スポーツ番組の放映中の女子中学生の画像をアダルトサイトに転載したという容疑で堺市北区の男性が著作権法違反で逮捕されたとのことです。

 

(情報元サイト)

スポーツ番組放映の女子中学生画像、アダルトサイトに転載…逮捕の男「リスクより稼ぐことを優先」 (msn.com)

 

著作権法違反というのが、なんだかミスマッチな感じがしますね。

事の本質は、女性アスリートへの冒涜という点だと思うのですが…。

 

とはいえ、この種の事案を立件するには、著作権法違反か名誉毀損しか思い浮かびません。

いずれも、特定のケースにしか適用できません。

つまり、著作権で守られている画像の転載であるとか、画像を加工等してアスリートの名誉を毀損する態様でのネット公開であるケースです。

逆に言えば、たとえば、個人で競技場に足を運び望遠レンズを使って好きなアスリートの写真をとってSNSにアップしたというくらいでは立件は困難です。

 

女性アスリートの写真を性的な意味を持って公開する行為というのは、昨今、特に問題視されています。

いままでかなり長い間、放置されてきた問題が、がぜん、最近問題視されています。

これもオリンピック効果でしょうか。

良いことだと思いますが、オリンピックが終わったら風化、とならないようにお願いしたいところです。

 

 

ずいぶん久しぶりの投稿になってしまいました。

気持ちが滅入りがちなご時世ですが、楽しいことを探して生きていきましょう。

 

さて、弁護士ドットコムタイムスという冊子があるのですが、その特集記事で、今日のブログタイトルの記事がありました。

これは、一般の方ではなく、弁護士にアンケートを取ったということなので、結構レアな調査かと思います。

ドラマでいえば、堺雅人さん主演の「リーガルハイ」や木村拓哉さん主演の「HERO」などが、

マンガでいえば、「家裁の人」、「弁護士のくず」などが、

映画でいえば、「それでもボクはやっていない」や「12人の怒れる男」などが上位にランクインしていました。

 

こうしてみてみると、法曹を扱う物語が結構あるなあという印象です。

こういう法曹を扱うドラマ等では、法律的におかしい展開というのが結構な頻度であるものです。

それについてもアンケートがとられており、アンケートに答えた弁護士は、そういった点について、

「気になるが作品は楽しめる」と72%が答えているようです。

 

作品はあくまで作品ということでしょうか。

さらに、面白いアンケート調査がありました。

法律家から見ても内容が評価できる作品という部門があるのです。

これは、要は、法的観点からも整合性がある程度取れていると考えられる作品といえます。

そこで上位になっているのは、

「それでもボクはやっていない」

「家裁の人」

「ビギナー」

「リーガルハイ」

「イチケイのカラス」

などです。

 

結局、法律家から見ても内容が評価できる作品と上記の各分野上位作品の大半が被っているところを見ると、

「気になるけど作品は楽しめる」と答えておきながら、法的観点からの整合性が評価に大きく影響を与えていると言えるのではないでしょうか。

 

私の印象では、「家裁の人」などは、マイナーな漫画だと思うのですが、それがかなりの上位に来ているのは驚きですね。

私も、この漫画を学生時代に読んで改めて法律家になりたいと思ったものでした。

かなりの良作品なのですが、感覚が法律家寄りで一般の方受けしないのかもしれません。

 

「ビギナー」というのは、司法修習生のドラマなのですが、ちょうど司法試験合格後、司法修習生になる前に、レンタルビデオかなにかで借りて、司法修習を予習した記憶があります。

 

「HERO」という作品は、検察官のドラマなのですが、これを学生時代に見た時には、本気で検察官になろうかとも思ったものでした。

 

「リーガルハイ」もかなり好きなドラマでした。今回の記事では、リーガルハイの主人公の古美門(こみかど)先生の名言が特集されていました。

ひとつご紹介します。

 

「正義は特撮ヒーローものと「少年ジャンプ」の中にしかないものと思え。自らの依頼者の利益のためだけに全力を尽くして闘う。我々弁護士にできるのはそれだけであり、それ以上のことをするべきではない。わかったか、朝ドラ!」

 

これ、いいですね。

法律家にとっても正義というのはとても大切ですが、法律というのは、過去の人類の痛みによって築き上げられた英知です。その刹那、その視点からは正義に見えないことでも、長期的にまたは視点を変えると正義にかなっているということも多いと思うのです。

特撮ヒーローものや少年ジャンプはどちらかというと、主人公視点で、そのシーンのその瞬間の正義を描きますからね。

 

