【「肌の傷を隠したいですか?」なんて直接聞けない!こんなネガティブなニーズをどうやって引き出したらいいでしょうか】
たぬきじゃないよ
こんばんは、接客アドバイザーの平山枝美です。
道を歩いていたら、ちいさな男の子が飼い主さんを待っている犬を指差して
「たぬき!」
って言ってました。
思わず二度見しましたが、チワワでした。
さてはて。
昨日は
カーディガンには「肌の傷や湿疹痕を隠したい」といったネガティブなニーズもあるとお話ししました。
でも、読みながら
「お客様に『肌の傷も隠せますよ』なんて言えない」
「そもそも『二の腕を隠したいですか?』なんて聞けない」
と、困ってしまった人もいるでしょう。
お客様はそんな聞かれ方をしたら
「やっぱり、傷があるのって目立つかな」
だなんて、悩んでしまうからです。
だけど、ニーズに合わせて提案しなければお客様には響きません。
どうやってニーズを引き出し、傷つかないように提案したらいいでしょうか。
というわけで、今日のテーマはこれ。
早速考えてみましょう。
①ニーズは、お客様のしぐさに注目する
言葉にはしていなくても、お客様のしぐさから「隠したいのかな?」
とわかることがあります。
例えば、
引っ張る癖がある。
(すでに手の甲に袖がかかっているにもかかわらず)
袖を引っ張るとき
(すでに腰に裾がかかっているにもかかわらず)
裾を引っ張るときはお腹を隠したい
ということが無意識のうちに現れています。
また、商品の感触を確かめているときは
「かゆくならないかな」
と気にしている傾向があります。
カーディガンを見ているお客様を観察したことがありますが
商品を見ながら無意識に袖を触っている人がちらほらと見かけられました。そのような方は決まって、試着室から出てきたときに、袖を引っ張って隠そうとする傾向がありました。
人は無意識になっていると、考えていることがしぐさに出やすくなるんですよね。
②提案は「私の場合は」「○○な友人が言っていたんですが」を主語にする
お客様が「隠したい」というニーズを持っている、とわかっても
「気にしてますよね」とは言いにくいもの。
そんなときは
「私の場合は」「○○な友人が言っていたんですが」
を前置きして話をしてみましょう。
例えば
「私の場合は皮膚が弱くて、こうして接客しているような時痒くて我慢できなくなっちゃうことがあるんです。このカーディガンなら(省略)」
と言った感じで話します。
このようにお客様に話すと、大抵のお客様は
「私もそうなんです」
と、お客様からニーズを話し始めてくれます。
ただし、実はこちらの勘違いなだけだった、というときは
「ふーん」と反応が薄くなります。
そのようなときは別の話題に切り替えましょう。
③ちょいたし話題として切り出す
お客様が一番関心を持っているところを、一番最初に話すほうが引きつけることができます。
しかし、いきなり
「私の場合なんですけど」
と話し始めると
「この人は私に気を使ってそんなふうに話しているんだな。肌のこともバレてしまったしなんだか気まずい」
と思わせてしまいます。
そんなときは
「朝夕、冷えてきちゃいましたよね。このカーディガンってシワになりにくいから、脱いでいるときにバッグに入れておきやすいんですよ」
など、話をしつつ
「さらにこれは、私だけかもしれないんですけど、肌がかゆくなりにくいんです」
「ちなみに、これを持っている友人がアトピーなんですけど、素肌にも着やすいって言ってました」
と、付け足します。
このときに反応があれば、
「お客様もそうですか?」
と言いながらよりニーズを伺います。
肌に優しいほうがいいけど、デザインが凝ったほうがいいのか
肌いろにあった色を見つけたいのか、少し地厚なほうがいいのか、など
商品を絞り込んでいくことができるでしょう。
まとめ。
確かめたいニーズがあるときは、仕草を見て観察。
そして、肌を隠したいのかな?
とわかったら
「私の場合だけかもしれませんが」
とちょいたしするかんじで前置き。
ネガティブな話題は触れにくし、繊細な心遣いが必要です。
でも、このようなことを相談できる販売員って、とても心強い。
かかりつけの販売員になれるよう、このようなことも真摯に向き合っていきたいですよね。
関東地方もちょっと涼しくなってきました。
東北や北海道はすっかり冷え込んでいるでしょうか?
風邪に気をつけてお過ごしくださいね。
今日もお疲れ様でした。
それでは、また明日。
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平山枝美【新刊】あの人だけがなぜ売れるんだろう?@emihirayama閉店のお知らせを見て、残念そうに立ち尽くしているお客様を何人か見かけ、この店はたしかにお客様に愛されていたのだな、と思いました。 このお店に立っていた販売員の皆さんに伝えたい。
2020年09月11日 17:39
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