【NGなファーストアプローチとされる「何かお探しですか」。これを言う人は誰しもが、接客が下手なのでしょうか。そして、接客が上手い人とはどんな人なのでしょうか】
「普通」のハードル
こんばんは、販売コンサルタントの平山枝美です。
先日「平山さんってどんな人って、聞かれたよ」と言われたので
なんて答えたの? と返したら
「自称、普通の人」と言ったそうなのです。
そしたら、その人から
「自分で普通っていう人、たいてい面白いよね」と。
いや、本当に普通なんです。
ハードルが上がってしまった。
はてさて。
普通、といえば今日のテーマはこちら。
みなさん、最初にお客様に声を掛けたとき
どんなふうに声を掛けましたか?
いわゆる「普通」の声掛けとされているのが
「なにかお探しですか」
「ご試着できますので」
です。
これ、実はNGだよっていうのを
ブログでも、書籍でも、何回もお伝えしています。
(これ以上にたくさん書いているので、ブログの上の検索のとこから「ファーストアプローチ」でまとめて読んでみてください)
そして、私以外の講師も
「なにかお探しですか」は避けましょう、と言っていて
こうやって話しかけることが、ダメな接客の代名詞みたいになっています。
が、先日
「何かお探しですか」の先に
すごい接客に遭遇することになったのです。
それは、とある日のことでした。
待ち合わせ時間までちょっとあったので、
なんとなく、ショップで服を眺めながら回遊していたのです。
すると
「何かお探しですか?」と声掛けされました。
なんとなく感じのいい人だったので
「何を探していいかはわからないんですが、今着ている服に飽きました」
と自分の胸の内を明かしてみると
その人は
「そうなんですね!」と共感したあと
今私がよく着ている服についてヒアリングし、
それを手元のメモに簡単なイラストを描きながら整理し
「それなら、こういう服があると
手持ちの服の印象が変わるんじゃないですかね?」
と、キャミソールチュニックを勧めてくれました。
私が自分で気に入ったものを探そうとすると
大体同じになってしまうので
その方のアドバイスはすごく役立ちましたし
なにより、メモにイラストを描きながら考えをまとめてくれたのが斬新で
びっくりしてしまいました。
ちなみにこの方、本社からたまたま応援に来ていたそうで
販売経験はあまりない、とのこと。
既存の接客にとらわれない姿勢がお客様の満足度を上げるのかもしれません。
(ニーズ把握→提案という型は踏まえてる、というところが、さらにすごいのですけど……)
ちょっと横道にそれてしまいましたが
今日お伝えしたいのは
「声掛けだけで、人を判断することはできないな」
ということです。
実は
「何を探していいかはわからないんですが、今着ている服に飽きました」
は、自分が人と会話するくらいの余力があるときには
他の販売員さんにも相談してみるのですが
大抵の場合、びっくりされて終わります。
「そうなんですか、飽きちゃったんですね」
と、一応は相槌は打ってくれるのですが
飽きたものをどうしようか、というところの相談には乗ってくれず
手に取ったものについて、説明するだけで終わってしまいます。
なので、そこから先の接客に発展しない。
(私はもりもり買う気なので、ちょっと寂しい)
しかし、この方はニーズさえ聞ければそれを解決する力がありました。
接客がうまい、っていうのは
こういうことかな、と私は感じます。
ニーズを聞く力と、商品を提案するだけの知識
そして、お客様にそれを気持ちよく受け入れてもらうだけの会話。
これらができる人が総合的に
「接客がうまい」ということなのかな、と考えています。
ただ
「何かお探しですか」と声を掛けることで
接客うまい接客が台無しになっていることはあります。
それがすごーく、残念ですよね。
なので、
お客様に共感する言葉をかけるとか
お客様が触っているのを観察して声をかけるとか
やってみてもらえるといいかな、と考えています。
(冒頭で紹介したファーストアプローチのブログ、読んでみてくださいね)
それでは
今日もお疲れさまでした。
それではまた今度。
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