最後に、私泉田が好きな法曹界を描いたドラマ・漫画・映画作品をランキング形式でご紹介します。

1位  リーガルハイ

 この作品は、私が、弁護士になってから見た作品です。私は、わりと法律的齟齬がある作品は気になって仕方ないタイプなのですが、この作品は、そういった点が少なく、かなり楽しめました。この作品から堺雅人さんのファンになり、他に御出演されている作品も見るようになりました。

 

2位 家裁の人

 私が大学生の時に読んだ作品で、娯楽性は低いかもしれませんが、内容はかなり現実の法曹界に近かった印象です。

 

3位 HERO

 検察官が主人公のドラマです。主人公の検察官のフットワークが異常に軽く、みずから捜査を行ったり、法廷で真実を暴いたりという内容でした。結構、現実離れしていたと思いますが、見た当時大学生だったので、そこまで気にしませんでした。今見たら、印象が変わるかも?

 

4位 12人の怒れる男

 アメリカの映画です。アメリカの裁判員裁判をモチーフにしています。有罪、無罪を決める評議の当初は、有罪一辺倒だったのに、一人がある疑問を呈することで、最後には無罪の判決が下されるという内容です。物語全体を通じて、せまい密室での評議を描いているので、閉塞感があるのですが、推定無罪や証拠評価という法的思考が反映されており、内容もドラマチックで面白いです。

 

5位以下は思いつかないですね。なにか忘れているような気もしますが、思い出したらまた今度書きますね。

「イチケイのカラス」という作品は読んだことがないですが、ドラマ化もされたということで、時間があったら読んでみたいですね。

東京高裁で法定刑を超える判決が言い渡されたそうです。

 

 

法定刑というのは、懲役何年~何年というように、その罪に適用してよい罰則の範囲のことです。

今回の対象となった「わいせつ電磁的記録所持罪」の法定刑は2年以下の懲役であったところ、

2年6月の刑罰を科したということのようですね。

ただし、執行猶予5年がついているようです。

執行猶予というのは、簡単に言えば、

その期間、犯罪を犯さなければ、刑務所に行かなくてよいということを意味します。

 

この記事では、地裁、地検のミスとあります。

裁判所のミスというのならわかるのですが、なぜ検察のミスにもなるのでしょうか。

それは、検察官がそもそも、法定刑を超える求刑をしたことが発端だからです。

そして、裁判官は、執行猶予をつけるばあい、求刑通りの期間の刑を言い渡すことが多いですが、

裁判官は、検察官の求刑を鵜呑みにそのまま判決してしまったのだと思います。

 

また、弁護人も気付かなかったということでしょう。

もし、私が弁護人だったら…

気付いて指摘できた!

と言い切りたいところですが、

少々こころもとない感がぬぐえません。

 

なぜなら、弁護士にとって執行猶予判決の獲得が最大の弁護の目的ですから、

執行猶予判決が獲得できた以上、刑罰の長短はあまり気にならないため、

そこまでチェックが行き届かないのです。

また、これが一番大きい理由ですが、弁護士には、

検察官、裁判官がきちんと調べているはず、という思い込みもあります。

 

ただ、いずれも言い訳の範疇でしょう。

そして、これは初歩的ミスといわざるをえません。

弁護士にとっても、弁護過誤とまではいえなくとも、

自身のクライアントである被告人に不利益をもたらす結果になっています。

 

他山の石として記憶にとどめたいと思います。

 

 

コロナのために、高齢者施設や病院で面会制限が行われています。

場合によっては、かなり長い間、家族と会えていないという方もいます。

 

高齢者施設によっては、ZOOMやスカイプなどのテレビ通話を用いた面談を実施している施設もあるようですが、

そのような優秀な対応をされているところは限られています。

 

ところで、このほど、弁護士ドットコムニュースから、刑務所におけるビデオ通話面談の可能性について、

取材を受けました。

 

 

 

現状、オンラインによる収容者との面談はほぼ実施されておらず、

弁護士とのオンライン面談がごく一部で認められているにすぎません。

 

ただし、世の中のオンライン化は急速に進んでいます。

これは、裁判手続きでも同様です。

大阪地方裁判所では、オンラインによる裁判手続きの導入がなされました。

私の事務所でも、何回かオンラインによる裁判手続きに参加しました。

これまでは、FAXや郵送が原則であった裁判書面の提出も、今後は、電子メールでという方向性になりそうです。

 

オンライン会議、オンライン飲み会などなど、社会はオンライン化が一気に加速し、

刑務所の収容者とのオンライン面談も時代の流れの中で、実現するかもしれません。

 

