慢性頭痛の整体治療
患者Mさん=33才-女性-主婦/検査技師の症例
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① Mさんの病歴・・・
患者Mさんは、6年生の時、自転車で走行中に右側面から来た自動車にぶつけられて転倒する交通事故にあっているそうです。その際、左頭頂骨後方から後頭骨にかけて陥没し、その開頭手術を受けたそうです。手術は成功し、その後特段の後遺障害も残らず元気でいたそうです。しかしいつの頃からか、交通事故時の受傷部である左後側頭部に慢性的な頭痛が常時生じる様になったそうです。交通事故の後遺障害と考えられますが、その観点から各病院や鍼灸院・接骨院あるいはオステオパシー治療院などを受診されてきたそうですが、ほとんど改善せず頭痛は毎日あり、頭痛の増強時には鎮痛剤の服用で今まで我慢してきたそうです。今回、「慢性腰痛・他」の治療と共に合わせて本件も整体治療する事になりました。
② Mさんの診察
【慢性頭痛の診察所見】
・頭痛の性質は握りこぶし大の石が常時頭の上に重く乗っかっているような鈍痛だそうです。
・天気の悪い日に頭痛は増強するそうです。その際、通常の頭痛薬では効果が無いこともしばしばだそうです。また、体調の変化により、頭痛が増強することもあるそうです。
・吐き気やめまいは無いそうですが、時折立ちくらみがあるそうです。
・Mさんの身長と体重は160cm/52kgで、ほぼ標準的な体型でしたが、頭顔面が丸顔で浮腫んでいる感がありました。またMさん自身も、顔のむくみについて気にしているようでした。両眼球は正中にあり、瞳孔の左右差はありませんでした。
・頸部聴診上、血管雑音はありませんでした。
・頭頸部触診上、左後側頭部に陥凹が認められましたが、圧痛はありませんでした。頸部の筋肉群が全般的に腫脹・緊張して著明な圧痛があり、特に左頸部で顕著でした。気管は正中にあり、リンパ節腫脹や甲状腺腫脹はありませんでした。
【慢性腰痛の診察所見】
・血液検査では家族性の脂質異常症が指摘されていますが、それ程大したことではなく、血糖値などにも問題は無いそうです。血圧は100/75mmHgだそうです。
・月経周期は3か月前後だそうですが、挙児希望なので婦人科にてホルモン療法を受けているので、現在は月経が毎月あるそうです。
・生理痛は無いそうですが、月経時に下腹部が膨隆するそうです。また、排卵痛があるそうです。
・食欲は普通で、便は毎日あるそうです。
・職場の環境は、椅子に座って机の上を前かがみになった姿勢で検査をされているそうです。
・腹部聴診上、血管雑音はありませんでした。また微弱なグル音が聴取できました。
・腹部触診上、左右の恥骨結節の上方に緊張と圧痛がありました。
・SLRテストやトーマステストは陰性でした。ナフツイガーテストは左で陽性でした。
・下肢の神経学テスト、MMTで異常はありませんでした。
➂ 治療目標と整体治療
⑴ 頭顔面の静脈還流を回復・促進する
⑵ 左頭頂骨と後頭骨周囲の圧迫・硬直と縫合を解放する
⑶ 頸部の筋肉群の腫脹・緊張を解消する(☚小6時の交通事故のむち打ち症的後遺症の可能性)
・静脈還流促進テクニック
・翼突筋静脈叢解放テクニック
・頭蓋仙骨療法
・頸部筋肉群の解放テクニック
④ 経過と結果・・・
・初診治療後、「あっ、顔が逆三角形になって小顔になっている!!」と驚かれていました。改めて子供から思春期頃の顔について問診するとMさんは「小中高は逆三角形でもっと小顔でした」と仰っていました。
・2診目、3診目までは日によって頭痛が生じる時もあったそうですが、頭痛があっても今までの半分以下まで軽減していたそうです。
・4診目来院時、「今週は一度も頭痛がありませんでした。」と仰っていました。
・5診目からMさんの別の愁訴(排卵痛など)が改善する12診目まで、頭痛は1度だけあっただけで、この期間はゼロの状態でしたので、本件を含む全ての治療を終了し、これで様子をみて頂く事にしました。
⑤ 今回の症例の概説、、、
・今回のMさんの頭痛の原因について、その状況から6年生の時の交通事故の後遺障害の可能性が高いことは誰の目にも明らかである、と思われました。にもかかわらず、同部位に対して様々な治療を受けてこられたのにほとんど改善しなかったのは、ある意味不思議な事と思われました。前医でどの様な治療をされてきたのかよく分かりませんが、ひょっとしたら、後遺障害以外にも何か原因があるのか、、、と思われました。
・そこでヒントとなるのが「天気の悪い日に頭痛は増強する」といった回答でした。この様な回答の場合、その頭痛増強要因として大気圧の影響が第一に考えられます。すなわち、大気圧のチョッとした変動、この場合は大気圧の減少=低気圧=ですが、それにより(視認できませんが)身体は膨張します。当然Mさんの頭蓋骨「左頭頂骨と後頭骨(ひょっとしたら左側頭骨も)」も外方に向かって膨張します。この際、これらの頭蓋骨の縫合部分に事故あるいは手術の後遺症的緊張が残存していると同部の知覚神経の閾値が低下し、易刺激性(敏感)になります。ですから同縫合部のチョットした刺激に対してもその知覚神経が刺激され、それが頭痛の要因になっていたのでは、と推測されます。
・さらに、小6時の事故時、おそらくMさんの頸部に対していわゆる「むち打ち症」的な負荷が加わっている可能性は極めて高く、それが充分に治療されていたかどうかは不明ですので、そのむち打ち症的後遺障害が頸部の筋肉群に20年以上たった今でも残存している可能性もまた否定できません(☚子供時代は逆三角の小顔、頸部の筋肉群が全般的に腫脹・緊張して著明な圧痛があり、特に左頸部で顕著)。この事が、Mさんの慢性頭痛の相対的要因になっている可能性があります。
・それは、この頸部の筋肉群の腫脹・緊張により内頚静脈等が圧迫され、Mさんの頭顔面からの静脈還流障害が生じている可能性があり、これが左後側頭部下面の静脈叢、板間静脈叢あるいは導出静脈を通じて頭皮静脈のうっ血を起こし、左後側頭部周囲の縫合の緊張・圧迫促進因子となって、頭痛の慢性持続要因になっているのかもしれません。
・この様な仮説から、上記③「治療目標と整体治療」に掲げる施術をしたわけです。結果的にかなり早期に頭痛が解消し、その後Mさんの全ての愁訴の治療が終了する2か月間にわたり頭痛は解消していたので、概ねこの仮説で妥当であったのでは、と思われます。
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