マスクの不着用を理由に、将棋の対局が負けとなった事件。

 

これはやっちゃダメな奴です。

 

これは、日本将棋連盟が所属棋士に課した「懲戒処分」に該当するように思えます。

そうなってくると、その処分の正当性が当然問題になります。

 

警告もなくいきなり懲戒処分を下す、

しかも、「対局の負け」という比較的軽くない処分をしてしまっている。

 

ひょっとすると、懲戒処分ではなく、

将棋というゲームのルールに「マスク着用」を加えたということでしょうか。

二歩や打歩詰めと同じように?

いや、それはさすがにないなと思います。

あくまで、マナーの問題で、マナー違反に対する懲戒の問題でしょう。

 

A級順位戦は、名人戦挑戦者決定の戦いです。

つまり、一つの勝ち負けは軽くない。

 

三浦弘之九段に対する懲戒処分と同様、

将棋界は、すこし残念な風潮がまだ残っているのでしょう。

 

コリコリとコリをほぐして、少しづつでいいので、いい方向へ向かってほしいですね。

 

これは、請求棄却してはいけない事案だなと思いました。

 

20年以上前の「性被害」、実父に損害賠償求めた訴え棄却 広島地裁 (msn.com)

 

正直ですね、報道からわかる事実関係は少ないのですが、読み取れる限りは、以下の通りのようです。

 

女性(40代)の主張

・保育園のころから実父に下半身を触られるなどわいせつ行為を受けるようになった。

・小学校4年生のころから、性行為を強要され、週3~4回のペースで、それは中学2年まで続いた。

・2021年ころにPTSDの診断を受けた。

 

実父(70代)の主張

・わいせつ行為は総回数で5~6回程度

・性行為は2~3回程度、最後は、女性が小学4~5年のころ

・20年以上前のことなので、除斥期間が経過している。

・PTSDと性被害には相当因果関係がない。

 

裁判所は、実父側の主張を認めて、請求棄却したとのことです。

 

この事案での請求棄却は、法理論ではそういう結論になるのは分かりますが、人としてダメですね。

実父は、すべてでないにしても、自身の所業を認めていますからね。

 

実際のところ、私も、数年前の性被害について損害賠償請求をしたいという女性の相談を受けたことが、複数回あります。

ただ、性被害の事実の立証の難易度、時効の壁の観点から勝訴見込みが立たず、弁護士費用もかかることから、お受けしたことはありません。

 

それにしても、とある国とは違って、日本では、除斥期間の壁は厚いですね。

私が裁判官だったら……。

先日、介護現場におけるカスタマーハラスメントに関する研修会の講師をさせていただきました。

カスタマーハラスメントというのは、ハラスメントの内、カスタマー(顧客、利用者)から受けるハラスメントのことをさします。

 

その際に参考とさせていただいたいくつかのサイトをご紹介します。

 

厚生労働省のサイトが一番わかりやすいですね。

介護現場におけるハラスメント対策 (mhlw.go.jp)

同 youtube動画

 

 

この動画のナレーターさんは、ケアマネージャーのことを、「ケアマネジャー」って発音するんですよね。

たしかに、英語の発音では、マネージャーよりもマネジャーの方が正しいと思うんですけど、その部分だけ、急に英語っぽくなるのでちょっと違和感。

 

また、兵庫県は、自治体の中では割と進んだ対策を取っているようですね。

03harasumentoboushi.pdf (hyogo.lg.jp)

 

上記のリンクからは、ハラスメント啓発のチラシが入手できます。

契約時などに、「ハラスメントがあれば契約継続が難しくなりますよ」、とあらかじめ説明しておけば、ハラスメント予防につながります。

 

上司に「あの人は病気だから仕方ない。」「そのぐらい当たり前。」と言われて取り合ってもらえないなどという職場の雰囲気が、ハラスメントを助長、悪化させます。

 

また、介護現場で頑張っている介護職の方々は、「自分が我慢すれば」「自分が未熟だから」とか思わないでください。

介護職に就かれる方は、いわゆる心の優しい人が多いです。

逆に、その点をつかれて過剰な要求をされているというケースが後を絶ちません。

 

高齢化社会において、介護職の人がハラスメントで心が折れ、離職するという話が後を絶ちません。

 

私は、高齢者・障がい者の分野で弁護士一年目から活動していますし、今回、研修をするにあたって、かなり調べたり、考えたりしました。

そういうわけで、介護職の方の助けになりたいと思っておりますので、遠慮なく、ご相談くださいね。

 

 

 

 

 

 

スポーツ番組の放映中の女子中学生の画像をアダルトサイトに転載したという容疑で堺市北区の男性が著作権法違反で逮捕されたとのことです。

 

(情報元サイト)

スポーツ番組放映の女子中学生画像、アダルトサイトに転載…逮捕の男「リスクより稼ぐことを優先」 (msn.com)

 

著作権法違反というのが、なんだかミスマッチな感じがしますね。

事の本質は、女性アスリートへの冒涜という点だと思うのですが…。

 

とはいえ、この種の事案を立件するには、著作権法違反か名誉毀損しか思い浮かびません。

いずれも、特定のケースにしか適用できません。

つまり、著作権で守られている画像の転載であるとか、画像を加工等してアスリートの名誉を毀損する態様でのネット公開であるケースです。

逆に言えば、たとえば、個人で競技場に足を運び望遠レンズを使って好きなアスリートの写真をとってSNSにアップしたというくらいでは立件は困難です。

 

