日本ファミリーオフィス協会 -48ページ目

宮城沖地震が起きると思い出す同級生ー今村文彦東北大教授

今日の地震はすごかった。というか、私がその時にビルの50階にいたため、ひどい目にあったのだ。ついに東海大地震が来たかと思った。しかし、震度5だった。本当の東海大地震が来たら、これはとんでもないだろう。しかし、震源地は東海ではなく、宮城沖だった。地震多発地帯だ。


私の高校の同級生で東北大工学部に行って地震の研究をしている男がいる。今村文彦君といって、今は東北大工学部教授だ。10年ほど前に宮城沖地震が頻発していたときに、よくテレビに出て解説していた。高校の時はずいぶんドモル男がいるものだと思ったが、今は流暢な日本語を話している。訓練したのだろう。


それにしても、こんなのが頻発したらかなわない。高いところにいたら、震度5でも「この世の終わり」のように皆絶叫するものだ。私の場合、高層ビルは震度7くらいだったら全然大丈夫という、マンション管理士としての知識があったので、平然とパソコンを見ていた。これも異常だ。


本当に、免震構造になっているとグラグラ揺れが止まらないものだ。これは初体験だった。今回は震度5なのでこんなもので済んだが、本当に東海大地震が来たら東京はクライストチャーチどころではないだろう。今後10年以内に6,7割くらいの可能性で東京にも大地震がくるようなので、用心しなくてはいけない。


それとともに、都心の帰宅難民も相当な数だ。たまたま今日は自転車で移動したので、難民化は避けられたが、練馬まで歩いて帰るとかいう人もいた。深夜に帰っても家はぐしゃぐしゃだろう。明日あさってが土日というのが唯一の救いだ。こんなに東京は地震に弱かったのかと再認識したところだ。

「ラーメン二郎」の躍進に驚きー30年前のラーメン屋のおやじがカリスマに

最近もラーメンブームが続いているようで、書店にいくとラーメン本がたくさんある。その中でも「二郎」について書いた本が何冊かあった。私も大学一年のときに三田の「二郎」に行って以来、4年間で何十回も行った。当時はラーメンは学生のもので、特に二郎は店もきたなかったので男しかいなかった。


ここのおやじは山田さんという普通の太ったおじさんだが、よく苦労話をしていた。個人的には話をしたこともないので、一方的に聞くだけだったが、体育会の人間はこのおやじとよく話をしていた。卒業後も何度か行ったが、一番驚いたのは若林君というよく二郎で見かけた男が、店員になっていたことだ。


後に新聞でみたが、この人は農協に就職したものの「二郎」が忘れられずにおやじのところで修行をし、中目黒で独立した。私も会社帰りに行ってみたが、夜9時くらいでも並んでいた。本当に歳をとった若林氏が店長をしていて、私の顔を見た瞬間に「見たことがある男だ」という顔をしたのだ。


今では二郎が大きなチェーン店になっている。ものの本によると、やはり若林の中目黒店が一番三田店に近い味だそうだ。それにしてもあの行列は異常だ。好きな人にはたまらない味だが、嫌いな人は相当嫌いだ。


山田さんは今やラーメン界のカリスマになっているが、当時からいろいろなウワサがあった。昔はラーメンの屋台を引いていて売れないラーメン屋だったとか、かなり儲かっていてベンツで三田まで来るとか、どれも真偽のほどは分からない。それでも、ラーメン屋のおやじがこれほど社会現象になるとは、世の中どう変わるか誰にも分からない。



寄付で枠を確保したと思ったら、そうではなかった例ー日米の文化の違いによるギャップ

私がアメリカに留学した1990年は日本はバブルの真っ只中。企業も役所もこぞって職場派遣の留学を出していたときだ。日本人のほとんどはアメリカの大学事情を知らないので、アメリカのトップ大学がハーバードで2番目がエールで3番目がプリンストンというふうに思っている人も多い。事実はトップ3に差はないのだが。


そこで日本企業はハーバードにいかに社員を留学させるかを考えた。大企業は優秀な社員がいるが、なかなかまともに受けても受からない。当時絶好調だった金融機関は「寄付」をして、その見返りに社員を入れてもらおうと考えた。これができるのは主にビジネススクールだ。


