今年も中高生の熱い議論をジャッジできるかと思うと、今から非常に楽しみです。
今回は、一般観戦者(選手のご家族、ディベートに関心のある中高生、学生、社会人など)の方々向けに観戦の楽しみ方をつらつら書いてみたいと思います。
※10倍~は誇張表現で書きすぎだなあと思っていますが、せっかくのキャッチーなフレーズなので使ってみました。(今時の方には元ネタがわからないかもしれません…)生暖かくスルーしていただければ幸いです。
①試合を楽しむ
初見の方もそれなりにいらっしゃると思います。ディベートの試合は中学が60分程度、高校が70分程度ですので、その間ずっと集中して観戦するのは難しいと思います。では、試合のどこをみれば楽しめるか?
それはズバリ反駁パートだと、私は考えています。立論パートは、全国出場校レベルだと、どこも練習してきているので、聞き取るだけでも大変だと思います。質疑パートは、その後の反駁へのつなぎや選手のレベルが見えてきて面白いのですが、通好みというか、観戦ビギナー向きとは言えないと思います。
そこで、反駁パートです。
第一反駁は肯定否定とも、一気に勝負が決まる可能性がある重要なパートです。主要な議論に加えて、相手が第二反駁で伸ばしてこないよう議論を取捨選択して反駁することが求められます。アカデミックディベートのスタイルがよくわかるパートではないかと思います。
第二反駁は、議論を整理して自分たちに有利に議論を手繰り寄せることが求められるパートです。まとめが求められる性質上、弁舌のたつ政治家のような雄弁なスピーチをする選手が見られます。私は第二反駁好きなので、全国で第二反駁がうまい選手を見つけると、ゾクゾクしてきてしまいます笑
反駁パートは、選手のスピーチの個性が出やすいパートだと私は考えています。お気に入りの選手を見つけて観戦ツアー並みに見学するのも一興だと思います。
②選手の姿を楽しむ
楽しむというと、不謹慎な語感がありますが、ご覧いただきたいのは、ズバリ試合開始前~試合終了後までの選手の姿です。
特にスピーチ以外の時間、試合前や講評で判定が出る直前の緊張感は、釣られて、こちらも緊張してきてしまうほどです。一度きりの青春を生きる真剣な生徒の姿をみて、日頃の自分のゆるい態度を見直さねばと思うことが度々あるほどです苦笑
③対戦カードを楽しむ
最後に、見学する試合の選び方です。
私は、初見であれば、基本的には地区予選上位校の試合をお勧めします。噛み合った議論が期待できるからです。伝統校や強豪校がいる割合も高く、ネームバリュー的な楽しみ方もできますし、新規高であれば、それはそれで新しいスタイルに期待が持てます。特に地区一位になる学校は、一位になるだけの理由(すごい一反がいる、中学からの経験者揃いなど)がありますから、見応えがある試合を期待できることでしょう。
また、地域から選ぶのもお勧めです。地域毎にディベートのスタイルがあるように感じるからです。スピーチ重視、立証重視など、なんとなくですが、ディベート甲子園でジャッジをしていると、地域色のようなものがみえてきて、とても興味深いと思います。ぜひ比べてみてはいかがでしょうか?(それ以上に学校毎のカラーがあるような気もしますが、それはそれで楽しめるということで笑)
あとは、ぜひご覧いただきたいのは、決勝トーナメントです。特に準決勝や準々決勝は、ディベートのレベルでいえば、決勝以上の試合がみられるというのがディベート業界では常識化?しています。
以上、独断と偏見で随分と書いてきてしまいましたが、観戦のご一助になればディベート普及者としては嬉しい限りです。