Puttin‘ On the Ritz(踊るリッツの夜)
1927 Irving Berlin(アーヴィン・バーリン)作曲。
1930 同名のミュージカル映画の音楽として発表される
■さて、まず最初に申しますのはこのIrving Berlin氏、
皆さん誰もがご存じなのですよ。
というのもあの”White Christmas”を作った方ですから!
そしてこの”Puttin’ On the Ritz”、
皆さん意外と耳にされているんですよ。
80年代にTacoのカバーで大ヒットしたし
「マツコの知らない世界」にも使われていますから!
あと、浅田真央ちゃんの演技の曲にも使われましたから!
そう思うとこの先も興味を持っていただけるかな・・??
というわけで今宵はうんとおめかしして
”Puttin’ On the Ritz”(踊るリッツの夜)をお楽しみ下さいませ。
■“The Ritz”はもちろんあの名門ホテル、ザ・リッツのことです。
そして “Put on the Ritz“と言うと「とびきりのお洒落をする」という
意味になります。
つまりオシャレしてこんな素敵な場所に出かけて楽しもう!
という歌です
■さて、ではさっそく曲を聞いてみましょうか
その①
まさにパーフェクト、フレッド・アステアのバージョン
素晴らしいダンスと共にお楽しみください
その②
1982年世界的にヒットしたTacoのカバー。
当初のビジュアルには顔を黒塗りした黒人扮装の映像が含まれており、
それが Disrespectだ!ということで大ブーイング。
そのため慌てて撮り直した、というエピソードがあります。
■英語歌詞
If you're blue and you don't know where to go to
Why don't you go where fashion sits
Puttin' on the Ritz
(全歌詞は著作権の関係上掲載しておりません)
■日本語訳
(Tacoバージョンです)
憂鬱な気分で行くあてもないなら
お洒落な人たちが集まる場所に行ってごらん
リッツホテルに行くみたいなとびきりのお洒落をしてさ
デイ・コートにストライプのパンツ、
モーニング・コート
みんな色んなスタイルでばっちり決めてる
とびきりのお洒落をしてね
百万ドルの大物俳優みたいにドレスアップして
ゲイリー・クーパーを気取って
(超ビッグ!)
さあ、手袋にステッキやアンブレラの
ロックフェラー一族に混じって
リッツと決め込もう
パーク・アベニューを行ったり来たりしてる
お金持ちを見たかい?
あの有名な大通りを
鼻高々に歩いてるよ
山高帽にアローカラーのシャツ、
白いスパッツの出で立ち(*1)で
ドル札をしこたま持ってる連中さ
それを全部道楽に使っちまうんだ
Down, down,
Up, down..
いい感じだろ?
リッツな気分になって
飲んで食べて楽しもう。
9時まで、なんてつまらない事は言わないで
今夜は僕たちの時間さ
踊って
リズムに合わせて踊って
さあ、できるさ
踊って!
(*1) High hats and narrow collars, white spats
山高帽にアローカラーのシャツ、白いスパッツの出で立ち
まさにこれ!(フレッド・アステア)
足元はよく見えないけどスパッツ(お洒落なゲートルみたいなもの)
を着けています(のはず)。
■いかがでしたか?
最初の4小節の間ずっと続く同じコードが畳みかけるように迫ってきて
ちょっとミステリアスな空気。。
そしてそのまま一気にラストまで聞く人の耳を惹きつける不思議な曲です。
あと、歌詞が詰まっているので、
歌う時にはブレスが大変ですががんばりましょう(笑)。
この曲の持つドラマチックなメロディーは歌、ダンス、演技をより魅力的に
見せてくれる、そんな分かり易い「映える」1曲だと思います。
ジャズボーカルをやっている方、ぜひレパートリーに加えてみては?
では今日はこれでごきげんよう!
私は踊りに行ってきます☆