2月2日、松江市内のホテルで第78回島根原子力発電所周辺環境安全対策協議会(「安対協」会長;丸山達也島根県知事)が開催され、島根県、松江市、出雲市、安来市および雲南市の行政、議会、各種団体から選出された委員と事業者の中国電力の関係者など90名が出席しました。丸山知事は「安対協は島根県にとって島根原発に関わる問題の住民意思を量る上で極めて貴重な機会と考えている」とし、中国電力の北野立夫島根原子力本部長は「当社は2号機の再稼働に向けての準備を進めているが、事業用電力に関わるカルテルの指摘を受けたことについてはまことに申し訳なく存じている」と挨拶しました。この日の会議では、事業者(中国電力)から島根原子力発電所1号機の廃炉に向けた取り組みや2号機の設備工事の進捗状況などについて現状説明があり、再稼働の見通しについては2024年1月を念頭にしていることが示されました。また、島根県からは、令和4年度に実施した原子力防災訓練や島根原子力発電所周辺環境放射線等調査の報告があり、2号機の再稼働に伴う国の原子力発電施設等立地地域基盤整備支援事業交付金が40,000千円追加され、別途10,000,000千円が新規に交付されることが明らかにされました。質疑では、中国電力の法令順守に関わる姿勢やプルサーマル運転に関わる住民説明会の必要性、住民の避難訓練の実効性確保などについて意見がありました。
このこのところ諸物価高騰の影響が顕著となってきていますが、松江市内のホテルで開催された一畑電車沿線地域対策協議会(「沿対協)会長;藤井洋一島根県地域振興部長)の臨時総会で鋼材価格の大幅上昇による一畑電車の新造車両建造計画の変更が討議されました。沿対協は、イギリスなどで導入されている電路(線路)や客車などの設備を行政が整備し、運行を事業者が担う『上下分離方式』を採用するこ とで電車の安定運行を図るとする目的で設置され、島根県と一畑電車の沿線自治体である松江市、出雲市および事業者の一畑電鉄㈱の4者が構成団体となっています。この日の会議では、1両あたりの建造費が当初見込みの255,000千円から418,000千円となり、建造費用の支援を18億円から24億円に増額する必要が生じたため、2024年から2か年で導入するとしていた計画を1年延伸することが了承されました。一畑電鉄の足達明彦社長は、コロナ禍で大きく減少していた観光客の電車利用が令和初年の80%程度まで戻りつつあり、「電車の快適性とサービスの向上が利用者の維持には欠かせない要素であり、社員一丸となって沿線の皆様の期待に応えたい」と述べ、松江市の上定市長からはウィズコロナに向けたインバウンド客の取り込みのため、台湾などへのミッション参加やWEBなどを活用した情報発信の強化を求める意見がありました。
1月30日、出雲市内のホテルで出雲地区経営者団体協議会(会長;福間正純出雲商工会議所会頭)の令和5年新春講演会が開催され、出雲、平田、簸川、雲南、飯南の各商工会議所、商工会の役員など約120人が参加しました。福間出雲商工会議所会頭は、「恒例としていた新春講演会はコロナ禍のため3年ぶりの開催となったが、経済状況は少しづつ上向き加減となり、出雲地域の経済団体のトップの顔ぶれが変わるなど、変化の兆しありで、ウィズコロナの社会経済状況にしっかりと対応したい。」と挨拶しました。新春講演会で講演した山崎徹山陰合同銀行頭取は、「世界経済は、コロナ禍による生産の停滞によって金融緩和が進んだが、ロシアのウクライナ侵攻に端を発したインフレ懸念から利上げによる金融引き締めによって減速傾向にある。今後はウィズコロナに向けた取り組みにより、人々の往来や生産体制が活発化し、持ち直しが顕著になると見ている。」と述べ、「日本経済は、コロナ禍の世界的なサプライチェーンの毀損や旅行需要の減少などによる停滞から脱しつつあるが、円安やエネルギーコストの大幅な上昇をはじめとする諸物価の高騰と賃金改定がマッチすれば、個人消費の伸長による経済成長が可能になると見ている。」とし、「県内経済は、個人消費や住宅、設備、観光分野の投資が比較的、堅調に推移しているが、有効求人倍率1.72が示す通り、毎年5,000~6,000人の人口減少による構造的な人手不足が深刻化しつつあり、集約化やDXの推進などへの投資が現状維持の課題。」と述べ、「女性の労働参加率が80%を超える現状を見れば、パート労働のフルタイム化やリスキリング、UIターンの促進、海外からの人材受け入れなどの対策強化が急務。」と結びました。