紙一重の差で勝ちを譲りましたが、春の選抜ベスト8を上回る結果を残し、個人戦でも波多野準也選手が昨年の坂本涼輔選手に続くベスト4に入りました。選抜大会ベスト16の女子は、予選リーグOブロックで地元、北海道代表の札幌日大高校と2-2で引き分け、石川県代表の羽咋高校に4-0で快勝し、勝ち点で札幌日大高校と並んだものの取得本数差で及ばず、惜しくも予選リーグ敗退となりました。全日本教職員大会で島根県チームは、団体戦の2回戦で石川県に2ー1、3回戦で強豪大阪府に1ー0で競り勝ち、準々決勝では愛媛県に2ー1、準決勝は埼玉県を3ー1で下し、決勝は昨年の大会と同じ東京都との対戦となりました。結果は、世界選手権の代表選手などを擁する壁を崩せず、惜しくも3-0で敗れてリベンジとはなりませんでしたが、女子の個人戦では長岡里紗子選手(浜田養護学校)が島根県勢としては5年ぶりに3位入賞を果たしました。続く、8月18日からの全国中学校剣道大会での島根県代表の健闘を期待します。

 台風6号による影響で、九州や四国に活発な雨雲が連なる「線状降水帯」が次々と発生し、愛媛県、高知県、大分県、宮崎県で記録的な集中豪雨が報告されています。7月28日発生した台風6号は動きが遅く、沖縄地方で8月初旬に1週間近く暴風雨圏内にあるなど、住民生活や運輸、観光などに大きな影響が生じていますが、本州では連日、熱中症アラートが発出される異常高温の日が続いています。台風6号は、暴風域を伴って九州の西の海上を北上して10日には対馬海峡付近から朝鮮半島に進む見込みとのことですが、気象庁は、台風7号が暴風域を伴って週末に小笠原付近を通過し、強い勢力のまま週明けに盂蘭盆の東日本や西日本に近づくと予測しており、実りを迎えるコメや果樹などの農産物への影響を心配しています。ところで、第67回中央最低賃金審議会(会長:藤村博之 独立行政法人労働政策研究・研修機構理事長)は、令和5年度の地域別最低賃金の改定について、都道府県の経済実態勘案したABCの3ランクに分けた引上げ額の目安を提示し、Aランク(東京など6都府県)41円、Bランク(広島など28道府県)40円、Cランク(島根県など13県)39円とし、全国の加重平均を1,002円としました。現在、各都道府県の地方最低賃金審議会で、地域における賃金実態調査や参考人の意見等も踏まえた答申を経て、都道府県の労働局長が地域別最低賃金額を決定することとなりますが、諸物価高騰の中での4.3%の賃金改定はやむを得ないとしても、価格決定権を持たない多くの農林水産業や下請けの中小企業の経営を直撃することは明白です。さきの中国5県議会議長会で、価格転嫁ができる制度の創設と経営支援のための予算措置の緊急要望をまとめたところですが、政府・与党は、早急に対応策をまとめ、秋の臨時国会に提案しなければなりません。