私がいるときに日本人の間で話題になった話しがある。ある日本の金融機関が数億単位でハーバードに寄付をして、「これで一人確保」と思ったらしかった。しかし、優秀な社員が受けたが落とされたそうだ。そこでこの金融機関は大学に文句を言ったが、大学側は単なる寄付だと思ったようだ。この辺りは日本人らしい詰めの甘さだ。


これだけ寄付するから社員を一人入れてくれ、と頼むなら分かるが、「以心伝心」を期待したようだ。しかし、これはアメリカ人には通用しない。その点、韓国人などは分かっていて、いくら寄付したら入れてくれるのか、と直接きくらしい。そういわれると大学側もなかなか難しくなるが、だいたい断っているようだ。


これに似た話は外交でもある。元沖縄総領事の話もどこかで曲がってはいないか、疑問だ。国際化時代には日本人特有の「言わないでも分かってくれるだろう」はもう通用しないのだ。

日米ともに大学の合格発表シーズンー昔のアメリカ大学院事情

日本では大学入試で変な問題が起きたが、日米ともに大学合格発表シーズンだ。アメリカの場合は受験番号が発表されるのではなく、結果は封書でくる。これがイヤなところだが、合格の場合は手続き書類が一緒に入っているので大きな封筒でくる。不合格の場合は紙一枚なので、小さな封筒だ。


日本にいるとなかなか情報はないものだが、現地にいるといろいろなことが分かる。一つの例として、私が留学2年目に行ったハーバードの東アジア科の合格事情を話そう。ここは定員30名で、外人は10%なので3人だけだ。これだけでも大変だとは思うが実はもっと大変なのだ。なぜかというと「枠」があるのだ。


アメリカに留学した人ならだいたい知ってるが、バブルのころ日本企業がアメリカの有名大学ビジネススクールにかなりの寄付をして、一人社員の枠を確保することが行われていた。今ではまったく夢のような話だが、ハーバードでもあった。もっとも、そういう枠のある企業からきた人も、厳しい社内選抜に勝ち抜いているので相当優秀ではある。


ハーバード東アジア科の場合は別の意味の「枠」があった。それは3人のうち、二人分が日本の外務省と中国の国務省なのだ。これらは寄付ではなく、昔から優秀な人が派遣されてきたので、自然に「枠」ができたのだ。確かに外務省もトップで入った人が来ていたし、中国国務省も北京大出身の、鉄人のような体と頭脳をもった天才がきていた。


とはいうものの、「その他」の外人は「1名」をめぐって争うことになる。これはきつい。だいたい中国、韓国、台湾、シンガポール、日本から30名くらい受けて合格は一人だ。私は本当に偶然に受かった。そもそも30倍でそれなりの人間が受けているのだから、運がよくないと絶望的だろう。


しかし、その全ての事情を知ったのは学期が始まってからだった。外人3名採るのに30人くらいが受けるとは聞いていたが(単純10倍)、実は30倍だったとは驚いたものだ。入試は運も大きく左右するのはどこの国でも同じだ。



ファミリーオフィスはアメーバ組織ーその時々のニーズが高いことに機動的に対応できる

ファミリーオフィスというものは、何とも捉えどころのない組織だ。従来型の仕事は「これをやる」という明確なものがあるのだが(これを私は「縦割り系の仕事」と呼んでいる)、ファミリーオフィスは超富裕層のニーズのあることは何でもやるというものなので、「横割り系の仕事」だ。


しかし、この横割りの仕事というのが今まで日本でなかったので、何とも日本人には理解が難しいのだ。欧米で発達してきたのも分かる。それでも、日本社会を縦割りから横割りにする必要性は役人の世界だけでなく、すべての世界で共通してあるので、私は「一石を投じる」ことを目標にファミリーオフィス業務をしている。


横割りであればこそ、何でもするわけだが、その時代時代で力点を置く分野が変わってくることは当然だ。私は昨年までは、お客様には子弟教育のニーズが高かったのでそこをメインにやってきたが、今年からは「ファミリービジネスの家族の問題のコンサル」を中心にやっていこうと思う。お客様のニーズの本質がどうやらそのあたりにあることが分かってきたからだ。


旧来型の仕事だと、業務内容が縦割りで決められているので、顧客ニーズが変化してもそれに敏速には対応できてこなかった。ところがファミリーオフィスは、そもそも業務範囲が決められていないため、ニーズには敏速に対応できる(しなければいけない)。だからこそ、私はファミリーオフィスは「アメーバ組織」と言っている。


