脱原発ってなぜ騒がれるのか?
昭和20年(1945年)8月、日本敗戦。この後、アメリカは日本を単独占領し、日本が再びアメリカの脅威とならないように武装解除といった直接的なものから検閲、焚書、東京裁判、神道指令、公職追放、憲法、財閥解体、農地改革といった政策で日本弱体化をはかりました。しかし、共産主義の脅威に気づいたアメリカは日本を反共の砦にすることにし、共産主義者に弾圧を加え、日本に再軍備をさせました。経済的にも日本を建て直すためにアイゼンハワー大統領は日本に原子力エネルギーの平和利用を勧めました。アメリカの原子力技術を売りつけることもでき一石二鳥というわけです。これに飛びついたのが中曽根康弘(のち首相)です。
中曽根康弘元首相といえば、最近「脱原発」をうたっていますが、原発推進派の筆頭だったのです。昭和29年(1954年)に原子力平和利用調査費2億3500万を衆議院で通しました。この予算額はウラン235にかけたものです。この中曽根元首相とタッグを組んだのは読売新聞の社主だった正力松太郎です。彼は昭和30年(1955年)「原子力による産業革命」を公約に衆議院議員に立候補し、当選を果たし、翌年には科学技術庁長官になっています。そして日本はIAEA(国際原子力機関)への加入を果たしました。
昭和32年(1957年)、日本原子力研究所東海研究所の設置が実現の運びとなり、日本最初の原子炉であるIRR-1が初臨界に成功し、昭和38年(1963年)に実験炉JPDRが初発電しています。昭和41年(1966年)、イギリス製の発電炉を発注し、日本初の商用原子力発電所(東海発電所)が建設されることになりました。
こうして正力松太郎は「原子力の父」と呼ばれるようになりましたが、彼は海外プラントを重視しすぎて国産技術の開発を怠っていました。この理由は近年、アメリカの公文書公開によってわかりました。正力はCIAの協力者だったのです。CIAに協力し、読売新聞と日本テレビを使って親米世論を作り、原発を導入してアメリカの利益に貢献していたわけです。
アメリカの手先になって・・・などというと悪い印象を持つかもしれませんが、何事も両面あります。「東洋の奇跡」と言われる日本の高度経済成長を支えたのは原発によるものが大きいのです。現在、豊かな生活ができ、世界に誇る経済大国ニッポンとなったのは原発が大きく寄与しています。経済発展と人間の寿命はほぼ比例します。ひとりあたりのGDPが3万ドル以上の国は平均寿命80歳を超えます(H21年統計)。平均寿命が短いワースト10の国は700ドル~4300ドルの国です。つまり原発は危険といいますが、実際には日本人の命を守ってきたということです。
こうした日米の発展に脅威を持つのは、もちろん旧ソ連でした。反共の砦となっている日本が原発技術を転用して、核兵器を製造し、核武装するのを最も恐れていました。また、マルクス主義の信仰にもとづいて資本主義は打倒しなければなりませんから、ソ連は日本国内の「協力者」を使って日本経済の基盤を支えている原発の反対運動をさせたのです。中曽根元首相や正力松太郎がアメリカの「協力者」となって動いていたのと同様に日本共産党や日本社会党はソ連の「協力者」となって動いていたわけです。つまり「反原発運動」というのは冷戦構造の中で作られたものでした。
もう、ソ連は解体したから、今の「脱原発」運動は別物でしょう、と思う人がいるかもしれません。最近、脱原発デモが何度か行われており、マスコミは「脱原発デモはネットを通じた呼びかけによって一般市民が集まったもの」を強調していました。そういう人たちもいたのも確かでしょう。しかし、これも実は労組系団体がわんさかいたのです。マスコミはこのことは絶対に報じようとしません。マスコミ内に赤いイデオロギーがあるからです。
ソ連はもう消滅したのに、一体これらの団体は誰の「協力者」なのか?それは日本経済が弱体化し、原発技術の核兵器への転用を阻止して利益を得る国です。そうあの国です。「協力者」には意識的(ウィッティング)と無意識的(アン・ウィッティング)がいます。多くは後者だと思われます。それと思想的なものはマルクス主義を根っことするポスト・コロニアリズム(反転・植民地主義)に変容しています。この思想は日本経済の弱体化、日本からの収奪、革命による日本人隷属化を正当なものとしており、その勢力は決して侮れなくなってきているのも注目すべきことでありましょう。
参考文献
海竜者「なぜドイツは脱原発、世界は増原発なのか。迷走する日本の原発の謎」クライン孝子(著)
新潮新書「『反原発』の不都合な真実」藤沢数希(著)
日新報道「脱原発のウソと犯罪」中川八洋(著)
添付画像
日本初の商業用黒鉛炉かつ商業用原子力発電所「東海発電所」Auth:KEI(CC)
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<7月29日の脱原発デモの画像>
九条の会
芸大教組
三里塚芝山連合空港反対同盟
芝工大全学闘&明大全共闘
土建一般労働組合足立支部
東京土地北支部&東京土地江東支部
日大全共闘
郵政非正規ユニオン&電通労組
郵政労働者ユニオン
緑の党
これも労組あれも労組
写真はCoffee氏のブログより許可を得て掲載 「正しい歴史認識、国益重視の外交、核武装の実現」
http://deliciousicecoffee.blog28.fc2.com/blog-entry-4739.html
