インスタでフォローしている漫画家さんがこの小説の漫画を描いていたので、とりあえず読んでみようと購入。

漫画の時点でちょっと、気持ち悪さが出ていたのですが(上手だってことです)なるほど…という、どんどん憂鬱になるような話でした。

 

 

ということで、以下感想文。ただの読書感想文なので興味ない方はスルーで。

 

 

 

 

 

 

12ハウスには何とも言えず近づけないイメージがないだろうか。

大体の生徒さんには「12ハウスが分からない」と言われるし、私も「分かろうとする方が間違いかもね」と返す。

その真意としては「分からないものが12ハウス」なのであって分かろうとする努力をなじっているわけではもちろんないのだが、それは人の心理がいつまでたっても分からずに研究を進められるのと同じことではなかろうか。

 

さて、この「怖いトモダチ」の「トモダチ」とは、友達でも何でもないんである。

絶妙にイラつかせるルミンまたは葵の姿勢は、まさしく12ハウスをつかまれてしまった者から見た姿なのかもしれない。何しろルミンまたは葵には、イラつかせようなどという意図はないのかもしれないのだ。しかしそのようにしか仕向けられない人というのは一定数いる。これが年齢の問題でもない。

 

小説の中では結局、これこそがパーソナリティ障害である、と答えが出る。

要するに愛着心が執着になって、少しでもそっぽを向かれると途端に攻撃するというような…あれ、私も身に覚えがあるぞ。

しかも私の方が愛着障害とか言われてたぞ。

 

愛着にしろパーソナリティにしろ、このような心理的、精神的障害を持つ人は自分が常に正しくて、しかもなかったことまで全く嘘をつくつもりなどなくでっち上げるというような描写があり、「ははぁなるほど」と、今になって諸々が解決したような気持ちである。だから向こうは私をずっと「あいつは愛着障害だ」と触れ回るに違いない。しかしルミンまたは葵のように、「…なんかあの人おかしいよね」と人が離れていくのだ。困るのは、本人は善意で正義で自分は被害者だという意識が全く取れないことである。被害者面していられるというのは要するに他責であるし、他責の精神の人は幸せにはなれないよねとは生徒さんの弁である。

 

この小説、結局誰も幸せになれない。

だが、不思議と引き込まれるものがあるのは、誰しもが経験したことのある気味の悪さを全部凝縮して放たれているからではなかろうか。私もその一人である。しかし怖いのは、この引き込まれる人の中には加害者側も被害者側もいるということだ。被害者は自分は加害者だと思っているのだから、そこに集まるのは全員被害者なのである。真実は別として。

 

 

12ハウスの気持ち悪さとは、普段はさわやかな笑顔で隠しているそうした悪意に似た淀んだものが漂っているところへ、嫌だ嫌だと言いながら足を突っ込み匂いをかがねばならないからかもしれない。誰にでもこうした悪意はあるだろうし、意地悪な気持ちも、地獄に落ちろと人を呪う気持ちもあるだろう。または嫉妬もあるかもしれないし、悲しみからくる怒りもあるかもしれない。こうした説明のできないような気持ちを直視しなければならないのが12ハウスであり、しかしそこから「では、どうするか?」という1ハウスへのとっかかりが隠されている。

だから、12ハウスには陰と陽の両極が存在しているように見える。当然、どちらも本当なのだがどちらかしか存在しないはずだと思い込んでしまうので、だから12ハウスが分からないということになるのではないか。

 

 

クスノキの番人でも、12ハウスを理解したいならどうぞとおすすめをした。

しかしこの小説にはそういう意味での12ハウスの一面は全くと言っていいほど存在しない。

存在するのは、誰しもが見ないふりをしてきたことであって、人間のドロドロとした、名前のつけようのない感情なのだ。

 

ある人にとっては嫌な奴でも、ある人にとっては自分を救ってくれた救世主のような人、というのは割とよくある話である。

ルミンまたは葵は出版社や文芸教室の先生にとっては金の卵であり、しかしクラスメイトや文芸教室の仲間にとってはただの悪魔なのである。

 

 

「何でこんなことができるんだろう」「何でこんなひどいことを言うんだろう」と誰かに思ったことがある人にとっては、一つのバイブルともなるかもしれない小説である。

ある意味では湊かなえ氏の「ポイズンドーター・ホーリーマザー」にも似ている。これは親子の話なので切り離すことはできない別の難しさがあるが、クラスメイトも他人でありながら少なくとも1年間は切り離すことができないのだから、そういう意味でややこしいのは同じである。

 

人の気持ちなんて、本当に理解することはできない。何しろ自分の気持ちでさえ、きちんと理解はできないし矛盾するのだ。

しかしそれでいいのだろうと思う。では、この小説に出てくる被害者たちが、もしルミンまたは葵が自死したと言われたら救われるかというと絶対にそうではないと思うのだ。まぁ一人ぐらいはすっきりした!と豪語する者もいるかもしれないが、大抵の人たちはそこに後味の悪さを覚えるはずだ。だが心の中では明らかに呪っているのだ。でも死んでほしいわけではない。

その矛盾を突かれた時、どう答えるのが正解かというのは誰も導き出すことはできないだろう。

人間の持つ多面性に、ある一方で喜び、ある一方で憎しみ、ということを常にやっているのだから、気持ちは一定ではないし、それぞれの量が増えたり減ったり、または凪になったりしながら、うまく自分の気持ちに折り合いをつけていくしかない。そうすることでしか、1ハウスにはいけないのだ。

12ハウスは断捨離のハウスだとよく言うのだが(実際に断捨離をするときにはこの限りではない)、何かを捨てる時には必ず「でも…」という気持ちが出てくるはずなのだ。物は大抵買い戻せるが、人の気持ちや命は取り戻せないからこそ、そこに希少性を感じて、「なんだコイツ」と思いながらも付き合いを続けたり、DVされても別れない人がいるのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

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