思い悩むのは水星ではない

3ハウスにステリウムになっている水星が悪いのか、生きづらそうです…よく思い悩んでいるようです。

「自分はなんでこんなにできないんだ」「何が課題なんだろう」「どうすればいいのだろう」と…

というような投稿があって、何のこっちゃと思ってチャートを見てみたのですが。

水星と海王星がコンジャンクションだからでしょうか？とも書いてありまして。

3ハウスに、海王星と天王星に挟まれた水星。

少し離れて木星。

4ハウスには太陽と火星。

2ハウスに月と冥王星のコンジャンクション。

火星と冥王星はスクエア。

3ハウスだから悩むのでも、水星に海王星がコンジャンクションだから悩むのでもありません。

3ハウスは確かにいろいろと考えて試行錯誤するハウスではありますが、考えるよりも手を動かすとか、行動に出るほうが得意なハウスです。

なのでその理由で悩むのではなく、純粋に2ハウスに月があるから悩むのだろうな、と思います。

「自分は何もできない」というのは月が2ハウスにある人が考えがちなことです。そしてそれに対して悩むし、当座の解決策は思いつくんですよね。でも、それが根本的な解決になるには、人生を長く生きるしかないというか。

なのでこの投稿の方の場合(投稿者のお子さんのようですが)まだ若いということが悩みの根源かもしれないし、そもそもそうやって向上心があるのだからむしろ悩める要素があるのは良いことでは？と思います。

また月冥王星のコンジャンクションを考えると、もしかすると親と比較しているのかなぁとも思います。

比較対象が大人で、自分がまだ若い場合は余計に大人が完璧に見えるので、そこに到達するために一度挫折しやすいかもしれません。これが太陽だと、挫折するというよりは歯を食いしばってでもしがみつくので(そしてそれだけのタフさがあるので)どうにかなりますが、月の場合は一番弱い天体ですから、冥王星に守られる一方で、守られてばかりの自分の弱さに辟易するところがあるかもしれません。

天体のすべてが北半球に集中しているのでそれが原因かも、というようなことも書いてあったのですが、そういうことだけで悩むのではありません。確かに自分のことに集中するようなところもあるかもしれませんが、それ＝悩みではないはずです。

水星が悩みの種のようにも書かれていたのですが、天王星がコンジャンクションしているのに「悩む」というのは少し疑問です。確かに海王星があれば悩みやすいイメージにはなるかもしれませんが、水星自体は悩むというよりは思考がずっと続くというだけのことなので、ただ頭がいいとか、ただ考えることが突拍子もないとか、ただとめどなく考えるとか、そういう方向にしか出ないはずです。悩みは思考ではなく心なので、それをどうするかの解決策は水星で考えますが悩み自体を生み出すのは水星だけではないんですよね。これは海王星が悪く言われていることにも関係していると思いますが、海王星と水星のコンジャンクションは「なんか分かんないけどこうやったらうまく行くんだよね」の種をたくさん受け取るだけというか。

それを行動に移してみて、実際にうまく行ったらそれが再現性があるのかどうかを天王星が検証します。

そういう理由で天王星と水星の関与がある人は頭の回転が速いと言われるのです。

悩みの根源がどこにあるのか、じっくりチャートを眺めてみてください。

その悩みとチャートが違うのなら、それは時期的なものかもしれませんし、もしくは悩みが架空のものなのかもしれません。

悩みたい人というのは一定数いるのです。それは、自分が生きていることを確認するための手っ取り早い方法だからです。

しかしそれ自体を引き起こすのも、本当はいろんなイベントが起きる、ヒリヒリした人生を楽しみたい星なのに、妙に今が安泰だからなのかもしれません。いずれにしても星と違うことをしていれば悩みが生じるものです。

大抵の悩みや、長年持ち続けている概念や先入観というのはチャートに書いてありますから、ぜひ見てみてください。

何度読み直しても、ネイタルチャートには発見があります。

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