女性アスリートの写真を性的な意味を持って公開する行為というのは、昨今、特に問題視されています。

いままでかなり長い間、放置されてきた問題が、がぜん、最近問題視されています。

これもオリンピック効果でしょうか。

良いことだと思いますが、オリンピックが終わったら風化、とならないようにお願いしたいところです。

 

 

ずいぶん久しぶりの投稿になってしまいました。

気持ちが滅入りがちなご時世ですが、楽しいことを探して生きていきましょう。

 

さて、弁護士ドットコムタイムスという冊子があるのですが、その特集記事で、今日のブログタイトルの記事がありました。

これは、一般の方ではなく、弁護士にアンケートを取ったということなので、結構レアな調査かと思います。

ドラマでいえば、堺雅人さん主演の「リーガルハイ」や木村拓哉さん主演の「HERO」などが、

マンガでいえば、「家裁の人」、「弁護士のくず」などが、

映画でいえば、「それでもボクはやっていない」や「12人の怒れる男」などが上位にランクインしていました。

 

こうしてみてみると、法曹を扱う物語が結構あるなあという印象です。

こういう法曹を扱うドラマ等では、法律的におかしい展開というのが結構な頻度であるものです。

それについてもアンケートがとられており、アンケートに答えた弁護士は、そういった点について、

「気になるが作品は楽しめる」と72%が答えているようです。

 

作品はあくまで作品ということでしょうか。

さらに、面白いアンケート調査がありました。

法律家から見ても内容が評価できる作品という部門があるのです。

これは、要は、法的観点からも整合性がある程度取れていると考えられる作品といえます。

そこで上位になっているのは、

「それでもボクはやっていない」

「家裁の人」

「ビギナー」

「リーガルハイ」

「イチケイのカラス」

などです。

 

結局、法律家から見ても内容が評価できる作品と上記の各分野上位作品の大半が被っているところを見ると、

「気になるけど作品は楽しめる」と答えておきながら、法的観点からの整合性が評価に大きく影響を与えていると言えるのではないでしょうか。

 

私の印象では、「家裁の人」などは、マイナーな漫画だと思うのですが、それがかなりの上位に来ているのは驚きですね。

私も、この漫画を学生時代に読んで改めて法律家になりたいと思ったものでした。

かなりの良作品なのですが、感覚が法律家寄りで一般の方受けしないのかもしれません。

 

「ビギナー」というのは、司法修習生のドラマなのですが、ちょうど司法試験合格後、司法修習生になる前に、レンタルビデオかなにかで借りて、司法修習を予習した記憶があります。

 

「HERO」という作品は、検察官のドラマなのですが、これを学生時代に見た時には、本気で検察官になろうかとも思ったものでした。

 

「リーガルハイ」もかなり好きなドラマでした。今回の記事では、リーガルハイの主人公の古美門(こみかど)先生の名言が特集されていました。

ひとつご紹介します。

 

「正義は特撮ヒーローものと「少年ジャンプ」の中にしかないものと思え。自らの依頼者の利益のためだけに全力を尽くして闘う。我々弁護士にできるのはそれだけであり、それ以上のことをするべきではない。わかったか、朝ドラ!」

 

これ、いいですね。

法律家にとっても正義というのはとても大切ですが、法律というのは、過去の人類の痛みによって築き上げられた英知です。その刹那、その視点からは正義に見えないことでも、長期的にまたは視点を変えると正義にかなっているということも多いと思うのです。

特撮ヒーローものや少年ジャンプはどちらかというと、主人公視点で、そのシーンのその瞬間の正義を描きますからね。

 

最後に、私泉田が好きな法曹界を描いたドラマ・漫画・映画作品をランキング形式でご紹介します。

1位  リーガルハイ

 この作品は、私が、弁護士になってから見た作品です。私は、わりと法律的齟齬がある作品は気になって仕方ないタイプなのですが、この作品は、そういった点が少なく、かなり楽しめました。この作品から堺雅人さんのファンになり、他に御出演されている作品も見るようになりました。

 

2位 家裁の人

 私が大学生の時に読んだ作品で、娯楽性は低いかもしれませんが、内容はかなり現実の法曹界に近かった印象です。

 

3位 HERO

 検察官が主人公のドラマです。主人公の検察官のフットワークが異常に軽く、みずから捜査を行ったり、法廷で真実を暴いたりという内容でした。結構、現実離れしていたと思いますが、見た当時大学生だったので、そこまで気にしませんでした。今見たら、印象が変わるかも?

 

4位 12人の怒れる男

 アメリカの映画です。アメリカの裁判員裁判をモチーフにしています。有罪、無罪を決める評議の当初は、有罪一辺倒だったのに、一人がある疑問を呈することで、最後には無罪の判決が下されるという内容です。物語全体を通じて、せまい密室での評議を描いているので、閉塞感があるのですが、推定無罪や証拠評価という法的思考が反映されており、内容もドラマチックで面白いです。

 

5位以下は思いつかないですね。なにか忘れているような気もしますが、思い出したらまた今度書きますね。

「イチケイのカラス」という作品は読んだことがないですが、ドラマ化もされたということで、時間があったら読んでみたいですね。