そういう機動的に対応できるファミリーオフィスの協会であれば、テーマも機動的に対処しなければならない。だからこそ、今年のテーマは「ファミリービジネス」にしているのだ。そのために組織も変えていかねばいけない。理事の組み換えを考えているのもそのためだ。


ファミリーオフィスの利点を活かし、必要が出てくれば今後もどんどん新しいテーマに取り組みたい。



日本でも世界でも会社の8割以上が「ファミリービジネス」-でも誤解も非常に多い

最近では欧米のビジネススクールで「ファミリービジネス」の研究が盛んになってきた。日本ではまだまだなものの、今後間違いなくこの分野は注目を浴びてくるだろう。その根拠は何と言っても日本の会社の9割以上がファミリービジネスだからだ。世界的にも8割以上がファミリービジネスだという。こんなに身近なものなのに、今まで研究が進んでこなかったのは、その「印象」の悪さにある。


私も、ファミリーオフィスを始める前は、ファミリービジネス(同族企業)というと、社長一族だけがおいしい汁を吸っていて、従業員を安い賃金でこきつかっている、と思っていた。しかし、実際にファミリービジネスの方々をお客様にして、深いところまでいろいろと付き合っていると、「これは普通ではできないな、苦労が多いな」と分かってきた。


でもこの状況は欧米でも同じだったらしく、なぜ「ファミリービジネス」が注目を集めているかというと、その経営実績のよさにある。直感的には、同族だといろいろと問題が起きて、実際には儲からないだろうとか思うのだが、実態はその逆なのだ。当然、経営学者はこの辺の研究を始める。


まだまだ日本でも研究は緒についたばかりだし、この分野の本当の専門家もほとんどいない。ファミリーオフィスを経営するものとしては、お隣の分野でしかも密接な関係にあるファミリービジネスを自ら研究し、日本でも盛り上げていこうと考えている。そのため、当「日本ファミリーオフィス協会」でも本年よりファミリービジネスの専門家にも理事に入ってもらって、研究を進めていくことにしている。

大学入試の不正はなぜ起こるのかー日本の大学は入学=卒業であることが問題

新しいタイプの入試カンニングが世間を騒がしている。この犯人の意図は明確ではないが、日本では「入試の不正」が多い。これは日本の大学が入学=卒業であることが最大の問題だろう。昔、私大で不正入試がよくあったが、これはどんな人間でも入れば卒業できる日本の大学でこそ起こる問題だ。


アメリカの大学に入って驚いたのは、日本では評価のうち、ABCは単位になるので全部Cでも卒業はできるのだが、アメリカは「評価の平均がB以上」という進級基準がある。これは特に日本人のような留学生には厳しい。この基準に満たないで放校になるのはアメリカ人でも相当いる。だから不正入試をする人の数も少ない。


そもそも日本の大学教育が批判されて久しい。旧文部省には本気で解決する気力もないと思われる。官僚は前例主義で全て進むのでいつまでも同じことが繰り返されることになる。


しかし、教育まで前例で考えられたら、これは大変だ。未来を予測して計画を建てねばならない。これには公務員や役所では無理だ。だから国立大学の改革は遅々として進まない。他方、私立大学はどうかというと、それぞれの学長は努力しているのだろうが、改革までは遠い道のりだ。


アメリカ式の面接をして合否を決めるのもオーソドックスだが、面接官の質も高めないと逆にいい人材を取る事は難しくなるだろう。その点、日本の記憶重視の試験では必要のないことまで覚えなければならず、社会に出て必要なことだろうかという疑問は確かに起きる。でも、それでも入試の不正は話にもならない犯罪だ。


早く日本でも大学がレジャーランドではなく、真剣な学問の場にしなくてはいけない。大学の国際評価も頻繁に行われてきた今日、日本の大学改革も待ったなしだ。

宇都宮で意外な史実を発見ー長篠城の奥平氏は宇都宮に栄転していた

先日、宇都宮に出張で行った帰りに、大谷石で有名な大谷の石仏を見てきた。そこの解説によると徳川家康の長女の亀姫がこの石仏の復興をしたというのだ。宇都宮と亀姫?と思ったのだが、すぐに亀姫の夫である奥平貞昌(信昌)が確か、長篠の合戦の功により、最後は宇都宮10万石を拝領したことを思い出した。


