信州・野辺山の宇宙電波観測所を見学したり、そこから「宇宙の終わり」に思いを巡らしたり…。

奇しくもそんな折に「惑星診断」なる投稿ネタキャンペーンとやらのお知らせが目にとまったものですから、ついつい手を出してしまい…。占いめいたものにはあまり近寄らないようにしているのですが…(笑)。ともあれ、結果として引き当てたのは「太陽」でありましたよ。

 

 

 

 

まあ、システムの巡りあわせに過ぎない結果ですけれど、「太陽」と来た事にはびっくり!ですなあ。光り輝く、熱量に溢れた存在とはほど遠い感覚でもありまして。さりながら、「普段より積極的に行動してみるのがおすすめ!」とあるも、すでにしてここ一週間ほどは両親のところに出かけたのから始まって、ヴァイオリン・リサイタルに出かけ、映画会を見に行き、音楽関係のとある講座に顔を出し、歯医者に通院し、歌舞伎も見物し…と、昨年末の退職以来最もせわしく動き回った「怒涛の一週間」を過ごしたりしたものですから、さらに積極的にと言われましても、今は少しゆったりと…と(笑)。

 

とまれ、星がらみの話をマクラにして、先に訪ねた野辺山電波観測所の見学コースにあった解説パネルで蓄えた知識?の一端をまとめておくことにしようかと思いますが、場所が場所だけにまずは電波天文学の始まり…というあたりから。

 

そも電波なるものの存在は、1890年頃、ドイツのヘルツ(周波数にその名を残しておりますな)の実証実験によってはっきりしたようですけれど、それから40年ほど後の1931年、米ベル研究所のジャンスキーが「無線通信の障害になる雑音を調べているとき」に宇宙から何やら電波が来ておると気付いたのだそうな。ここから電波でもって宇宙を調べる道が開けていったのだということで。

 

 

ところで、電波(電磁波)は波長の長短によってさまざまありますけれど、その中で波長が短い=周波数が高いものほど人体にとっては危ういものになるようですな。ただ、宇宙からたくさんの電波が降り注いていても、幸いにして大気の層を通り抜けられないものもあるようで、おかげでヒトが生きていけるのでもありましょうか。大気、空気はあって当たり前に思ってしまいがちながら、やはり大事にせねばいけませんなあ。

 

とはいえ宇宙を、天体を観測するとなれば、望遠鏡を覗いて「目で見る」という感覚からなかなかに離れられないところながら、何故「電波で見る」ことにするのであるか。要するに見え方が異なるということのようでありますよ。

 

 

同じ銀河を見ても、このような違いが出ると。左の光学望遠鏡(いわゆる望遠鏡ですな)で見た場合には暗黒部分にあるガスの存在を知ることができると。このガスはこれから生まれる星の材料になるのだそうです。が、電波そのものは画像ではないでしょうから、電波を解析して画像に落とし込む際は人為的な作業を経ることになろうかと。その時の画像化は果たして(色調などの点でも)適当なものであるのかは、どうもつかみにくいところですが…。

 

 

まあ、見えない電波を可視化する…そんな疑問はよくある話なのか、すでにして解説パネルに説明されているのですなあ。なんとも用意周到で(笑)。ざっくり言ってしまえば、とらえた電波を分光計にかけて「周波数ごとに選り分け、周波数ごとに信号の強さを調べ」た結果として、上の図(電磁波の種類)にもあるとおり、波長の長い赤外線方向のものはより赤く、紫外線方向のものはより青く表示する…といったところなのかもです(まだよく分かっていない…)。

 

ともあれ、こうした電波観測という手法によって光学望遠鏡ではとらえきれない、さまざまなことが分かってきているのですな。宇宙空間をたくさんの分子が漂っている…とは想像できるところながら、この分子がまた実にさまざまのようで。

電波望遠鏡による観測で、これまでに200種類以上もの分子が発見されています。地球上では存在できない不安定な分子が多数ある一方、水、塩、酢、アルコールなど私たちの生活になじみの深い分子もあることがわかっています。

分子ごとに放つ周波数が異なることでそれと分かるそうですけれど、この分子が寄り集まった「分子ガス雲」というのが、先にも触れましたように電波望遠鏡で宇宙のあちこちに見いだせて、実はここから星が誕生するのである…てなあたりは、もはや常識になってもおりましょうかね。

 

「分子ガスが集まって誕生した星は、やがて宇宙空間にさまざまな物質をばらまいて一生を終えます。ばらまかれた物質はまた集まって分子ガスのかたまりとなり、新しい星を生み出します。宇宙では、このような物質の循環が、長い年月をかけて何度も繰り返されています。

こんな説明に接しますと、マルチバースのことを細胞のような例えをしてしまったことと関わって、「やっぱり細胞の新陳代謝のようなものであるか…」と思ったり。ともあれ、そんなような星の生成過程を野辺山の観測で探っているということなのでありましょう。そして、その観測を通じて、野辺山の45m電波望遠鏡は世界で初めて「ブラックホールの存在を観測で明らかにした」のであるとか。1995年のことだということです。

 

 

実際に見上げたときに「でかいなあ」と思った45m電波望遠鏡。ずうたいが大きいだけの仕事をやっておるのですなあ。これからも「なんと、そんなことが?!」という発見があるのかもしれませんですね。ま、文系頭には何がすごいのか、分からないことも多々ありますけれどね(笑)。

 

 


 

というところで唐突ながら、いささかの野暮用がございまして明日(11/26)はお休みを頂戴いたします。明後日(11/27)にまたお目にかかりたく存じますので、どうぞよしなに。