ろくに勉強もしないで、1アマの国家試験を受験しようなどと、真剣に勉強してきた皆さんには失礼千万でしたが、8月18日は、いそいそと電車で大井町まで出て、そこから地下を走るりんかい線に乗り換えて「国際展示場前」駅に向かう。
 
国際展示場前の駅はイベントがあるようで、人波が続いていた。地下から表に出るとドピーカンで、日差しがまぶしい。ビル風なのか、単なる風なのか、女性の鮮やかな日傘が大きく揺れていた。
 
東郷平八郎大将ではないが、いざ決戦!・・・という気持ちが高まってきました。・・・と悦に浸っていたら、灰皿のおいてある喫煙コーナーを見つけて、ドッカリと腰を下ろして、まずは一服。
 

 
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東京ファッションタウンのビルは、モノレールのゆりかもめからは近いようだが、りんかい線からは少し距離があるようだ。数軒ビルをかわして道路を渡り、約10分程度でビルにたどり着く。
 
晴海の日本無線協会のビルとは、比べるべくもないが、オシャレでゆったりとした作りだ。9時30分からの試験開始で、9階までエレベータで試験会場を覗きに行ったが、会場の鍵は締まっている。
 
そういえば、日本無線協会のビルでは、「受験者はエレベータを使うな」などと書いてあった。そう云うことを言われると気持ちが萎縮するが、こちらは展望エレベータに乗り放題!・・・何か気分も晴れ晴れする。
 
試験開始まで1時間以上あるので辺りを散策して、オープンな喫煙場所も確認、日曜日なのにロビー・フロアの飲食店が開店準備をしている、これで昼食の心配もなし。
 
吹き抜け空間に点在するガーデンチェアとテーブルに座り、おもむろにタブレット端末を取り出す。20分程度、イヤホンで「ピンポン」と「ブー」を聞きながら、目標の定まらない復習する。スタバで買ったコーヒーを片手に、喫煙スペースで最後の一服をしてから、試験会場に入る。
 

 
細長いデスクに二人掛けで、隣人は学生さんのようで参考書を出す素振りもない。その一方で、寸暇を惜しんで参考書を捲って、試験官に「しまいなさい」と注意を受けている人もいました。
 
試験が始まってから、シマッタと気付いたことがある。当局は、学校の試験などでもマークシート方式の経験が全くない。国勢調査でマークシートに記入するぐらいで、雌雄を決する戦場でマークシートの塗りつぶし方が解らないのだ。
 
慌てて、試験官を呼び寄せて、記入方法を確認する恥ずかしさ・・・イッペンにテンションが下がってしまった。
 
そんな訳で、午前中は9時半から12時までの2.5時間で法規の試験だった。確か1時間を過ぎると退出可となっていたた。隣人の学生さん風の青年は、時間と同時に退出していった。ヤッパリ若い奴は回転がいいな・・・と思いながら、当局は数少ない記憶にあった回答を間違えてはならず・・・と、何度もクドクド確かめていた。
 
当局が退出する頃には、丁度半数の人がいなくなっていました。
 

 
11時ごろに喫煙コーナーで一服して、バラエティー溢れるレストラン街のなから、カロリー計算の可能なうどん屋を選んで昼食をとる。
 
13時から、最大苦手の無線工学が始まり、冒頭の5問中4問が公式を使った計算問題だった。これは、初手からあきらめて、2ページ目から記憶の糸をたどりながら、1問ずつ回答を進める。
 
幸いなことに公式を選ぶ問題で、直前に見た残像が鮮やかに残っていた問題があった。シメシメと思いつつ、タブレット端末に感謝、感謝。ややこしい公式を選ぶ問題では、もう一問、タブレット端末に救われた。
 
一通り回答してから、公式を使った計算問題に戻り、全6問中でわかったのが1問だけ・・・まぐれ当りもあるので、あとは鉛筆を転がし、雰囲気だけで選んでおくことにした。
 

 
例によって、隣人は退出時間を待ちきれない様子で、早々に帰って行った。当局は法規と同じように、折角拾った回答を間違えていないか、何度もチェックしてから退出した。
 
受験勉強そっちのけで、然したるプレッシャーもなかったはずだが、試験を終えると辺りが別世界のように開け、ビル風や午後の日差しも心地よく、足取りも軽やかだった。
 
 
 
 
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