昭和20年(1945年)8月、日本敗戦。この後、アメリカは日本を単独占領し、日本が再びアメリカの脅威とならないように武装解除といった直接的なものから検閲、焚書、東京裁判、神道指令、公職追放、憲法、財閥解体、農地改革といった政策で日本弱体化をはかりました。しかし、共産主義の脅威に気づいたアメリカは日本を反共の砦にすることにし、共産主義者に弾圧を加え、日本に再軍備をさせました。経済的にも日本を建て直すためにアイゼンハワー大統領は日本に原子力エネルギーの平和利用を勧めました。アメリカの原子力技術を売りつけることもでき一石二鳥というわけです。これに飛びついたのが中曽根康弘(のち首相)です。
中曽根康弘元首相といえば、最近「脱原発」をうたっていますが、原発推進派の筆頭だったのです。昭和29年(1954年)に原子力平和利用調査費2億3500万を衆議院で通しました。この予算額はウラン235にかけたものです。この中曽根元首相とタッグを組んだのは読売新聞の社主だった正力松太郎です。彼は昭和30年(1955年)「原子力による産業革命」を公約に衆議院議員に立候補し、当選を果たし、翌年には科学技術庁長官になっています。そして日本はIAEA(国際原子力機関)への加入を果たしました。
昭和32年(1957年)、日本原子力研究所東海研究所の設置が実現の運びとなり、日本最初の原子炉であるIRR-1が初臨界に成功し、昭和38年(1963年)に実験炉JPDRが初発電しています。昭和41年(1966年)、イギリス製の発電炉を発注し、日本初の商用原子力発電所(東海発電所)が建設されることになりました。
こうして正力松太郎は「原子力の父」と呼ばれるようになりましたが、彼は海外プラントを重視しすぎて国産技術の開発を怠っていました。この理由は近年、アメリカの公文書公開によってわかりました。正力はCIAの協力者だったのです。CIAに協力し、読売新聞と日本テレビを使って親米世論を作り、原発を導入してアメリカの利益に貢献していたわけです。
アメリカの手先になって・・・などというと悪い印象を持つかもしれませんが、何事も両面あります。「東洋の奇跡」と言われる日本の高度経済成長を支えたのは原発によるものが大きいのです。現在、豊かな生活ができ、世界に誇る経済大国ニッポンとなったのは原発が大きく寄与しています。経済発展と人間の寿命はほぼ比例します。ひとりあたりのGDPが3万ドル以上の国は平均寿命80歳を超えます(H21年統計)。平均寿命が短いワースト10の国は700ドル~4300ドルの国です。つまり原発は危険といいますが、実際には日本人の命を守ってきたということです。
こうした日米の発展に脅威を持つのは、もちろん旧ソ連でした。反共の砦となっている日本が原発技術を転用して、核兵器を製造し、核武装するのを最も恐れていました。また、マルクス主義の信仰にもとづいて資本主義は打倒しなければなりませんから、ソ連は日本国内の「協力者」を使って日本経済の基盤を支えている原発の反対運動をさせたのです。中曽根元首相や正力松太郎がアメリカの「協力者」となって動いていたのと同様に日本共産党や日本社会党はソ連の「協力者」となって動いていたわけです。つまり「反原発運動」というのは冷戦構造の中で作られたものでした。
もう、ソ連は解体したから、今の「脱原発」運動は別物でしょう、と思う人がいるかもしれません。最近、脱原発デモが何度か行われており、マスコミは「脱原発デモはネットを通じた呼びかけによって一般市民が集まったもの」を強調していました。そういう人たちもいたのも確かでしょう。しかし、これも実は労組系団体がわんさかいたのです。マスコミはこのことは絶対に報じようとしません。マスコミ内に赤いイデオロギーがあるからです。
ソ連はもう消滅したのに、一体これらの団体は誰の「協力者」なのか?それは日本経済が弱体化し、原発技術の核兵器への転用を阻止して利益を得る国です。そうあの国です。「協力者」には意識的(ウィッティング)と無意識的(アン・ウィッティング)がいます。多くは後者だと思われます。それと思想的なものはマルクス主義を根っことするポスト・コロニアリズム(反転・植民地主義)に変容しています。この思想は日本経済の弱体化、日本からの収奪、革命による日本人隷属化を正当なものとしており、その勢力は決して侮れなくなってきているのも注目すべきことでありましょう。
参考文献
海竜者「なぜドイツは脱原発、世界は増原発なのか。迷走する日本の原発の謎」クライン孝子(著)
新潮新書「『反原発』の不都合な真実」藤沢数希(著)
日新報道「脱原発のウソと犯罪」中川八洋(著)
添付画像
日本初の商業用黒鉛炉かつ商業用原子力発電所「東海発電所」Auth:KEI(CC)
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九条の会
芸大教組
三里塚芝山連合空港反対同盟
芝工大全学闘&明大全共闘
土建一般労働組合足立支部
東京土地北支部&東京土地江東支部
日大全共闘
郵政非正規ユニオン&電通労組
郵政労働者ユニオン
緑の党
これも労組あれも労組
写真はCoffee氏のブログより許可を得て掲載 「正しい歴史認識、国益重視の外交、核武装の実現」
http://deliciousicecoffee.blog28.fc2.com/blog-entry-4739.html