長篠の合戦は誰でもしっているが、これは鉄砲の三段うちとか、信長の戦略だけがクローズアップされている。しかし、そもそもこれは長篠城の攻防戦から始まった戦いだ。城主の奥平貞昌は当時20代前半だったが、彼が武田の攻撃を必死に凌いだから合戦になったとも言える。しかし、この人にその後歴史のスポットが当たったことはない。


信長は奥平貞昌の働きを高く評価し、戦後、自分の「信」の一字を与えた。奥平信昌になったのだ。実は、家康は武田信玄が死んだ後にその長女、亀姫を長篠城周辺の奥平一族を見方に引き入れるため奥平貞昌に嫁がせたのだ。貞昌と亀姫は長篠城を必死に守り、何とか織田・徳川連合軍が来るまで持ちこたえた。ある意味、信長よりも大変な功績があるかもしれない。


これだけの活躍をしながら、その後の合戦には名前が出てこない。小牧・長久手や関が原などに参戦しているはずだが、家康の長女の夫、あるいは長篠の合戦の功労者にしては意外な感じもある。20代前半の長篠の合戦のときが人生の絶頂期にあった武将かもしれない。亀姫には不満ななかったのだろうか、、、とか何とか考えると、大谷の石仏もまた違って見えるものだ。




中嶋嶺雄教授の国際教養大学が就職で実績を上げているー昨日のテレビで紹介

20数年前の学生時代に、私は「中国経済」という今では当たり前だが当時は「相当変わっている」ことをゼミで専攻していた。この時代には、今では信じられないことだが、高名な学者までが「中国は経済も共産主義に戻る」などと言っていたのだ。そんな中で中嶋嶺雄教授は「もうこの流れは戻らない」と明確に経済の資本主義路線が続くことを喝破されていた。私が尊敬する学者の一人だ。


先生は私のゼミの指導教授、石川忠雄先生の叙勲パーティには必ず出席されていた。その度にご指導頂いた。その後、先生は東京外語大の学長になられ、現在は秋田の国際教養大学の学長をされている。ここに理想の大学を求め、厳しい授業をされている。昨日、この大学の就職率100%という驚くべき実績が報道されていた。


それも東京の一流企業ばかりだ。企業が欲しがる学生を養成していることの証左だ。学生は必ず1年間は外国の大学で学ばねばいけないという。また授業も欧米なみの少人数で、議論中心のことをやっているようだ。東京の有名大学でも低就職率にあえいでいる今日、秋田の大学でこれだけの実績を上げるとは、まさに中嶋先生の手腕のたまものだろう。


中嶋先生もハーバードで学ばれたことがあり、日本の大学教育に問題意識をお持ちだった。秋田の新設大学から教育に一石を投じた意義は非常に大きいと思う。東京の伝統大学も早く変わって欲しいものだ。それが日本の活性化につながることは間違いないのだから。





ロナウドと長友の共通点ーハングリー精神

サッカーのロナウドが引退を発表した。日本でのワールドカップ決勝でのゴールはまだ記憶に鮮明である。また、日本人でもイタリアのトップクラブのインテルに長友が入団した。これはとんでもない快挙で、あの中田英寿もローマどまりだったので、日本人の歴代トップの選手ということになろう。


ロナウドはブラジルのスラム街出身ということはよく知られているが、長友も母子家庭で明治大のサッカー部には入ったものの、弟を進学されるためプロに入ったという近頃の日本では珍しい経歴だ。「巨人の星」の左門豊作のように、高度経済成長前の日本人にはいくらでもいたパターンだろうが、今では本当に珍しいのではなかろうか。


そういわれると、長友のあの日本人ばなれしたスタミナもわかるような気がする。一試合、一試合が命がけなのだ。現代版、左門豊作といってもいい。こういう状況に追い込まれないと人間は究極の力が出ないということだろうか。


思えば、日本人のハングリー精神のなさが指摘されて久しい。アメリカの大学が日本人を採らずに、中国人や韓国人をとるようになったのも、その「ハングリー精神の有無」が大きい決め手だという。


日本が成長路線から衰退路線に入ろうとしている今、我々に必要なのは長友流のハングリー精神のような気がする。高度成長期の漫画は「巨人の星」に限らず、「あしたのジョー」でも「タイガーマスク」でもこのハングリー精神がテーマだったように思う。既に伊達直人現象が昨年末から現れたが、日本が貧しかったころの初心に戻って考えることも必要な時期になってきた、と個人的には考えている。