弁護士ドットコムの取材には、そのように答えましたが、

実は、私は、

刑務所におけるオンライン面談の実現の可能性は、相当低いのでは、

と思っています。

 

なぜなら、刑務所というのは、あくまで、収容者の強制施設であって、

受刑者等にサービスを提供する機関ではありません。

もちろん、人権は保障されなければなりませんが、

それは、「受刑者が快適に過ごせるように配慮する」

というわけではありません。

 

人権が保障されなければならないというのをわかりやすく、食事を例にとってみましょう。

受刑者は、三食を提供されますが、あくまで普通の食事であって、

フレンチやイタリアンなど特別贅沢な食事が提供されるわけではありません。

宗教上の理由により食べられない食事がある場合には、代替の食事を提供するということはありますが、

受刑者が食べたいものの希望を出すこともできません。

 

いわば、オンライン面会は、まだ、フレンチやイタリアンでしょう。

クラスターさえなければ、通常面会は許されています。

それに加えて、電話面談やオンライン面談を認めるのは、まだまだ先の話でしょう。

 

横浜刑務所では、クラスターが発生し、収容者との面会が制限されました。

そして、横浜弁護士会は、クラスターが発生し、面会が制限される場合の、

代替手段としての電話面談やビデオ通話を申し入れたとのことです。

このようんに代替手段としてのビデオ通話はあり得るかもしれません。

 

ただ、冒頭に書いたように、

病院や高齢者、障害者施設でのオンライン面談の導入が不十分な中、

刑務所が先にオンラインというのは違和感を感じる人も多いかもしれませんね。

 

 


池袋暴走事件で、高齢の被告人が、

車が自分の意思に反して何らかの原因で暴走したとの主張をしました。

 

「車のせいにするな!」と、

ネットやコメンテーターのコメントは、

一様に、被告人に批判的ですね。

 

本件は、重大事故にもかかわらず、被告人が身体拘束されなかったことから、

「上級国民」などという言葉が聞かれるように、

世間のヘイトが溜まっている状態ですよね。

 

また、被害者のご遺族の一人が、

事故に対する啓発を目的に記者会見をされたこともあり、

私も、過去にこのブログでも触れさせていただきました。

 

このようなネット上の批判とは別に、

被告人が自己の正当性を裁判で主張するのは、

基本的な権利なので、

被告人を批判するコメントに警鐘を鳴らすコメントもあります。

 

弁護士の視点からすれば、

警察は、当然、車両の機能の検査はしているでしょうから、

この主張が通る可能性は極めて低いように思えます。

 

一般論で聞いてほしいのですが、

弁護士にとって、被告人が到底通りそうもない主張をするという場合、

主張をやめておくように説得してよいのか

という議論があり得ます。

 

なぜ議論になるかというと、

上述の通り、被告人には、自らの正当性を主張する権利があります。

中世では、自らの正当な主張をしたくても、官吏に逆らえず、

不当な有罪判決を受けた事例がたくさんあります。

その人類の反省と英知が詰め込まれた結果が現代の司法制度です。

 

とはいえ、私は、割と説得をする方だと思います。

やはり、およそ通らない主張をしても、

結局、被告人のためにならないのが目に見えているからです。

 

話は変わりますが、最近は、

人間よりもAIの方が信頼される傾向があります。

 

私が趣味で指している将棋などは、その最たるもので、

AIに正解手を教えてもらう時代になっています。

 

現代では、機械の性能よりも、

それを使う人間の能力の方に疑いが向く時代です。

 

高齢でとっさの判断ができなかったり、

動揺で正常な運転ができなかったり、

薬の影響で意識がもうろうとしたり、

他のことに気を取られたり。

 

車の運転で怖いのは、

運転が、あまりにも日常行為であるという点です。

ほんの少しの注意で、

奪われなくて済んだ命がたくさんあることを忘れてはなりません。

 

車の運転に自信がなくなったので、免許を返納しましたよ、

と高齢の知り合いの方に聞かされたことがあります。

私から見たら、まだまだ大丈夫な方でしたが、

その慎重な姿勢が、

おそらく正解なのでしょう。

 

他方、今後、ますます自動運転化が進むと言われています。

そうなれば、事故は格段に減るでしょう。

今回の池袋の事故も、

自動ブレーキなど、最近の車には普通についている安全性能さえついている車であれば、

きっと防げた事故でしょう。

 

AIに運転を任せるのは、

まだ、少々怖い感覚はありますが、

そのような感覚が変わるのも時間の問題かもしれませんね。