ダイヤル式抵抗早見表 | PBX5 Bldg.

PBX5 Bldg.

当館にお越しくださりありがとうございます。生活や思い出、たてもの関係など、ジャンルを問わず書いていきます。気軽に読んでいただければ幸いです。

私が中学生の頃は、3年生の「技術家庭」の実習で、ラジオを組み立てました。実習室には、先輩たちが残した「並四」と呼ばれる真空管式のラジオも展示されていました。


ラジオを組み立てる前に、何と工具のハンダごてを組み立てました。木の軸に金属パイプ、ヒーター、こて先と呼ばれる金属棒を取り付け、ベークライトの板にヒーター線と電源コードを取り付けました。

家にはすでにハンダごてがあったのですが、改めて自作する工具は木の香りがして新鮮でした。


次にいよいよラジオの組み立てです。「キクイチ」という、教材メーカーの6石トランジスタラジオでした。部品は台紙に取り付けてあり、抵抗値やコンデンサの容量が記載されていましたが、当時抵抗器はカラーコード化が進んでいました。
PBX5 Bldg.-抵抗器
ラジオ部品の抵抗器です。数値が直接書かれている

上のものから、カラーコードと呼ばれる色帯がついた

下のものへ変化していた時期でした。


ほとんどのクラスメートは、ラジオの部品を見たり触れるのは初めてで、カラーコードの抵抗器は台紙から外してしまうと、数値(抵抗値)がわからなくなってしまいました。そこで、教材のラジオキットの中に「ダイヤル式抵抗早見表」という、色を合わせると抵抗値がわかるというツールが同梱されていました。まず、この早見表を組み立てました。
PBX5 Bldg.-抵抗値早見表
紙を切り抜き、ピンを通して「自作」した、抵抗早見表

です。実習以降、数十年が経過した現在でも便利に

活用しています。


紙を切り抜いて3つの円盤を挟み、ピンを通して自作しました。ダイヤルで色を合わせるだけで抵抗値がわかり、カラーコードの抵抗器も間違いなく基盤に取り付けられました。電池をセットし電源を入れ、組み上がったばかりのラジオから放送が聞こえると、方々から歓声がわきました。これを機に、夏休みの自由工作で電子工作をする級友もいました。


ラジオ自体は、引っ越しなどで処分してしまい現存しませんが、付属ツールだった「ダイヤル式抵抗早見表」は、その後も電子工作や修理で便利に活用しています。

AD